成吉思汗の父さん時代4 裏切り者には死有るのみ!
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果たしてタタール殲滅作戦はテムジンも思いの外上手く指揮が出来た。
金王朝からトオリルに王の位と印璽が。テムジンにはしょーとーしとか言う位が与えられた。
トオリルは大いにはしゃいでそれを受け取った。テムジンはとりあえずそれを受け取った。
こんなものに価値なんか有るかぁ!
テムジンは相変わらず冷めていた。
テムジンの集落は結束力も強まったし、母親ホエルンが養育していた族長家族の人質達が世代交代で族長を始めていた。
彼らは高い忠誠心で頑張ってくれた。実に満足だ。
しかし従わない奴は従わない。
自分をハーンに推戴した部族の一つ、ジェルキン族のサチャ・ベキとタイチュ兄弟はタタール殲滅作戦に参加しないばかりか、近隣の仲間内の集落を襲い、領民を惨殺した。
どこかの他所様がやっても許したくない事を平然と身内がやりやがった。テムジンはそれを許さなかった。
しかし、身内は複雑に親戚関係が組まれている為、多くの軍団は出せない。
「俺の翼だけでやる!ジェルキンを片付けろ!」
「おー!」
仲間内は明確だ。ボォルチュ、チンベ、チラウン兄弟、カサルなどの弟達。そしてジェルメとスブタイが幹部連中だ。後程あちこちを震わせた軍団だ。
もちろんジェルキン族ごときに遅れは取らない。
ジェルキンが用意したあの手この手の防御陣地も吹き飛ばされた。
普通なら逃げ出すところを防御したのは、戦利品を持って逃げる脚が足らないからだ。モンゴル人としては愚かの極みだ。勝てると思っていたのだろう。
ジェルキンとはモンゴル語で無敵に被せた言葉。モンゴル族最強集団だった。しかしそれもあっさりと撃ち破り、サチャ・ベキとタイチュ兄弟は捕らえられ、あっという間にその頚を跳ねられた。
表面上はこの新集落も落ち着きを取り戻したのである。
その頃かなりの人数が抜けて落ち目だったジャダラン族のジャムカは、新たな戦力を得ていた。
内容的には以前滅ぼしたメルキトの残党と先程滅ぼしたタタールの残党だ。彼らは行く宛無くジャムカの元に集まりだしたのだ。
ここでテムジン以外の陣営にある種の変化が始まる。
ケレイト族ではトオリル・ハーンが金から王の位を貰ったとオン・ハーンを名乗った。オンとは王の中国語読みだ。
ジャムカはこの残党及びタイチウト族を束ねたグル・ハーンを名乗る。グルとはモンゴル語で『皆の』という意味。
このグル・ハーンジャムカはトオリルが割と年寄りな反面、テムジンがまだ青臭いと判断し、戦争を仕掛ける事にした。
どうにも大風呂敷の広げすぎな気もするが、ジャムカはやれると思った。
ちなみにジャムカはここでやらなければどうにもならないとも思っていた焦りもあるのだろう。
高原はまだ落ち着く事は無かったのだ。
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