63.住野よる 「君の膵臓をたべたい」 と 人生の選択と決断 に思う
Indecision is often worse than wrong action.
決断しないことは、ときとして間違った行動よりたちが悪い。
by Henry Ford
ほんとかしら?・・・。
住野よる さんの 「君の膵臓をたべたい」 では、
何度も何度も、私達自身が人生の『選択と決断』をしていると語っている。
「・・・偶然じゃない。私達は、皆、自分で選んでここに来たの。君と私がクラスが一緒だったのも、あの日病院にいたのも、偶然じゃない。運命なんかでもない。君が今までしてきた選択と、私が今までしてきた選択が、私達を会わせたの。私達は、自分の意志で出会ったんだよ。」
等々。
それならわたしは、
わたしは。
わたしの『選択と決断』は間違いだったのでしょうか。
*
どうしてなんだろう。
なにがダメだったんだろう。
どうしてダメだったんだろう。
人はいつも選択と決断を繰り返しながら生きているのだそうです。
道の右側を歩こうか、左側を歩こうか。
三省堂に入って、1階よりも先に3階から見ようとか。
映画館の中の、ほとんど空いているトイレの中でも、何番目のどのトイレに入ろうとか。
テーブルに並べられたメニューの、どれを先に食べようか、先に水で喉を潤おそうか。
席を立つときに右足から出そうか、左足から出そうか・・・。
一日に何千回も選択を繰り返しているという。
*
何故、もう一度彼と会う約束をしたのでしょう。
会いたかったから。
何故、あの時、彼のキスを受け入れたのでしょう。
もっとキスをして欲しかったから。
何故、差し出された彼の右手を両手で握りしめたのでしょう。
彼の右手だけじゃない。彼の全てを受け入れたかったから。
何故、彼の懐に飛び込んだのでしょう。
だって、彼の香りをもっともっと嗅ぎたかったから。
何故、何度も何度も彼の部屋へ行ったのでしょう。
何度も何度も愛されたかったから。
いつからのことでしょう。
何故、彼に「会いたくない」と言ったのでしょう。
彼を困らせたかったから。
何故、いつも不服そうに話していたのでしょう。
彼にもっと気にして欲しかったから。
何故、「もう会いたくない。」と言ったのでしょう。
彼に追いかけてもらいたかったから。
何故、駅まで来た彼を追い返してしまったのでしょう。
わたしの全てを見せたくなかったから。
何故、あの夜、わたしは帰ってしまったのでしょう。
わからない。何故でしょう?
思い出せない。
何故、あの夜、彼を一人ぼっちにしたのでしょう。
わたしが傷つきたくなかったから。
何故、何故、何故。
誰のせいでもない。
全て、わたしが選んだことでした。
*
あの人が待っていると言ったのに、
何故あの人のもとへ行かなかったのでしょう。
だって、あなたをもっと苦しめようと。
だって、あなたを捨てるのは「わたし」のはずだったから。
「わたし」、「わたし」、「わたし」。
わたしがあなたを捨てるはずだった。
わたしがあなたにチャンスを与えてしまった。
わたしが機を逃してしまった。
何度も何度も機会はあったのに。
それなのにできなかった。
あなたのせいじゃない。
わたしのせい。
ぜんぶ、ぜ~んぶ、わたしのせい。
あなたのせいなんかじゃない。
そうゆうことですから。
うぬぼれないでね。




