第七話 地下道から城へ
長編です。
もう少しで、もう一人の主人公が現れます。
夜九時の鐘が鳴り響く帝都。その東区に、一人の少女が闇の夜を歩いていた。仮面とフードで顔を隠し、黒ローブで闇に溶け込むその少女は、ある場所に向かっていた。少女は目的地の建物に着くと、見上げながら呟いた。
「東区にある廃教会はここだけ……。ここに城への道が……」
少女の正体はジェシカだった。彼女は城に通じ
る地下道がある廃教会の前にいた。
(トニーの話しからすると、調査が入るのは明日……早く済ませないと)
早急に潜入調査を終わらせることをジェシカは考えながら、半開きになっている扉を開けて廃教会に入る。そして中は予想通りの光景と化しており、ジェシカは思わず溜息をついた。
(荒れ放題ね……まったく……)
月明かりで照らされた中は、埃や蜘蛛の巣で汚れており、壊れた机や椅子が放置され、ゴミなどが散乱していた。だが、そんな不衛生な室内でも、ジェシカはすぐに気持ちを切り替え、調査を始めた。
(埃があるなら痕跡があるはず……。
……! あった!)
床に溜まっていた埃から、複数の足跡を見つけたジェシカはそれを辿り、調理場の棚の前に行き着いた。棚の後ろからは隙間風が吹いており、ジェシカは棚を調べ、取手に付いてる不思議なスイッチを見つけた。
(隠し扉にしてはバレバレね……)
呆れているジェシカがスイッチを押すと、棚は横に移動し、地下に通じる入り口が表れた。中はとても暗く、明かりなしでは歩けないのを物語っている。
「我が前途を照らせ、『ライト』」
しかしジェシカは暗闇に一切動じず、指先に明かりの魔法を発動させ、暗闇に包まれた階段を照らしながら降りて行った。復讐に燃える少女にとって、暗闇の恐怖など些事に過ぎないのだろう。
降りた先でジェシカが辺りを照らすと、そこは広大な地下空間が存在していた。幾つもの通路や小部屋、穏やかに水音を奏でる地下水路があり、探索するには骨が折れそうな場所だった。
(帝都の地下だし、やっぱり広いわね……。城は……あっちよね。気をつけて進みましょう)
ジェシカは城の方角を確認して、探索を始めようとしたが、何か違和感を感じた。
(……ん? 誰かに見られてる……?)
ジェシカは何かの気配を感じ取り、腰に携えた短剣を抜き、戦闘態勢をとった。すると近くの水路から何かが飛び出し、ジェシカの前に現れた。
「……スライム?」
ジェシカの前に現れたのは、この世界の殆どの人が知っている液状型の魔物『スライム』だった。種族や特徴、強さなど様々だが、簡単に倒せるほど能力は低く、主に戦闘初心者が経験を積む為に倒されている存在として有名。理性はあまり無いが凶暴性も無く、スライムは殆どが無害。なので好物である綺麗な水を与えて協力関係を築いている団体や地域が存在する。(種族によって好物が異なる場合もある)そして協力関係を築いたスライムは、ゴミや廃棄物を消化、ヘドロや汚染水を浄化したりなど、人間達の生活面を支えている存在である。
(下水道清掃のスライムが水路を辿って此処に迷い込んだのかしら? ……でも、あまり見かけない色のスライムね……)
ジェシカの前に現れたスライムは、普通のスライムより小さく、ジェシカの手の平に乗れる位の大きさの薄い灰色のスライムだった。(殆どのスライムは青色系統)スライムはジェシカをじっと見つめており(スライムに目はないのだが)、襲う気配が一切感じられず、ジェシカは段々スライムが、ある存在に思えてきた。スライムに敵意が無いことを理解したジェシカは、戦闘態勢を解いて膝をつき、仮面を外してスライムに話しかける。
「あなたのその感じ、まるでアルバークの教会のあの子達みたい。珍しいものに興味津々になって近寄る感じがそっくり」
スライムの行動にジェシカは、リリスとして過ごしたアルバークの教会の子ども達のことを思い出し、優しい表情でスライム話しかけた。
