2 幼馴染との登校は理性との戦い
今回短めです。
すみませんm(__)m
「行ってきまーす」
朝食を終えて、いっくんと一緒に家を出る。
いっくんは誰もいなくても律儀に「いってきます」と「ただいま」を言うので私はなるべくいっくんと登下校を一緒にして少しでもその挨拶に会わせられるようにする。
昔からの習慣なのでもはや当たり前のことなのだ。
「ゆうちゃん、いつもありがとう」
そんなことを考えていたらいっくんにお礼を言われた。
いっくんは素直な性格なので助けられたらお礼を言うし、自分が悪かったらきちんと謝れる今時珍しいくらいの良い子なのだ。
「突然どうしたの?」
「うん、なんかいつもゆうちゃんに助けられているなって思ってさ・・・だからありがとう」
「ど、どういたしまして・・・」
輝くような笑顔でそう言われて私は思わず顔を背けてしまう。
いやいや、あの笑顔は反則だよ。
可愛い過ぎるでしょ!
なんなのこの生き物・・・私の幼馴染可愛い!
「ま、まあ・・・幼馴染だし、当たり前だよ」
「うんありがとう。ゆうちゃん大好きだよ!」
「ぐふ・・・・」
な、なんでこの子は朝から私の理性を削りにきてるの?
私の思わずツンデレじみた口調になりかけたさっきの台詞を聞いても笑顔で「大好き」なんていってくるなんて、なんて可愛いさなの?天使か?天使だったのか?
「ゆうちゃん?大丈夫?」
そんな風に内心で悶えているといっくんが心配そうにこちらを覗いていた。
身長差のせいで、いっくんが私を見上げる形になるのだが、その見上げ方が上目遣いなので尚更可愛いく見えてしまう。
私はなんとか口許がにやけそうになるのを抑えて、いっくんを安心させるように笑顔を浮かべる。
「だ、大丈夫だよ。それより早く行こうか」
「う、うん・・・でも、本当に大丈夫?」
それでも尚も心配そうにしているいっくん。
私はそんないっくんの頭の上に手を置いて撫でた。
「大丈夫だよ。心配してくれてありがとうね。いっくん」
「う、うん・・・」
私が頭を撫でるといっくんは少し恥ずかしそうにしながらも気持ちよさそうに表情を緩めた。
・・・・猫かな?撫でた時の猫並みに可愛いぞ!
やはりうちの幼馴染は世界一可愛い!!