The 西征3 西征の終わり
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モンゴル軍は西ヨーロッパの外れ、ウィーンに迫るのに何の障害も無くなった。
ちなみにこの時代ハンガリーの首都の名前はぺスト。今のブダペストと何故名前が違うのかと言うと、別にブタという街があり、お互い発展してくっついたからブダペストになったのだ。
ところがモンゴルはここで急遽東に帰って行った。
何故か?
モンゴルに大きな異変が有ったからだ。それは二代目大ハーン、オゴタイの死であった。
きちんと葬式に参加しなくてはいけないので全員帰る事にしたのである。
偶然によって救われたウィーン、気まぐれによって荒らされたペスト。その明暗が何故か後に共産主義国家と資本主義国家の境になったのは偶然なのだろうか?
ハンガリー王ベーラ3世は遂に逃げ切り、今一度荒廃し尽くした国土を再建しなくてはならなくなった。モンゴルはハンガリーの支配を諦めたのだ。
ベーラさんも気の毒だ。もう全てを奪われた後をどうにかしなければならないのだ。
ポーランドは王が不在だ。半属国の扱いになった。
さて、今回の遠征はジュチの子、バトゥが総司令官だった訳だが、新都市『サライ』の建設、モスクワ増築の着手、そして大きくせりだした新しい地域と住民が、ジュチ・カン国、キプチャク・ハン国の基礎となった。
そしてこのバトゥ、モンゴルからはサイン・ハーンと呼ばれる顔役になった。
意味は『良き王』。仲間には誰よりも優しく、公平であり、そして敵にはどんな人よりも苛烈。モンゴルの尊敬を集めたのだ。
ところがこのバトゥという人物、意外にも自ら帝国の主になろうとは思わなかったようだ。
葬式はしめやかに行われた。後継者はオゴタイの子、グユクに決まった。
モンゴルの肥大化はまだ途上なのである。
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