坑夫の集落に案内してもらった
井戸で大いに遊んだ翌日、俺は村の外のとある場所に
来ている。昨日のヒロとの待ち合わせ場所だ
少し待っているとヒロがやってきた。
「遅れてすまん。」
『いや、そんな事はいい、早く集落に連れて行ってくれ』
「ああ、ついて来い。」
ヒロと俺とセバスは村から北の山脈の方向に向かって
歩いていく。
『どのくらいかかるんだ?』
「30分位だ、この先に旧坑道があるんだ」
『わかった』
それから到着までの30分はヒロ達について色々聞いた。
何故かつい最近、北の村でも食料が買えなくなった事
食べ物がないので、少しでも裕福そうな人間を襲い
食料を奪おうとしていたこと。
そしてあっという間に集落に到着した。
『ここか』
そこは集落とも呼べないような、廃坑の周りに
自作の仮住まいが並んでいるだけ。
「ひどいだろ?」
『なるほど、食料はどうしているんだ?』
「男達が狩り、女達が山菜集めをしている。」
俺は自分の下の地面に手で触れて、鑑定を使い
農地に出来そうか確認する。
しかしわからない、何故なら畑に出来るかどうかが
ピンポイントでは出てこないから。
しかし、砂や岩という感じでもなく、辺りは森なので
領都の農地と似た環境にはあるので、作物が出来そうと
判断した。
『今は無理だが、近いうちに必ず農作業者を連れてきて
この周囲を農地にしよう。恐らく作物はできる。』
「本当か!?」
『ああ』
その後は旧坑道に案内された。
「一応中に入っても安全だが、どうする?」
『一応見てみる。』
「わかった、危険だと判断したら引き返すからな」
『了解した。ちなみにだが、お前は自分のスキルを
使った事があるのか?』
「いや、実はないんだ」
『鉱脈感知のスキルは発動しないのか?』
「俺実はそんなスキルがある事を知らずに生きてきた
だから、あんたが教えてくれるまで知らなかった」
『そうか、なら今ここで使ってみるといい』
「今ならなんとなく使い方がわかるよ」
そう言ってヒロは坑道の壁に手を触れる
うまく感知出来ないのか、少し辛そうな表情になるが
すぐに慣れたのか、普通の表情に戻る。
そして
「ここはまだ鉄鉱石や聞いたことの無い銅鉱石なんて
のも掘れるみたいだ、そこまで太い感じではないが
まだこの坑道は生きてるぞ!」
『よし、ヒロ、皆を集めろ。掘ってみるぞ!』
「今から!?」
『そうだ、やるぞ!』
「お、、おお」
ヒロは集落の坑夫達に坑道に集まるように呼びかけに
行った。
『セバス、まだまだこの領地は発展出来そうだな』
「坊ちゃん、そうでございますね、このセバス!
その時が来るまで、まだまだ働きますぞ!」
ヒロと俺が手刀で眠らせた4人その他に5人の男が
やってきた。
「坑夫はこんだけだ。」
『諸君、見た顔もいるが、今日はこの坑道が
まだ掘れる事がわかった
皆で掘ってみようではないか。』
周囲はざわつくが、俺はヒロに案内を促した。
ヒロに着いて歩く、渋々といった様子でついてくる坑夫
ヒロがとあるポイントでピタリと止まる。
「ここだ」
『よし、掘るぞ!ヒロ、俺に掘り方を教えろ!』
「なんだと!?掘り方も知らねえ癖に
掘ろうとか言ってたのか」
その後ヒロに教えて貰いながら掘っていると
〈--掘削Lv3を取得しました--〉
その瞬間、鉄鉱石が掘れた。
これを見た坑夫達の目の色が変わり、少ないながらも
この日は鉄鉱石を採掘できた。
とりあえず、これで鉱石の採掘が出来る様になり
北の村と売買が可能になるだろう。
「領主様!ありがとう!」
ヒロが大声でお礼を言ってきたので
手をあげて返してやった。
今日は領都まで帰ろう。その後は東の村にでも行くか