アルバークの教会にはジェシカより年下の子も匿われており、ジェシカはそこで、"リリスお姉ちゃん"として、年下の子ども達に好かれている。ジェシカは最初、"年下の子どもが懐くと復讐の邪魔になる"と思っていたが、世話になっている教会に迷惑をかけてしまうのも後の問題に繋がると考え、いい子を演じて子どもの面倒を見始めた。しかし世話を焼いた事で、下の子達や教会の人、次第に町の人達もがジェシカに優しい信頼を寄せ、復讐によって身も心も満身創痍し続けたジェシカの心に光をもたらしてくれた。
自分の大切な存在と行動が似ている無害なスライムに、ジェシカは笑顔でスライムを見続けた。スライムは最初何の事か解らず首を傾げたが(首は無いがジェシカにはそう見えた)、笑顔で見つめるジェシカを見て、上下に跳ねてポヨンポヨンと音を立て始めた。魔物学者曰く、これはスライムが『楽しい』を感じているらしい。そんなスライムの姿にジェシカは微笑み、別れを切り出した。
「さあて、そろそろ行かなくちゃ。……スライムくん、話し相手になってくれてありがとね。なんか久しぶりに肩の力を抜いて会話した気がするわ。お礼にこれどうぞ、『潤いを司る恵の水、ウォーター』」
ジェシカは水の魔法を発動させ、スライムの前に綺麗な水球を生み出した。スライムは目の前に浮かぶ水球をまじまじと見つめ、"飲んでいいの?"と語っていそうな視線を送り、ジェシカは笑顔で頷いた。飲水してもよい事を理解したスライムは口の部分?に水球を当てて、ゴクゴクと音を鳴らし、水球をあっという間に飲み干した。スライムの飲みっぷりに、ジェシカは称賛を贈る。
「ふふ、見てて気持ち良い飲みっぷりだったわ。
……それじゃあね、スライムくん。元気でね」
仮面をつけてジェシカは立ち上がり、スライムに手を振りながら別れを告げ、更に地下道の奥へ進んで行った。
しかしこの時ジェシカは気付いてなかった。暗闇の中に消えるジェシカをジッと見ていたスライムは、身体から腕の様な部位を出し、ジェシカが別れを告げた際の手の振りを真似して人間味を帯びていた事を。
そしてこのスライムと
近い内にまた会える事を
ジェシカはまだ知らない
――――――――――――――――――――――――
――一時間後 ジェシカは上に続く階段を発見する。階段にはたくさんの火の付いた蝋燭が壁にかけられており、あきらかに人の痕跡が残っている場所だった。
「これは、数日間は燃え続ける魔道具の蝋燭ね。それにまだ新しい……。使用人が使っている階段は、きっとここね……」
確信を得ながらも、ジェシカは細心の注意を払いながら階段を上り、古びた扉の前に行き着く。罠や仕掛けがないか確かめたあと、音を立てないようにゆっくり扉を押して開けると、独特な匂いがジェシカの鼻をついた。
(……ん? この匂いは……紙? )
謎の匂いに疑問を抱きながら扉を開けると、その先は古い紙の匂いと、本の海が室内を支配している書庫だった。ジェシカは警戒しながら辺りを見回すと、先ほど開けた扉に注目する。
(本棚を利用した扉だったのね……。外側から開けるなら……この本の背表紙を押せば開く仕組みね)
ジェシカが開けた扉は、年季の入った大きな本棚の中心部に設計された隠し扉であり、見つけた開閉の仕掛けを発動させると扉は閉まり、長い時を過ごした本棚が佇んでいる状態に戻った。
(パッと見ても、ここに隠し扉があるとは思えないわね。……それにしても)
たどり着いた書庫は、長らく使われていないのを物語っており、先ほど侵入した廃教会に引けを取らず、書庫は埃と蜘蛛の巣で汚れていた。その光景に、ジェシカは心の中で本日二度目の溜息をつく。
(ここも不衛生ね、まったく。……でも)
ジェシカは書庫を散策し、本の中身、棚や机、放置されたままの筆記具を確認して、溜息と同じ様に、本日二度目の確信を得た。
(どれも古いけど……本の蔵書印や家具や道具の様式……ここにあるのは、前に文献に載っていた城や皇族専用の物ばかり……間違い無い! 此処は城の中だ!)
