成吉思汗の青年時代3 あつまれテムジンのくに
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タルグタイは幾つもの失敗をしていた。
早々にテムジンを斬れば良い物を人前に出した為に『ボルジキン族健在』をアピってしまい、挙げ句晒し者行為で人気が失墜し、更にはテムジンに逃げ出されたのだ。
これでタルグタイに浮く目が有る訳が無い。タルグタイの元をこっそり抜け出し、テムジンの元に帰って来る人が現れ始めた。
やっと家族9人逃げ物語が終わりかけた。
テムジンは野心を覗かせる。
「帰って来てくれたのは嬉しいが、俺は信頼出来る仲間が欲しい。そこでカサル」
カサルは密命を帯びて出掛けて行った。行く先は前回のチンベ、チラウン兄弟の所だ。
「兄はご一家を招きたいと申しております」
ソルカン・シラは断った。
「この家族が動けば必ずバレますので」
「ならば僕たちだけで行くよ」
「そうそう。招かれるなんて名誉だよね」
チンベとチラウンは旅装に身を包み、夜の闇に旅立って行った。
その頃テムジンは単身オンギラト族に挨拶に出ていた。
「あの日頂いた妻を貰い受けに来たのだが、健在ですか?」
オンギラト族長、デイ・セチェンは大いに喜び答えた。
「あの日のままです。さあ、まずは式から始めましょうぞ」
あの日のボルテは綺麗なお姉さんだったが、今は磨きがかかり美しく成長していた。
「まあテムジン。待っていたわ」
もう言葉は要らない。二人は久しぶりの邂逅を抱き合って喜んだ。
式を終わらせたテムジンにはデイ・セチェンからかなりの手下に異国(中華)風の馬車。それに何台かの荷車が送られた。
「遠回りして集落に挨拶しながら行くと良い。テムジン自身のアピールになるぞ」
テムジンは言われた通りにしてみた所、小さな部族やら何やらがついて来るようになった。それらの小集落がテムジンの新しい配下になった。
しかし急拵えの新集落だ。補佐官が足らない。
今度は異母弟ベルグタイにボオルチュを迎えに行かせた。
暫くの後、ボオルチュは結構な量の羊を連れてやってきた。羊はありがたい。これでもう土ネズミを食べなくても済むのだ。
「やあテムジン。結婚したそうだね。おめでとう」
「よく来てくれたな。ボオルチュ」
ここに四駿の内二人が揃った。よもやこの時、テムジンが地平線の彼方まで馬を駆るとは思ってもいなかっただろう。
今までの隠れ集落みたいな地からブルカン岳の近くで開けた地を見つけ、そこに異動して新生活をスタートさせる。
このように集落が出来て来ると、行商人等も訪れるようになる。
テムジンはこの行商人からモンゴル高原の勢力を聞き出す。
「今一番大きな勢力なのはタタール族のメグジン・ウセト。その次はケレイト族のトオリル・ハーン。その後はジャダラン族のジャムカですかね」
行商人の答えにテムジンは何かを閃いた。行商人が帰った後、テムジンは主だった者を集めて評議を始めた。
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