領主になりました
「ビクトル!聞いているのか!?」
今俺に向かって叫んでいるのは私の父であり、領主である
グス=マクスウェル男爵だ。
「貴様にこの領地をくれてやる、私は引退し王都に移住することにした
良いな!?」
『わかりました、父に代わりこの領地を治めさせていただきます。』
「ふん!弱卒の貴様に領地を守り切れるとは思っていないが
王都で私に恥をかかせる様な真似はするなよ!」
『承知しました。誠心誠意努めさせていただきます。』
こうして父であるグス=マクスウェルは、すべての私財と
領地から搾れるだけ搾り取った財を持って王都へと向かっていった。
俺は領地とは名ばかりの負債を押しつけられ、この先領主として
生きてゆかなければならない。
さらに、父は男爵位を譲らなかった為、俺は平民と何ら変わらない
身分なのだ。
俺の名はビクトル=マクスウェル。たった今平民落ちし、領主となった所だ。
年齢は13才。
実は俺には前世の記憶がある。
前世では日本という国でエンジニアとして働いていた。
ゲームが大好きでその日もゲームをしていたはずなんだが
気づいたらこの世界に転生していた。
母親は幼少の頃に無くしている。
父が出て行き、天涯孤独に聞こえるかもしれないがそういうわけでもない
父があんな感じだった為、屋敷にいる数人の執事やメイドとは
非常に中が良い、今日もこれから執事のセバスと領内のことについて
打ち合わせをするつもりだ。
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俺の執務室となり、がらんとした部屋で壮年の執事を前に
椅子に腰をかけた。
「それでは坊ちゃま、まず我が領地について説明いたしますぞ。」
『わかった、頼む。』
セバスの説明では
領地がある場所はライング王国の最西端に位置しており
西には海、南北には険しい山脈がある、唯一道が整備されている
東側も険しい山道になっており、なかなか他の領地と交流がとれない
まあ言ってしまえば陸の孤島となっているのだ。
ここまでは俺も知っている。
セバスは続ける
「王国の西側は大きな領地は特にありません、互いに仲が悪い為
侵略戦争などはありませんが、常に領地同士で略奪は繰り替えされています。
2年に1度ほど、思い出したかのように隣のネクストア領が略奪に来ます。
ネクストア領は特に周囲の領地からの略奪をしていますので
特に嫌われている領地です。」
どうやらネクストア領以外に周囲には4つの領があり
ネクストア領以外は交通網が発達していないので
疎遠なのだという。
そして話は領内のことに
「領内はクズ、、おっと失礼、グス前領主が搾れるだけ搾っていったので
何も残っていません、唯一残っているとすれば、領主に対するヘイトです。
畑は荒れ放題、民衆の家はいつ倒壊してもおかしくない状態です。
主立った産業も特に無く、商人は月に一度やってくる程度です。
人口は現在約1000人ほどで、今私達がいる領都の他に東西南北に村があります。
自然と土地は王国内のどの領地よりも広いので、坊ちゃまのやる気次第では
どんどん発展させることが出来るでしょう。
ちなみにクズ前領主の時も代替わりした時の状況は今とさして変わらなかったです。
唯一人口は5000人ほどいたのが違いでしょうか。」
セバス最後はもうクズって言ってるし。
状況が悪いことはわかった!これから領主として頑張るしか無い!
目指せ国内最高の領地!




