93.映画 「レイチェルの結婚」 と 結婚式 に思う
原題: Rachel Geting Married
監督: Jonathan Demme
脚本: Jenny Lumet
製作国: アメリカ合衆国
公開: 2008年10月3日 / アメリカ、2009年4月18日 / 日本
出演者 Anne Hathaway
友人がレンタルしてきた DVD だったので、なんの前情報もないままこの映画を観た。
主役のアン・ハサウェイはいつもの明るい役どころではなく、髪もショートで、ずっとイライラした感じだったのだが、精神的なリハビリから戻ったばかりってシチュエーションでなるほどと思った。お姉さんの結婚式まえの顔合わせパーティでは、記念のお皿は割れちゃうし、喧嘩は始まるし、お父さんの離婚していたお母さんは恋人とさっさとパーティから出て行っちゃうし。外人はずいぶんとドライだなと思いながら、確かに人の結婚なんてそんなもんかな、なんて思いながら見ていた。
*
学生時代の友人の結婚式に呼ばれて、彼女の会社で一番仲がいいっていう同期の女の子と同じテーブルに着いた。わたしたち二人はその日が初対面だった。
わたしたちは初対面だったけど同年代だったし、すぐに打ち解けていろいろ話した。
いろいろとは言っても大半のことは、今日の主役の友人についてだったと思うけど。
4人か5人がけのテーブルだったけれど、わたしたち以外はこれまた初対面同士のおじさまやおばさまだったと思う。
初対面同士だけで集められたテーブル。
次々に運ばれてくるお料理はおいしかったし、友人である花嫁も花婿もにこにこ笑って幸せそうに見えた。もちろんカノジョらのご両親、ご兄弟、ご親戚、会社の人たちも皆。
わたしの隣に座っていた同期の子がぼそっと言った。
「わたしだったらこんなふうな結婚式はしない。」
ひがみに聞こえる?
人によってはそう聞こえるのかもしれないけど。
でも違うの。
だって、わたしも彼女とおんなじふうに思っていたから。
「わたしも。こんなんじゃないんだよなぁ。」って言ったかもしれないし、黙ってその同期の子にうなずいただけだったかもしれないけど。
今日の主役の、あのわたしたちの友人がしたかったってのはこんなことだったのかって、
ずいぶんと友だちがいのない言いぶんにきこえるかもしれないけど。
でも実際はそうだった。
そしてわたしはその同期の子のことがとても好きになった。
「こんなにいい子と友だちなのに、これか。」ってね。
その同期の子とはそれっきり会っていないけれど、彼女は自分の思う通りに生きているだろうか?
話は変わるけど、わたしは、映画 『ナチュラル・ボーン・キラーズ』 の主役の二人が高い橋の上で結婚の誓いを立てる場面が大好きだった。
二人だけで。
カレシはカノジョの頭に白い布をウエディングベールのように巻いて、そしてキスをした。
キスをしている最中に、ベールは風に飛ばされ宙を舞いながら、橋のずっと下の方で流れる河へと落ちていく。
*
結婚とは、ゴールなんかではなく始まりであると思う。
かのリンカーンは結婚式をした当日、「地獄の始まりだ。」と言ったそうだ。




