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「そのいい仕事って何なの?」
目を輝かせながら「ゲーム実況ぅ…ですかねぇ……」
と彼は言った。
「え?、はっ?なに?自分のゲームの下手さわかってる?」と少し考えた末に少しの反論と言えるかわからないことを口に出してしまった。
「知ってる。だからパチンコに逃げたんやろ?」
食い気味に「そうだよ(肯定)」
「そんな食い気味に肯定されても(困惑)」
少しのあいだ静寂が部屋に広がる。
流石に申し訳なくなり口を開いた。
「で、なんのゲーム?」
「うちの財閥で開発してるフルダイブ型VRを使ったMMORPGをやってもらおうかと思っててね。」
「君が実況をすることでサービスを広められるし、君にはお金が入る。いい話だと思わないかい?」
「絶対裏がある気がする…」
「ないよ(遠い目)」
「ん?」(悪い予感がする…)
「まぁ…悪い話ではないが……」
「よし、やろうか。」俺は渋々承諾した。
「まず、説明からしとくね?このゲームは現実とは違うけど同じってこと。」
「はぁ…?意味がわからないんだけど…」
俺の手を掴み「まぁまぁ、取り敢えずうちの研究室に行こうか…」
「えっ、ちょ……」手を引かれ、まぁまぁ汚い部屋を通り玄関へと向かう。