5話
話がなかなか進まない
俺はまず聞いてみることにする。
「そのプランで借金すれば生き残れますか?」
「さあ?それは君たち次第やで、さあどうする?」
ロイドさんはニヤニヤと笑いながら言う
まあ、裸でゴブリンと戦えっ言われても困るしな選択肢はないよなあ。借金返済できるか不安はあるがしょうがない。
「受けます」
「よっしゃ、じゃこの契約書にサインしてな。まかせときや、うちはアフターサービスもばっちりやからな。じゃまず服を着てもらいましょか。その後、魔の卵かアバターを選んでもらい、食事しながら、プラン内容の続き説明しますわ。」
…なんか聞き慣れない単語がでてきたぞ。
「あの魔の卵とアバターってなんですか?」
「魔の卵は地球上の生物を魔力を宿すことができる体に作り替えることができる物ですわ。アバターは仮の身体を操作することで自分本来の身体の安全を確保しつつ活動できる物やで」
「魔の卵は魔法が使えるようになるってことですか?」
「ちゃうちゃう、宿すことができるだけで、多少身体能力が上がるかもしれんけど、卵だけじゃ人間には魔力を生み出すことも制御することもできませんわ」
俺は一瞬魔法が使えるかもしれないって期待してたんだが、そう簡単にはいかないか。
「アバターの仮の体ってどういう物ですか?」
「アバターは部屋に行ってもらえれば用意してあるから、見たほうが早いで。」
「じゃこの鍵があんさんの部屋の鍵やからなくさないようにな。部屋は3階、食事は部屋か2階、買い物は1階やで。服も部屋に用意してあるから着て、魔の卵を食べるか、アバターになって2階来てや。あと何か要件があればウズメに言ってな。」
「ウズメって誰です?」
「下見てみ」
そう言われ下を見てみるとなんと俺の影から、黒い物がニョキニョキ出てきた。それは次第に人型を形どり、1人の女性になった。
髪は漆黒、肌は白く、目は赤く、口は小さく赤い、顔はモデルのように小さく整ってるが、どこか人形のような印象を受ける美人だ。歳は20代前半で何より服がなんというか、メイド服だ、しかも黒。 俺が呆然としてうるとメイドさんが「初めまして西城さんウズメです、特技は掃除と洗濯と暗殺です。2か月よろしくお願いします。」
なんか人間と機械の中間みたいな声だなって思ったが同時に最高に不穏なこと言わなかったかこの子。
それに少し恐怖を感じてしまう子だな。
それより
「なんで俺の影からでてくるんですか!?ってか今のが魔法? 」
するとウズメさんが
「趣味です。」
…趣味なのか、魔法かどうかはスルーされたが。
仕方ないので。
「2か月よろしくお願いします。」
「ではお部屋に案内させていただきます。」
ちなみに赤穂さんと真央ちゃんは2階で待つそうで、すでに魔の卵かアバターか選んだそうだ。
そういうとお店というより。木造のログハウスのリビングにしか見えない部屋の角にある階段から3階に案内された。
304という部屋の、前まで案内されて
「それではこちらがお部屋になります。」
俺は
「ありがとう」
とウズメさんに言うと
「では何かご用がありましたらお申し付けください」
といい、なぜか俺の影に沈んでいった
・・・いや、なぜ俺に影に消える。
俺は四六時中、影からウズメさんが見ているのでないかと不安を感じ
「えっと、四六時中影から見てないですよね?」
と言ったが影からなにも返事はなかった。
しょうがないのといい加減服を着たいので、部屋に入った。
部屋には木のいい匂いがする、どうやら1LDらしい、広さは6畳、天井までは2メートル50センチくらいあり、風呂とトイレは水洗でしかも普段使いなれてるようなトイレだ。
おそらくこのお店もあの洞窟の中にあるのか、窓はないが、綺麗でしかも明かりは、部屋の天井に光玉は浮いてる。
しかもその光玉は部屋の出入り口についてるスイッチ1つでオンオフができる
「あれも魔法かな」
と独り言をいいつつ、この部屋なら2か月は余裕で暮らせそうだ。
そして、ベットの横にある木製もタンスにを開ける、そこには1着だけ服と下着が入っていた。
・・・・いや、あれ?これは俺の服じゃん、なんであるんだよ!?
と疑問に思いながら、タンスに入ってる自分の下着やジーンズに黒いTシャツを着てみる。
そして一通り部屋を物色した後
本題の部屋の中央で陣取って、部屋を圧迫している物に目を向ける。
まずⅠ番目立っている物に目を向ける
ロボットだ顔は口や鼻や目はついているが、全身全て白色で構成されている。
名前はわすれたが、ウィル・○ミスが主演のロボットにそっくりだ。
ロボットの手のひらの上にはサングラスがなぜかおいてある。
そしてサングラスには文字が浮かんでおりこう書かれてる
「付ければわかるアバター」
と書かれてる。
俺はとりあえずサングラスをかけてみた。
すると俺は次の瞬間ロボットになっていた。
しかもこの体の使い方がわかる。
人間にはありえない身体能力や強度が誇ってるのがわかる。
3メートルは飛び上がれ、50メートルは4秒で走れ、車にひかれても活動できるだろう。
しかも武器はないが、ロイドさんに頼めば、専用の武器や防具、オプション、体の色、頭の中にはパソコンのような物が入っており、色々便利な機能を入れたり拡張することもできる。
自分でも興奮しているのがわかる、男の子ならわかるだろう?
ロボットを乗ったり操ってみたいと言う、夢や願望がそれを今、体験しているのだから興奮するなっていうのが無理な話だ。
もうアバターに決めてしまっていいんじゃね?と内心思いつつ。
アバターのまま、アバターの横にあるテーブルに置かれてる魔の卵に目を向ける。
ちょっと冷静に考えてみる、なぜこのアバターと魔の卵が同価値なのか
アバターをつければ、自分の体を危険にさらすことなく、あのゴブリン程度なら簡単にけちらせるだろう違和感なく使える身体能力。
魔の卵は魔力を宿す体に改造される物、魔法とか特殊なものが使えるようになるわけでもなく、どの程度かわからないが多少身体能力が上がる。
さて俺の選択は
五十嵐のおっさんはどこにいったのやら。