ジェシカは目的地である帝都の城
『ファヴンベルク』に侵入できたことを理解し、次の作戦に行動を移す。
(よし……次はこの子達の出番ね)
ジェシカは膝をついて、腰のポーチから瓶を取り出す。瓶の中には家の中で度々見かける小さな蜘蛛『家蜘蛛』が数十匹程おり、中で蠢いていた。虫に抵抗がある人間からしたらおぞましい光景だが、ジェシカは臆する事は無く瓶の蓋を開けて、家蜘蛛達を解き放った。そして何故か、家蜘蛛達はジェシカの前に整列するかの様に並び、ジェシカを見上げてじっとしていた。まるでジェシカからの指示を待つかの様に。そしてジェシカは家蜘蛛達に話しかけ始めた。
「いい子ね。……あのね、あなた達の力を貸して欲しいの。この城の中をくまなく調査しつつ、イエガーって男がどこに滞在するか、その情報を手に入れて」
指示を出したジェシカに家蜘蛛達は同意したかの様に一斉に飛び跳ね、ジェシカは「ありがとう、みんな」と、感謝を述べていた。
この家蜘蛛達は、ジェシカが帝都に到着した際に捕獲し、生き物を仲間にする事ができるスキル
『テイマー』の力で協力関係を結んだ存在である。
テイマーのスキルは、霊山での野営生活で霊山の生き物と触れ合った事と、生態を理解した事がきっかけで身につけたもので、ジェシカは主に隠密活動や情報収集として活用している。テイマーはテイムした生き物との意思疎通や見ている光景、嗅覚聴覚といった感覚と情報を共有する事が可能の為(その逆も可能)、ジェシカは情報収集の時、足がつかない方法として凄く重宝している。
ちなみに霊山での盗賊のアジトの襲撃の時、魔物を誘う実や興奮させる草をアジトの中に設置したのは、ジェシカにテイムされた生き物達の仕業である。テイムされた生き物達は隠密行動に特化した能力を持っていたが、優れた狩人の感覚を持つジェシカの能力と指示が合わさったことで更に強化された状態と化し、盗賊達は危険を察知できず、ジェシカの作戦によって呆気なく倒されてしまったのだ。
更に補足すると、今回の地下道の情報を話してくれたトニーも、ジェシカのテイマーの力の餌食の一人である。ジェシカはテイムした家蜘蛛達を情報が行き交う場所に潜入させ、家蜘蛛を通じて情報収集を行っていた。そして帝都の兵舎にも、ジェシカは家蜘蛛達を潜ませ、"城の潜入方法を知っているかつ話してくれそうな人物"を選別し、その人物にトニーを選んだのだ。その後トニーの行動範囲を調べ、踊り子リリスとして接触し、地下道の情報を入手して城に侵入、そして今に至る訳である。
「それでねみんな、これから調べてもらうこの城はとても広くて、今まで潜入した場所より警備が厳しいの。だからみんなに『俊敏の魔法』と『欺きの魔法』をかけるわね。準備は良い?」
ジェシカは家蜘蛛達に、調査活動を支援する為の補助魔法をかける事を伝える。ジェシカの返事に家蜘蛛達は一斉に飛び跳ね、ジェシカに準備万端の意思を示す。
「それじゃいくよ……。
……軽快なる力を宿せ……『クイックネス』」
ジェシカが唱えた『俊敏の魔法』が発動すると、黄緑色の光が出現した。そして光は家蜘蛛達の体に吸い込まれ様に入っていき、家蜘蛛達はジェシカに機敏な動きを見せる。他者から見れば行動の理由はわからないが、テイマーのジェシカは理解している。これは家蜘蛛達がジェシカに術がかかった事を証明している行動だと。
「よし、次は……。
……瞳を欺く衣よ、包め……『カムフラージュ』」
次に『欺きの魔法』が発動すると、紫色のヴェールが家蜘蛛達の周りを囲み、家蜘蛛達の姿を風景と同化させ、姿を見えなくさせる。
「……うん。意識を集中すれば、術者の私には見えるようになってる。さて、次は……」
ジェシカは腰のポーチから、折り畳まれた数十枚の古い紙を取り出し、かさかさという紙の独特の音をなるべく抑えながら床に広げる。古い紙には何も描かれておらず、それを見た家蜘蛛達は、古い紙を見つめて疑問符を浮かべ、ジェシカは家蜘蛛達に説明をし始めた。
