またネクストアが攻めてきた
領主になってから一年以上が過ぎた。
領内には教育機関も増えて、俺の力が無くても
自力で問題解決や新しい事へのチャレンジが
出来るようになってきた。
また人口も爆発的に増え8,000人に迫る人間が
領内で生活している。
領内の開墾もどんどん進み、皆不自由なく暮らしている
『セバス、今日もいい日だなぁ』
「はっ、しかしビクトル様はやる事がご覧の通り」
セバスが執務室の書類の山を指差しながら
答える
『わかってる!ちょっと現実逃避しただけだ!』
そんな話をしていると
ジリリリリリ!
『おわ!なんだ通信機か!』
セバスが表情を曇らせ、
「定期以外の連絡とは、何かあったかもしれませんな」
ビクトルは受話器を取り
『ビクトルだ』
「(こちら、ランスです!)」
『おお、ランスか、何かあったか?』
「(はっ、領地の外にネクストア兵が
野営しています、武装していますので
この後侵攻してくるかと思います。)」
『相手の規模はどんなもんだ?』
「(大体ですが、1,000人位の規模だと思います)」
『前の倍かぁ、全然余裕だと思うけどそっち行くわ』
「(はっ、承知しました。こちらはサラ将軍と
我が連弩隊にて迎え撃ちます。)」
『おう、数はどんくらい出すつもりだ?』
「(連弩隊500、サラ将軍隊500でいくつもりです)」
『勿体ないから300、300でいいぞ』
「(はっ、そのように致します。)」
『じゃあ今から向かうから』
「(お待ちしております。)」
ガチャリ
『というわけで、セバス!あれの準備を!』
セバスはため息まじりに
「どういう訳かは存じませんが、あれは
既に屋敷の玄関前に準備しております。」
『さすがセバスだ!』
俺は軍服に着替えて、颯爽と部屋を出る。
そして玄関を開けたそこにあるのは・・・
『車だ!』
セバスがこちらを見て
「はい、車です。私が運転して行きます」
『頼む』
そう、急ピッチで蒸気エンジンを使った車を
開発、実用化させた。
この世界には魔法の概念もあるので、うまくいかない
部分には魔法の力を借りて何とか作り上げた感じだ
今は東西南北と汽車を走らせるプロジェクトも
進んでおり、ローカとストロフが死にそうな
顔をしている。
自動車は時速60キロまで出るので、東の町ロランに
着くのは15分程度、馬車だと1時間程度かかるので
凄まじいスピードだ。そして初見で乗りこなした
セバスもまた化け物だ。
「ビクトル様、そろそろ到着ですぞ」
『ああ、しかしネクストアの奴、侵攻のタイミングが
早過ぎないか?前は一年や二年に一回とかだった
のに、今や半年とかそんなペースだぞ』
セバスは前を見て運転しながら
「何かきな臭いものを感じますな」
セバスと会話をしながら、俺の車は東の町ロランの
屋敷に到着した。




