王都の攻防③
ところ変わってこちらはアルスとウェインが
共闘している。
「ケケケ!俺達の方が強いみたいだな!」
「カカカ!そりゃあ魔王軍の攻防の要だからな!
どんな攻撃も通さない俺とどんな防御も
突き通すお前がいれば、負けはない!」
魔族は高笑いしながらアルスとウェインを
見下している
「これは手厳しいですね、こんな騎士の剣を
塞いだだけで喜んでもらえるとは。」
「ホントに、こっちはまだ槍も出してないのに
もう勝った気でいるのか?」
この会話、一合目を撃ち合った後の会話だが
アルスとウェインはお互い得意な武器を
持っていなかった。というのも
魔族が弱すぎて、アルスは攻撃の練習
ウェインが守りの練習をしていた状態から
いきなりの奇襲。
アルスが剣で撃ち、ウェインが防ぐ形になったが
魔族はそこで力量を見極めたのだろう。
先の会話へと移るのだ。
アルスが魔族に問う
「お前達、何者だ?」
「ケケケ!俺は第五魔団長エンビさ」
そういった魔族は長身で三又の槍を持っている
ピエロのような出立だ。
「俺は第四魔団長グラだ」
こちらは背が低いが重厚な盾を持った魔物だ
「そうか!俺はマクスウェル軍、第二軍長の
ウェインだ!」
「私はマクスウェル軍、第三軍長のアルスです
このあとあなた達を倒す二人のことを
良く覚えておいてください」
エンビが派手に笑いながらウェインに攻撃を
仕掛けてくる。
「マクスウェル軍なんて聞いた事無いけど?
なんだどっかからの援軍か?
俺とこうして会話が出来るほど生きてる
人間なんて珍しすぎる!」
そう話しながらだが、攻撃は重く早い
「そりゃどうも!よっと!」
慣れない盾を槍のように使い攻撃をいなしながら
受けるウェイン。
グラとアルスはお互いが盾職なので
あまり激しい、攻防はないがシールドバッシュを
騎士の剣でやってみたり、ウェイン同様
チグハグな動きになっている。
「ケケケ!なかなかやるけどそろそろ終わりだ!」
エンビの魔力が急激に高まった。
「カカカ!そうだな、この程度の相手!一蹴せねば!」
グラも同様に魔力が急激に高まった。
「これはやべぇな、おい!アルス!」
「わかってますよ!ウェイン!」
魔族二人の急激な魔力の高まりに二人は
互いの得意な武器に持ち替え、そして
相手をスイッチした。
その瞬間
「ヒャッハー!くたばれー!」
エンビの三又の槍から魔力を帯びた超速の攻撃が
繰り出された。
「ぬん!」
グラの盾からも同様に速さは無いが非常に重厚な
魔力攻撃が発せられた。
「うおりゃあ!!!」
「はあ!」
魔族二人の攻撃をアルスは受け止め
ウェインは破壊する。
そこからは4人ほぼ互角の戦いを見せていた
「ケケケ、やるな人間、次が最後だ!」
「エンビ、あれをやる気か!?」
エンビは返事をせずに瞑想を始めた。
「ならば、守りに徹するのみよ!はあ!」
グラは魔力を凝縮し守りに徹する事にした
「あれはヤバいな」
「そうですね、ウェインあの盾破れますか?」
「やるしか無いでしょ!」
そう言ったウェインはいつもの陽気さがなくなり
徐々にその存在感すら危うくなっていた。
「何をするかわかりませんが、俺も
少し力をみせる必要がありそうだな」
口調が少し乱暴になったアルスの盾と体が
輝き始める。
一番最初に動いたのはウェイン
神速の一撃でエンビを狙った。
しかしそこは読んでいたのか
グラが立ちはだかる。
キィィィィィン!!
甲高い音が空間に響き渡り
ウェインの動きが止まった。
「どうだ!止めてやったぞ!」
グラの言葉の後
ペキペキペキ
「な、なんの音だ!?」
バキバキバキバキバキバキ!
「ま、、まさか!!!」
バッカーーーン!!
「ぐわぁああああ!」
グラの盾が真っ二つに割れ、その音と
断末魔が重なり合った。
「わりぃ、アルス、届かんかった」
ウェインは頭をポリポリかきながらアルスに
謝った。
「問題ない!良くあの盾を割ってくれた!
あとは俺が奴の槍を粉砕する!」
アルスはいつもと違う口調でウェインに
返事をする。
「待たせたな、ケケケ、どうやらグラは
やられちまったらしいな、
まあいい、俺が貴様ら二人ともやっちまえば
この勝負は勝ちだ!うぉらあぁあ!!!」
瞑想から覚めたエンビはアルスに攻撃を仕掛けた
「はぁぁああ!!!」
ピキィーーーン!
エンビも先ほどのウェインのように止まった。
「くそ!まさかそんな!」
アルスは沈黙を守ったままだ
「俺の槍が!粉々にぃ!!!」
バリィン!!
エンビの槍は粉々に砕けちり
アルスはそのままシールドバッシュを仕掛けた
「ぐはぁ!」
力を使い果たしたエンビには強力な打撃だった
ようで、瀕死に陥った所に騎士剣で斬り込まれ
ザン!
「ぎゃああああ!」
エンビは断末魔を上げて倒れた。
「よし、なんとかなりましたね」
「おお!いつものアルスに戻ったな!」
「誰にも言わないで下さいよ」
「了解了解」
二人はじゃれ合いながら、勝鬨を上げた




