コラム2 ハーンってなによ?
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ジンギスカンならカンの部分。チンギス・ハーンならハーンの部分。
これは本源的には『王』という意味である。たまに居るけどモンゴル人の苗字とかではありません。
一概には言えないけど、1万人を治めている者がハーンを名乗り始めます。日本人等の感覚だと『どこそこの地の王』という表現になるところをモンゴル人は土地の所有概念が無く、国とは民の数を表します。
尤も、国という概念も希薄な様子ですけどね。
ジンギスカン以外にハーンを名乗ったのは、同世代だとトオリル・ハーン、永遠のライバルであるジャムカがグル・ハーンを名乗っています。
また、モンゴル高原最後の戦いの相手はナイマン族のダヤン・ハーン。そしてキプチャク平原でジュチが一回だけ戦った相手はカルルク族のアルス・ラン・ハーンという人くらいだろう。
トオリル・ハーンはケレイト族の族長で、金王朝と共にタタール族討伐を行い、その功績で『王』の位を得た為、ワン・ハーンと名乗りを改めています。これ、全部を日本語に直すと王王となり、使用例としてはおかしいんだけどね。
ジャムカはモンゴル族の支流に居た人物でジャダラン族長。グルとは「皆の」という意味である。彼はそれを自称している。
ナイマン族のダヤン・ハーンは別の名前で聞いた事がある人も居るだろう。銀河英雄伝説でメルカッツが頑張ってた所の名前だ。
アルス・ラン・ハーンのカルルク族。これは『雪の精霊』という可愛らしい意味だ。
アルス・ラン・ハーンは自らの首を形質にジュチに投降した。
ハーンを名乗っている人は大概ろくな死に方はしていない。
ちなみに、ハーンを名乗らなかった1万人の民を抱えた人も居る。
実弟カサルである。
カサルはジンギスカンの弟として力を蓄える結果になった。
弟とて油断ならないのがモンゴル高原であり、どこかの誰かが呟いたジンギスカンのライバルにも何気に名前が出てしまう程だったのだ。
カサルは結局とある事件の被害者として半ば泥をかぶる形で民を減らされる。
まあまあカサルさんや。ハーン名乗って偉い訳でも無いからさぁ。
ハーンという尊称は呼び名は違うけどかなり古く、かつてはカハン、或いはカアンという呼び名が訛った物である。
ジンギスカンの歴史書の中にもこれを使って表現しているシーンもある。
これは相変わらずだ。モンゴルでは文字が無いため韻を踏んだ口伝で遺された為、韻を踏む為に表現が揺れたのである。
なんともなあなあな気もするけどこれも仕方がないのである。
ちなみにナイマンのダヤン・ハーンを討ち滅ぼした後、ジンギスカンは変な人を拾った。
その書き文字がナイマン王の物であるかを示す玉璽を持ち歩いていたタタ・トンガという人物である。
この時、モンゴルは文字の有用性を認め、文字の導入に踏み込んだようである。
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