成吉思汗の青年時代5 どこのドイツだメルキトだぁ?
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トオリルと約定を交わした後、事も有ろうにテムジンは再び敵襲に遭った。
当初それがどこからの敵襲かは分からなかったが、相変わらず末妹のテムルンは岩場のうろに身体を突っ込み事なきを得た。しかし。しかしなのだ。
「乳母や、私、馬乗りは下手なのよ」
「馬車で逃げましょう」
ボルテは必死で馬車で逃げたが、ホエルンの時と同様、馬車の脚は騎兵よりも遅い。ボルテとイェスゲイの第2婦人が捕まった。
テムジンはそれに気付かず必死の防戦に明け暮れている。
敵は次々倒しているが、多勢に無勢だ。かなりの家畜や資材を略奪され、後からボルテとイェスゲイの第2婦人(名前は資料によりマチマチ)が捕らえられた事を知った。
「クッソメルキト族。何の恨みがあるよ?」
テムジンは母ホエルンがメルキト族のチレドウからの略奪婚である事は知らなかった。
イェスゲイとは相思相愛としかみえなかったからだ。
とにかくメルキト族とか言うのをボォルチュやらチラウンを出して探らせたが、警戒が解かれている様子は無い。
ここでこの間渡りをつけたトオリルに相談することにした。
「なるほどそれは大変だろう。良いだろう。手伝い及び奪われた財産の回収を協力しよう。メルキトは1万程度。家から2万の兵をだそう。しかしこれではまだダメだな。テムジン、ジャムカの所に私が2万の軍勢を求めていると伝えてくれ」
「はい。分かりました」
テムジンはそのお使いを引き受けた。
ジャムカとは古い馴染みなだけに会った事は有る。
「トオリル・ハーンはなるほどやり手だね」
ボォルチュがテムジンに呟く。
「ほう?そう思うのか」
「うん。ジャムカのジャダラン族が出せる兵数は2万。要するにトオリルは援軍を集める以上に草原で出掛けた時に空き巣狙いをする奴らにジャダランを見ているのさ。ジャダランの兵数は2万。トオリルは1万残して居るから、逆に空き巣狙いを出来るのはトオリルだね。ジャムカにはそれでも兵を出せるかい?忠誠心を見せろと言っているのさ」
なるほど。テムジンは思わされたが、連中は義兄弟まで交わしておきながら信用し合って居ないのだなとか思わされた。
ジャムカは昔馴染みのテムジンの言う事をケロリと承諾した。
ジャムカはザックリこう考えていた。
1万5千を以て2万と言い張れば5000は残る。ケレイトとジャダランでやれば必ず勝てる。いやー。勝てる戦いに呼ばれるなんて略奪し放題だぜ。有り難くて涙が出るぜ!
テムジンのことを出汁にお互いやりたい放題な事を考えているのである。
しかし、今のテムジンには有難い。ボルテ奪還計画の裏で、メルキト殲滅計画まで始まっているのである。
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