コラム3 お前ら名前酷すぎね!?
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元朝秘史と言うより、モンゴルの当時の名付けのなあなあさぶりには呆れてしまう人もいるのではなかろうか?
実際テムジン→弟テムゲ→末の妹テムルンと言う名付けの酷さには思わずホエルンママに謝らせてしまったが、本人達に言わせるとおかしな名付けでも変な名付けでも無い!んじゃないかなぁ?
大概の子供の名前は父親が付ける。どう付けるかと言うとジンギスカンの長男、ジュチの名前が如実に語っている。
「テムジン、第一子は男の子だそうだよ。名前付けてあげなよ」
「そうか目出度い。おう、お前さんの名前は?」
「はい。ジュチと申します」
「じゃあその子の名はジュチで」
テムジン自身も捕らえた敵将の名前だ。
これは父親がその日見た物や人から名前を付けているからなのだ。
でもこれらはまだ人の名前から貰ってるだけ良い方だ。
四駿の一人、チラウン。そしてその兄チンベ(史書にはチンバイとも書かれる)は何とも言えない。
二人の父親であるソルカン・シラはタイチウト族の名もなき平民だ。その日客なんか居なかったのだろう。
兄のチンベ。その意味は『大きな石』
弟のチラウン。その意味は『小石』
と言う意味なのだ。要するに大石くんと小石ちゃんなのである。
ソルカン・シラという二人の父親の生活風景が滲み出てくるような気がして気の毒にすら思うしかない。良かったら僕が客になるよ?ソルカン・シラさん。
ちなみに当時のモンゴルには苗字とか家名という物は無い。後世チベット仏教がモンゴルに入った時に苗字を名乗るようになったそうで、この当時はまだである。
部族の名前も割と本人達の出自を表す事には使うが、どちらかと言えば同じ名前の人の呼び分けに使っているに過ぎない節がある。
しかしいざとなると部族の出自は貴重だ。ジンギスカンはある時、突然宴席で身元改めを申し渡した。各部将各族長が大慌てで自分の手下を集めた所、一人だけ何処にも属せない人が現れた。
「で?お前誰よ?」
「はい。タタールの者です。黙っていればバレないと思ってました」
「そうか。死刑!」
その人は引っ立てられて刑場の露となりましたとさ。
ジンギスカンと愉快な仲間達の活躍も有って、どんどん進む。しかし誰でも彼でも集めてホイと言う訳でも無い。このような人をおいて置くと寝首をかかれるかも知れない。
部族と名前。それはそれで割かし大事だったりするのである。
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