「これは自動作成地図っていう魔道具で、持ち主の視覚情報から分析して、地図が自動的に作られるの。その証拠にほら、私達の場所が……」
ジェシカが自動作成地図の端に指を指すと、そこに『書庫室』という部屋の名前と一緒に、間取りが徐々に浮かび上がった。そしてジェシカは家蜘蛛達に地図の補足を話す。
「あなた達の視界の情報は、テイマーの私と共有できるようなっているでしょう?。だからあなた達が城のあちこちを調べてくれれば、持ち主の私を通して、この地図に反映することだってできるの」
自動作成地図の効率的な使い方を見出せたジェシカは、家蜘蛛達に嬉々として語る。しかしすぐに冷静さを取り戻した。
「あっ……ごめんなさい、待たせちゃって……。
それじゃみんな、入口は……あっちだったわね。行きましょう」
自動作成地図を拾い上げて立ち上がり、ジェシカは散策時に見つけた入り口へ家蜘蛛達と向かう。そして入り口にたどり着いたジェシカは、足下で待機している家蜘蛛達の一匹に指示を出す。
「ねぇ、扉の下の隙間から向こう側を覗いて見てくれる?」
指示を受けた一匹の家蜘蛛がジェシカの言う通りに動き、隙間から扉の向こう側を覗き込む。ジェシカは指示を受けた家蜘蛛の視界を確認すると、書庫の外は右と左に道が分かれており、どちらも深い闇で先が見えない程の長い廊下が存在していた。
(人は……いないわね。……この書庫にも無かったけど、廊下にも窓が無いわね……。だとするとこの場所は、城の内側か地下なのかしら? ……よし。ありがとう、戻って来て)
覗き込んでいた家蜘蛛が戻ってくると、ジェシカは次の指示を家蜘蛛達に送る。
「それじゃあ……あなた達は右の廊下へ、残りのあなた達は左の廊下の先を調査して。調査が終わったらまたここに集まってね。それじゃあ……調査開始よ!」
ジェシカの指示と合図で家蜘蛛達は扉の隙間から次々と廊下へ出ていき、チーム分けされた家蜘蛛達は右と左に分かれ、廊下の先に進んで行った。そしてジェシカの手元にある自動作成地図には様々な場所が浮かび上がり、徐々に『城の地図』が出来上がっていく。
(よし。これでイエガーの滞在場所も判れば、祭りの期間中に、奴を……。そうなるとまずは……道順と……あと城のメイドの服を調達しないと)
出来上がってゆく自動作成地図を眺めながら、ジェシカは頭の中でイエガーを討つ計画を練っていく。そしてジェシカは扉の前から離れると、部屋の端へ移動し、場所を確認した後、再びポーチから何かを取り出す。
(ここなら死角になるわね……。よし、ここに敷きましょう)
ジェシカがポーチから折り畳まれた謎のシートを取り出すと、机や椅子、本の山で出来た陰の場所に敷き始める。シートには三人程が乗れる広さがあり、魔陣が描かれていた。
(ワープシートの設置完了。これで地下道を通らずに、ここに来ることができるわ)
ジェシカが用意したのは『ワープシート』という転移の魔道具だった。転移したい場所に設置し、双方向が出来る同様の物を用意すれば、いつでも設置場所に転移が可能になる代物である。設置や条件が少々面倒くさい代物だが、ジェシカは利点の方を重視し用意したのだ。『ワープシート』は契約者の魔力のみ、反応と起動ができる仕組みが施されており、それ以外の時はただのシートと化し、シートが魔封じの魔法を受けても、使用不可や通行止め状態にはならない。
(合言葉で鍵もかけられるし、これで安心ね。
さて……)
ジェシカは手元の自動作成地図を確認する。家蜘蛛達の働きにより、数分で四階分の地図が既に浮かび上がっていた。順調に地図が出来上がっていくことで、ジェシカの顔がにやけていた。
(順調順調。この調子なら、朝日が昇る前には地図が出来上がりそうね。……でも、まだイエガーの情報は得られないわね……)
イエガーの滞在場所の情報が得られるまで、準備を殆ど終えたジェシカは、少し暇を持て余していた。
(家蜘蛛達との連絡も帝都を出なければ届くし、
ワープシートもあるから家蜘蛛達の迎えも出来る。
……う〜ん、一旦隠れ家にでも戻ろうとかしら。
…………あっ!)
