3話
明るく書くつもり、まったく書けない
さて探索開始と自分に気合いを入れながら、左手で壁を触りながら壁づたいにゆっくり歩いていく。
俺は迷宮があるゲームに自分達はいると想像している。だとすればモンスターがいるかもしれない…素っ裸でスタートって現代人には難易度 高すぎだな。
これだけ暗いと距離と時間が分からないし、精神的にもつらい。
だから不安を吹き飛ばしたくて、小さい声で鼻歌を歌いながら進んでいく。この一本道がどこまで続いているのやら。
多分20分くらい歩いたと思うが、どうやらこの先は曲がり角になっているようだ。左に道が曲がっている。俺は角で両手を壁につけてのぞき見るように道の先を見てみた。
といきなり胸に衝撃を受けた。
「いたぁー」
と言いながら左手で胸を押さえながら、後ずさった。
何か小さい子供みたいな奴が棍棒のような物を持って迫ってくる。
棍棒を振りかぶってきたので左手で受ける。
「ぐぅぅ」
痛い痛い痛い。
また振りかぶってきた。今度、左肩に当たる。
痛い!その瞬間頭がカッとなる
「いい加減にしやがれ!」
と俺は叫び右手で小さい何かを殴る。
額に当たって吹っ飛び壁に当り倒れたのが見えた。
なにやら
「ギィー」
って叫んでる。
頭に血に登った俺は、そのまま走り、床に倒れてる奴の上に馬乗りになり右手で殴った、殴って殴って殴り続ける。
ふと気づくと相手がグッタリしている。
「はあ、はあ、はあ」
息が荒い、ケンカなんかあまりしたことなく、スポーツもしない28歳の俺にはこれはキツい、心臓がバクバクいってる、呼吸の乱れが落ち着かない。胸は痛いし、左手、左肩は痺れてる感じで痛い。たぶん折れてないやろうけど。
ふと棍棒が落ちてるのが目に入る。俺は棍棒を右手で取ろうとしたが、右手に力を入れ過ぎたせいか、なかなか手が開かない。
左手は殴られたせいで痛くて動かしにくかったが、左手でゆっくり右手を開く。
そして力無く右手で棍棒を持ち、俺を襲ってきた奴を観察することにする。
そもそもまだ生死の確認してない。
身長は7、80センチくらい。体は緑っぽい気がする。まるでゴブリンだな。と頭によぎる…いや、もしかして本当にゴブリンじゃないやろうか。
腰に腰巻きをしている、何か動物の牙や爪を繋げて作った首飾りをし、顔は殴りすぎて元がわからないが、人間に近い顔をしているが、人間ではない顔立ちしている、こんなに口や耳は大きいのは見たことないし、正直キモイ。
しかも鼻血をだしているが、血の色が紫だ。
ゴブリン(勝手に命名)の顔を見ていて気づいたが、どうやら生きてるようだ、かすかに呼吸しているのが聞こえる。
『生きている』
その事実に俺はホッとするこんな目にあったというのに、生き物を殺すのに抵抗がある自分がいて苦笑いする。
俺はこの気絶しているゴブリンをじっと見ていたが。
正直疲れた、台座のある部屋に戻って少し休みたい。
俺は来た道を戻ろうとして、気づいた。こいつは1匹なのか?仲間が近くにいたりしないんだろうか。もし目を覚まして、仲間を呼んだら? 赤穂さん、真央ちゃん、オッサンを守れるか…無理だな。
俺は右手の棍棒を見、ゴブリンを見て、一度目を閉じ深呼吸する。
スマンと心でつぶやき、目を開け右手で持った棍棒を全力で頭に打ちつける、1発、2発、3発目で頭が割れ中から何かでてくる。
『死んだな』
それを見て俺は意外に冷静な自分を感じる。生き物を殺すことに抵抗があったはすなのにな。
俺は自分の矛盾をおかしく思い、みんながいる部屋に戻ることにする。
自分の体が重苦しくなるのを感じながら。
これは作者の妄想でできてます