19.映画 「リトル・ダーリング」 に思う
「リトル・ダーリング」
原題: Little Darlings
公開年: 1980 (アメリカ) / 1980 (日本)
制作国: アメリカ合衆国
「がんばれ!ベアーズ」
原題: The Bad News Bears
公開年: 映画 1976 / テレビドラマ 1979 ~ 1980
制作国: アメリカ合衆国
テレビアニメ 「エースをねらえ!」
公開年: 1973~ (その後、再放送あり)
制作国: 日本
「リトル・ダーリング」 (Little Darlings) という映画の中で、サマースクールの水泳の時間に、プールサイドで女の子たちがダラダラと準備体操をしていました。
当時の日本の学校では考えられないようなダラダラ状態です。
サマースクールってこともあるんでしょうけど、年齢の割にはたるんだ(それとも、想像以上に発育した)身体を持て余すようにダラダラと動かしていました。
それでもコーチは怒ったりしません。
い~なぁ、このダラダラ感。って思って観ていました。
そう言えば、「がんばれ!ベアーズ」(The Bad News Bears (映画、テレビドラマ ともに))の少年たちもダラダラと練習していましたっけ。
時折、外国の映画等で見かけるスポーツ選手とコーチの間柄って、日本のそれとは全く違ってました。
ベアーズの子どもたちだって、毎回毎回コーチに思いっきり主張してますし。コーチは怒りもせずに、ただただ困った顔を見せてウンウンとうなずいている場面もよく見られました。絶対的に日本のそれとは違ってました。
私は昔、陸上部でした。
中学生の時です。
陸上部といっても、ほとんどおさぼり部みたいなものでした。
顧問が緩かったですし、時々練習を見に来てくれる大学生のお兄さんも緩かったのです。(厳しくないという意味です。)
今思い返せば、見放されていたとも考えられます。
能力のある子には顧問も真摯に指導を施していたのかもしれません。
いい意味で私たちは野放し状態だったのです。
校庭の半分側では、しごきに堪え青春の汗を流しているサッカー部や野球部の男子たちを「カッコいい♡」と言いながら、グランドに面した中階段に座って見ていました。
外走り○○周とか言われつつも、体育館裏の死角に入ればダラダラと歩いてしゃべっているような、そんな部でした。(もしかして、私たちだけだったのかなぁ?)だから私でも続けられたのです。とにかく楽しかったのです。
そして、部活も終わりに近づく夕暮れ時、校庭に響き渡る The Beatles の Yesterday を 聴きながら、夕日に染まるわが君の姿を追い求めていました。「ほんと、カッコイイなぁ・・・。」なんて心の中で呟きながらです。ふふ・・・。
ある日、どういう訳かサッカー部と陸上部の合同練習で、一緒に遠くまで外走りなぞできた日なんて、もう天にも昇る気分でした。その日だけはかつてないほど軽やかに走れましたし、全く疲れもしなかったのです。
後年、私が大人になってから外国からやってきた若い従妹たちは、せっかく入部した部をさっさと辞めてしまいました。
「どうして?」と聞くと、「先輩が厳しすぎるし、うざい。練習、キツスギ・・・。」
だいたい外人に、先輩・後輩・顧問の関係なんて理解できるのでしょうか?
そんな彼女らも何年かして日本の生活に馴染んでくると、自分の兄・姉のことを以前は名前で呼んでいたのに、いつの頃からか「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」と呼び方が変化していましたけど。
それにしても、辞めちゃったんだ。簡単でい~なぁ。
確かにね。そうだよね。
中学時代とは打って変わって、高校生時代の私は楽しくもないのにずっと部活に所属していました。
なんで私はさっさと部活を辞められなかったんだろう、と思います。
だいたい、怒鳴られたり、気が遠のくくらい走り込むなんてのは全く私らしくありませんでしたから。
そういったシチュエーションは「エースをねらえ!」等のスポ根マンガの中だけで十分だったはずなのに、です。
「コーチ!」「藤堂さん!!」「お蝶夫人!!!」ってのはマンガの中だから美しく、実際に体験しようなんて思った私がバカだったのです。やる気のない私をクビにもしてくれなかったので結局最後までいついてしまったのでした。
ただ単に私に部活をやめる勇気がなかっただけの話なんですけどね。
辞めてしまったら、その退屈な高校生活の中での自分の居場所が失くなってしまうような気がしてましたから。
仕方ないです。