新領地散策
戦争から1ヶ月が経った、まだまだ戦後処理には
時間がかかりそうだ、今日は旧ノース、サウス、
ネクストア領に赴こうと考えている。
いやね、実際この1ヶ月、自領は全く問題無かったよ
セバスがいるし、内政関係者はしっかり残していったから
問題は新しく併合した領地だ。
まあ、これが酷かった、特に旧ネクストア領。
元領都でも、昔のうちの領地とほとんど変わらず。
旧ノース、サウス領もそれに毛が生えた程度
とてもじゃないが、このまま代官になんか
任せることは出来ない。
そんなわけでこの1ヶ月、新領地内をグルグル回り
サーダ商会と共に各地の発展に努めた。
『セバス!』
「はっ!お車の準備は整っております」
ビクトルの前に車がやってきた
『さすがセバスだ』
そう言いながら車へ乗り込む
『まずはネクストア町に行くぞ』
「はっ」
セバスの運転で、車は走る
車は4人乗りで、セバスが運転、ビクトルの他に
護衛のアルス、文官としてジーナを連れている。
『ただでさえ広い領地が、さらに広がっちまった
流石に面倒見切れないな。』
「その為に私たち文官がいるのですよ」
そう返すのはジーナ
「ビクトル様の考えた、政治手法はとても
素晴らしいです!すぐに新しい領地にも
浸透して、結果が出る事でしょう。」
『そうか?しかしこれで北と南は他国との
境界を預かる事になってしまった。
面倒この上ない。』
「軍事面でも、サラ、ウェインをそれぞれ
置いておけば、よっぽど酷い事にはならない
でしょう。」
アルスが笑顔で言う
『それもそうなんだが』
「心配される気持ちもわかります、こちらには
サーダ商会もありますし、良い商売相手に
なりましょう。大丈夫ですよ!」
ジーナもニコニコと笑顔で返してくる。
「直近一番なんとかしなくてはいけないのは
ネクストア町ですからね、こうしてようやく
私が代官として、町長となるんですから
後任はエステルに任せますね。」
『エステルか、まだ若くはないか?』
「大丈夫ですよ!素質はもってますから」
『そうか。』
そんなこんなで話し込む事1時間、ネクストア町に
到着した。
『ここは、かなり酷いな。』
ビクトルがそう声を上げるのも無理はない
元領都だが、寂れ方が酷すぎる。
不衛生極まりない状況で、今のマクスウェル領都から
したら、天と地の差がある。
「人々に活力がないのも気になりますね。」
ジーナが心配そうな顔で呟く
そんな中
『おい!お前たち!』
セバスとアルスが驚きビクトルの前後に素早く
移動する。
『俺が新領主のビクトル=マクスウェルだ!
俺が来たからには、お前たちを必ずより良い生活へ
導く!まだ実感は沸かないと思うがもう少し
辛抱してくれ!』
領民はハッとこちらを向き、土下座をし始めた。
『はい!そこ!今から俺に対する土下座禁止!』
領民は困ったように、立ち尽くす。
『こんな時は拍手でもしてくれよ!』
セバス、アルス、ジーナが拍手をすると他の者も
パチパチと拍手をし始めた。
『ありがとう!これから宜しく頼む!』
それから、町内を散策し、これからの作戦会議を
始めるのだった。




