62.映画 「パリ、ジュテーム - モンソー公園(17区)」 に思う
原作: Paris, je tʹ aime – Parc Monceau
制作国: フランス
言語: フランス語、英語
公開: 2006年6月21日 フランス、2007年3月3日 日本
フランスのパリに関する18話からなるオムニバス映画。
ほとんどすべての話が好きですが、
特に『Parc Monceau』が好きです。
中年の男性と、若い女性が話しながら道を歩いている場面がずっと続きます。
今、若い娘は若い男にぞっこんになっていて、中年男がそれをたしなめているのです。
中年男のヘタなフランス語を、若い娘が正しいフランス語に言いなおします。
彼は何年もパリに住んでいる風なのに、なかなかフランス語が上達していない様子で、
片やパリ育ちの娘は、フランス語と英語を器用に混ぜながら彼と会話をしています。
私は何度もこの映画を観てしまったので、一番初めに観た感触を忘れてしまいそうですが、
確か、始めは愛人同士なのかなって思わせる節があったような気がします。
ネタバレでごめんなさい。
二人は親子でした。
そういえば、映画 『ラスト・タンゴ・イン・パリ(Ultimo tango a Parigi / Last Tango in Paris)』 の中でも、パリに住むアメリカ人の中年男性はほとんどフランス語を話せませんでした。
アメリカ人を筆頭に英語話者というのは、どうも、どこの国に長らく滞在していようとも、その国の言葉を覚える気持ちにはならないみたいですね。
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ところで、
子どもは、自分の親が、自分と同じ言語を話せないことについて、どう思うのでしょう?
もしくは、
親として、自分の子どもが、自分の母国語を話さない・話せない・話してくれないことについて、どんな気持ちでしょう?
やはり寂しく思うのでしょうか。
それとも、そーゆーもんだとあきらめているのでしょうか?
私は、年に1~2回程、娘(私の母)の顔を見にやってくる祖父の言葉がほとんど分からず、
祖父の言うことにただただ「うん、うん。」って頷いていただけの記憶があります。
すごくお爺さんだったので、私の脆弱な反応も、大して気にもしていなかったことでしょうけど。
祖父はいつも自分が言いたい事だけを言って、私の話はほとんど聞いていなかったような気もします。だって私の話にはポツリポツリと言葉を返すだけでしたから。ただ単に耳が遠くて聞こえていなかったのかもしれませんがね。
それでも、祖父と私の二人で手を繋いで、ニコニコと微笑んでいるスナップ写真が懐かしいです。




