52.「喫茶店」 に思う その2
そう言えば、
私の友人のお母さんが以前カフェ・レストランをやっていたと言っていました。
彼がまだ学生だった時だそうです。
彼は大学に行く傍ら、まだ小さい妹の幼稚園の送り迎えをし、お母さんのカフェ・レストランも手伝っていたのだそうです。
父親は他に職を持っていたので、店の手伝いをしたり、口を出すことはほとんどありませんでした。
もともと客商売があまり好きじゃなかったからと言っていました。
ですから、カウンターとテーブルが2つぐらいの小さいレストランではありましたが、
時々、親戚の女性に手伝いにきてもらっていました。
でも、彼女が仕事のあいまあいまに店の珈琲を飲んでばかりいましたので、
しばらくして辞めてもらったのだそうです。
店で出していた珈琲があまりにも美味しすぎたからいけなかったのかなぁ、と言っていました。
ある日、まだ学生であった彼が、その日のカフェのメニューを書きだしていた時です。
毎日、丁寧に黒板に書きだすことも彼の仕事の一つでした。
飲み物メニューのそこには、「té taza」 と書いてありました。
早めに来て、カウンターに座って珈琲を飲んでいたお客さんが突然笑い出しました。
「ハッハッハッ。店先でそんなこと書いちゃダメだよぉ。」
彼は始め、何のことを言われているのか、わかりませんでした。
taza、vasoは、スペイン語で、カップの種類を示すものです。
通常は、té(お茶) en taza(お茶碗/カップ) / en vaso と書かれるべきのものでした。
しかし、彼が前置詞 「en」 の記述を忘れてté taza となっていたのです。
ふふ。
tetaza って、「大きいオッパイ」って意味なんですよっ。
¡ Qué tetaza !
¡ Qué tetas !
上記、双方とも 「なんて大きいオッパイなんだっ!」 って言い方です。
一般の人は『胸』を言う時に 「pecho」 よりも 「teta」 を使うのだそうです。
まぁ、私の胸について話題になることはまずありませんので、
どちらでもいいですけどね・・・。
*
その後、国の情勢が悪くなったり、店を担保に取られたりと、いろいろな問題が発生して店を手放さざる負えなくなりました。
彼は母親に再び店を持たせてやりたいと一生懸命働きましたが、少々遅かったようです。
母親が店を再開するには年齢をとりすぎてしまいました。
あの頃、彼が幼稚園の送り迎えをしていた末の妹は嫁いで、今では3人の娘がいます。
彼の母親は、その娘たち(彼女にとっては孫ですね)の面倒に奮闘している毎日だそうです。




