モンゴル帝国に抗った人達3 「降る前に俺を切り捨てろ!」ベトナムの星陳興道
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南宋陥落はモンゴルにおかしな不協和音を響かせた。
南宋という莫大な人数を治めるのに、モンゴル人が足らないという事態だ。
それは仕方なかった。南北中華帝国約億余、その他ホラズム70万、キプチャクからロシアまで40万。対してモンゴル人はやっと民間人含めて40万を越えたかどうかだ。
なんかこう。中華帝国の人口の前にホラズムやら何やらが霞みそうな気もするが、モンゴルは自分の頭数を増やす事より咄嗟に中華帝国の人口を思い切り減らしてやろうと考えたらしい。
それの一つが陳朝越南侵攻である。
モンゴルはそれこそ大部隊を編成してベトナムに喰ってかかる。
それを将軍として独り次々打ち負かしたのが、他ならぬ陳興道である。
第1回戦。
モンゴルはまっすぐ越南首都昇龍を目指す。それを間にある密林にアンブッシュした陳興道の軍勢がヒットアンドアウェイで駆け抜ける。
やっている内にモンゴル軍は撤退した
第2回戦
モンゴルは更に陣容を大きくし、その戦列は隣国大理までもを狙う布陣を敷いてきた。大理が落ちれば側面を付かれた越南に勝ち目はなく、越南が負ければ大理にも勝ち目はない。
陳興道はしかるべきプロまでもを送り込んで大理の将兵を鼓舞させ頑張る。本来お互い仲の良い国ではない。
隣国とは最も近い仮想敵国なのだから。
しかし、両国共にその敗北の意味は理解していた。
お互いに『唇滅びて歯寒し』の間柄なのだ。懸命の呉越同舟が続くなか、遂に二回目の攻撃も跳ね返す事に成功した。
第3回戦
今度は外交官がやって来ると同時に軍隊もやって来た。
全面降伏イエスかノーかを突きつけるモンゴルに陳興道は国王に絶叫した。
「降る前に俺を切り捨てろ!」
その決死の覚悟に国王も勇気百倍してモンゴルにすげない返事を返した。この戦いでは首都昇龍の焦土作戦に加え、珍しく水軍を率いたモンゴル軍10万を、5万の兵力で誘いゲリラを行い、遂に決定的な目前壊滅まで勝ち取る大勝利を得た。
遂に3度にも渡るモンゴル軍を退け、壊滅に追い込んだのである。
その後の陳興道は二度と立ち上がる気力を無くしたモンゴルを尻目に、こくから尚父(父親に次ぐ者)の称号を得、国王家から下にも置かれぬ厚遇を得た。
必死にベトナムのジャングルをかけずり回った事は報われた。そんな最終章の人物である
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