次の行動を考えていたジェシカは、ある事を思いついた。
(まだあそこにいるかしら? あのスライムくん)
ジェシカは地下道で出会った灰色のスライムを思い出し、もう一度会いたいという気持ちが湧き、足が自然と地下道の方へ進み始めた。
(……帰り道のついでよ……。そう、これは帰り道のついで……)
子どもの様な動機で再び地下道に入る自分の行いに気づいたジェシカは、人が聞いたら見苦しいとツッコミをいれられそうな理屈を、心の中で繰り返し述べていた。
そしていつのまにか先程の階段を降り終えたジェシカは、スライムがいた方向を確認しながら再び明かりの魔法を発動しようとする。しかし、ある音がジェシカの耳に届き、発動を中断した。
「ーーおい! もたもたするな!」
「うるせぇ! 運んでやってるのに文句言うなよ!」
(ーーっ! 階段から!?)
ジェシカが先程降りて来た階段の上、つまり城の書庫室から通って来た人間が階段を降りて来ようとしていた。
(報告にあった使用人!? 欺きの魔法が間に合わない! くっ! 一旦この先で隠れるか!)
足音を忍ばせながらジェシカは走り出し、道中に見つけた小部屋に潜んでやり過ごそうと考えていた。しかし最悪な事に、前方に明かりを持った人影が、ジェシカの目に入る。
(嘘……前からも!?)
ジェシカは油断して挟み撃ち状態になり、逃げ道を失い、壁に寄りかかる。
(今からでも欺きの魔法をっ!)
カコッ
難局を打開しようとするジェシカの耳に、聴き慣れない不思議な音が響く。次の瞬間、ジェシカの視界は大きく変わり、地下道の闇よりも、更に深い闇がジェシカの視界を支配した。
ジェシカが寄り掛かった壁には隠し扉があり、偶然にも仕掛けが発動してしまった。そして最悪な事に、開いた隠し扉に倒れ込んだ先は、"奈落"と呼ぶに相応しい深い深い穴だった。
(…………え?)
見つかるという緊迫感を味わっていたせいか、ジェシカは自分の状況を理解できず、深い闇の底へ、呆然としたまま落ちて行った。
この先の辿り着く場所で
自分の運命が大きく変わる事も知らずに
『家蜘蛛』
生息場所:人のいる建物
大きさ:体長は1センチ以下、最大でも2センチ
見た目:メスは茶色で腹に白の縦帯、オスは黒く三日月型模様あり
餌:コバエ、ゴ○ブリの子ども、ダニなど
毒:なし
巣:徘徊型なので貼らない
動き:速く、ジャンプが得意
能力:気配を消せる事と、他の蜘蛛と違い、視力が人並みに優れている
家でちょくちょく見かけるあの小さな蜘蛛です。益虫なので作者は殺せません。
ジェシカがテイムした理由は、日常に溶け込んでいる虫が偵察に向いていると睨んだからです。
久々の投稿です。やっぱり執筆は楽しい。