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RPG勇者  作者: akane1984
1/1

スポーン

閲覧いただきありがとうございます。


死んだ。

また死んだ。

あぁ、まただ。

もうやだなぁ・・・。

もう、やめたい。

でも、結局は、やり直す。

だって俺は。



勇者なんだから。




一章<男子高校生の非日常>


ロール・プレイング・ゲーム。という類いのゲームがある。

この種のゲームは、ある設定におかれた主人公をプレイヤーが操って物語を進行させていく。

簡単に言えば主人公になれるゲームだ。

勿論、話自体が先にできてしまっているため選択肢があまり無いのは欠点かもしれないが・・・。このテのゲームを好んで遊ぶ人間が多いのも、また一つの事実だ。

かく言う木崎徹もまた、このロール・プレイング・ゲーム(以下、通称にしたがいRPGと呼称する)に魅せられた者の一人だった。

木崎は今年で17歳の高校2年生である。

当然、そろそろ大学受験の事が脳裏にちらつく時期になってくるのだがしかし。

「うッし、レベルカンストォッ!さ~て次はどのキャラをパーティーに入れるかな~♪」

当の本人はこの調子である。

実際にやったことがある方はわかっていただけると思うのだが、このRPGという種類のゲームにおいてレベル上げは実質苦行である。勿論、ただ敵に遭遇して倒せばよい・・・が。レベル上げはまずここからなのだ。

そも、ほとんどのRPGに経験値が設定されていることからわかる通り、経験値が上がればレベルも上がる。

つまり、効率よくレベルを上げたければ一度の戦闘で、より多くの経験値が獲得できる敵を倒すべきなのだ。

はぐれなんちゃらやサボテン某なんかが有名どころだろう。

そしてその類いの敵が出現するのは[ある場所で][一定の確率で]という事例が多く、今木崎がプレイしている勇者道というRPGも、ご多分に漏れずそうなのであった。

まぁこんなことを書き連ねて結局何が言いたいかと言えば・・・、そう。

時間がかかるのだ。それも何時間ではなく何日という単位で。

そこも木崎がこのゲームを気に入っている理由の一つだった。

彼いわく

「1日だけ何時間も修練したら最強になるのはおかしい。なら数日かかったほうがまだリアリティがある」

だそうだ。

先の文だけでは誤解を生むと思うので付け足しておくが。

別に普通の他のゲームは、一体のキャラクターのレベルをカンストさせるのに、数日かかることはそうない。

※(これはあくまでも1日10~13時間近くプレイしている者の感想なので参考にはならないと思っていただきたい)

経験値は普通だ。はぐれなんちゃら、サボテン某。こういった経験値モンスターを倒せば簡単にレベルが上がる。

だが。

翌日開けばレベルは上げた分から50引かれている。100ならば翌日は50。50ならば0、といった調子である。

目安としては一週間、レベルをカンストさせ続ければ以降のレベル変動がしばらくの間なくなる。

まさにクソゲー。マゾゲーの極みである。

だが、木崎はこのゲームを未だにクリアしていないのだ。

投げ出すなんてもっての他。未クリアで売るとか積むなんて論外も良いところ。

それをモットーに掲げてゲームをプレイし続けること16ヵ月。彼は最後のキャラクターのレベル上げに着手しようとしていた。

すると突然。コントローラが爆発した。

「!?」

木崎は突然のことで反応が追い付かなかった。

結果として、彼はコントローラの破片をもろに顔に喰らうことになった。

運悪くスティック部品の一部が驚きで見開かれた木崎の眼窩に侵入。爆発の勢いそのままに脳まで到達し、速やかに木崎を絶命せしめたのであった。

どうでしたでしょうか。

これから木崎くんはどうなってしまうのか。

主人公が死んだので、簡潔ですがこれで「木崎徹」のお話は終わりです。


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