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手を引かれ、白色の大きい車に乗せられる。
揺られること40分。見知らぬ土地のタワーマンション?らしきものの目の前の駐車場に車を止められる。
「ここなのか?」
「そうだよ♪」
「そのテンション怖いなぁ…」
「取り敢えず降りて♪」と促され、車から降りる。その後、荘厳な雰囲気を放つエントランスに誘導された。
「今更だけど、ここどこ?」
「帝京都、亜光市……」
「そっから先は言わなくていい!!」
作者が作るの面倒くさくなって失踪しちゃうから!
「メタいよ!」
「サラッと心の声を読むな!」
そんなことを話しながら、とある一室へと足を運ぶ。
「じゃじゃーん!どうだぁ!」
真っ白な窓のない部屋に、ぽつんとクソでかいスパコンみたいに機械が置かれ、それに繋がれたヘッドセットと全身タイツっぽいものが見えた。
「あ〜…えっと……なにこれ…?」
「フルダイブ型VRゴーグルだよ!いまはプロトタイプだからタイツも必要だけどね♪」
「1つ言っていいかな?ダサくね?」
「そこまで言わなくていいじゃん!!」
「それでもダサい」
「ダサくない」
「もう言い合うのも面倒くさいや…取り敢えず使い方教えろ。」
「タイツを着て、椅子に座ってからゴーグルをつけたら、自動的に起動するよ」
俺は、指示に従い、起動させた。
「じゃ、楽しんで」
薄れゆく意識の中でそう聞こえた。
「おっ…?あ?」
ここはどこだろう…そう思い真っ白な景色を見渡した。
≪フルダイブ型VRシステム "ZERO"へようこそ。≫
そう声が響いた。
「…!?なんだ…!?」
≪ここでは、ゲームの選択を行えます≫
「1つしかねえじゃん!」
それを選ぶしかないのでとりあえずそれを選んだ。
≪2nd World Onlineへようこそ。ここではキャラクターデザインを決められます≫
目の前に情報の書いてある板があった。
「性別…?ネカマして男釣ったら面白そうだし女にしてみよww」
「次は見た目かぁ…」
………
≪これでよろしいですか?≫
俺は迷わず『はい』を押した
そうして、瞬きをし、次の瞬間には見知らぬ世界に降り立っていた。ここは、赤レンガの屋根の建物が並ぶ、スチームパンク風の街だ。
「あれ?」
初期装備なのだが、スカートなのでスースーして落ち着かない……気を取り直して、街を探索し、装備屋へと立ち寄った。
鏡があったので、自分の姿を見た。銀色に差し色としてブロンズの入った色の髪、細いながらも健康さを感じる体つき(身長は148cmといったところか)、白目の肌色、整った顔立ち、誰もが認める美少女?になれたと思う。
NPC?と思わしき女性に話しかける。
「ここの世界には慣れましたか?ここの世界では、銃や魔法を用いて、魔物を倒し、強くなり、ダンジョンを攻略することが目的となっています。オススメは東の森です。」
「じゃあ東の森に行きます!」
「気をつけて、」