成吉思汗、西へ!1 第2次西夏攻略と西遼滅亡
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金朝がある程度片付いたので、年貢を納めに来ない西夏王国にジンギスカンは噛みつく事にした(地味にお互い酷い)
ところが西夏の首都大同府にたどり着いたジンギスカンと蒼き狼の末裔達は、誰も居ないそこに無血入城した。
「うむ。一滴の血を流すこと無く西夏王国を占領したぞ!」
得意気なジンギスカンに耶律楚材が切り返した。
「ジンギスカン様、これは国を占領したとは言えません」
外を眺めた楚材は更に続けた。
「このままでは我々が去れば元の暮らしを始めます。かといって焼き討ちしてしまうと単に怨みを買います。民の心を掴んでこそ、本当の占領なのです」
ほう?そんなものかと、ジンギスカンは手を打ちながら耶律楚材に下問した。
「ウルツサハリ(耶律楚材)よ。次は西遼を落とす。お前なら出来るのか?その民の心を掴む事が」
「独りではどうでも。ただジェベ様はトゥルク語が堪能でしたね。ジェベ様と私で行けばいかようにも」
「よしいけ!」
もはや四の五の言う必要なんか無い。
やれると答えた耶律楚材を信じるだけだ。
さて。西遼王国。本来はキタイ族の李姓が国姓の国なのだが、この時は違っていた。
ナイマンのダヤン・ハーンの息子であるクチュルクという人物が前王の娘と結婚し、逃げてきたナイマンやメルキトを抱き込み、クーデターを起こして王様になっていた。
統治能力は素晴らしく低い人物だった。
本人はネリストリウスキリスト教の熱心な信者なのだが、西遼の人々が信仰していたイスラム教を弾圧していたのだ。
耶律楚材が始めた事は簡単だ。
城門に向かわせたジェベにトゥルク語で言わせるだけで良い。
「ジンギスカン様ならば信仰の自由を保証して下さるぞ。イスラム教を信仰したい皆はこの指とーまれ!」
ジェベが言い終わらない内から城内が騒がしくなる。早速内戦が始まったのだ。
城門は開かれ、ジェベは例の台詞を発しながらゆっくり前進すれば良かった。
上から下から宗教弾圧者のクチュルク王は排撃され、縄に縛られて引き出された。
西遼は1日で落ちたのである。
その報告を聞いたジンギスカンはさらりと答えた。
「お前の占いは良く当たるのだな。重く用いよう」
ジンギスカンはそれを情報戦と政治力による勝利とは認識出来なかったようである。
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