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69.萩尾望都 「とってもしあわせモトちゃん」 に思う、 再び
萩尾望都作品の中で言いようもなく大好きな作品はたくさんあるのですが、
特にこの 「とってもしあわせモトちゃん」 が大好きです。
モトちゃんは私が持っていない素敵なものを全て持っていますし、
モトちゃんは私が持っている嫌なものを全て持っていません。
モトちゃんは、風に吹かれてどこかへ飛んでいってしまった友人のレミちゃんを探す旅を始めます。偶然、ラジオ番組に出演することになったモトちゃんは、いなくなってしまったレミちゃんの様子を語り始めます。
『レミちゃんはピンク色でちっちゃくて、ハートの巻き毛でかわいい子 ・・・ 。』
歌になったモトちゃんの思いは、電波にのってレミちゃんのもとへと届きます。
モトちゃんみたいに、こんな風にあなたのことを探せばよかったんだなって思いました。
『背が高くて、女みたいに手が綺麗。
話す声はいつも静かでゆっくりで、私が何を言っても怒らない。
いつも笑ってそんな私を見てるだけ ・・・ 。』
そうですね。あなたのことですね。
*
その後、あなたが求めた世界には、あなたが望んだものはありましたか?
あなたのことです。きっとそのその大きな手でつかみとったことでしょう。
そうでしょ?
ねぇ、そうですね。
わたしはもう安心してもいいですね。




