13.小椋冬美 「ヤングユー名作集3 夢の人たち」 に思う
今回は「うろ覚え」ではありません。
ハッキリと書こうと思います。
たまに、こういったイレギュラーなこともよいでしょう。
私は、こういったイレギュラーなことが大好きなのです。
あなたもそうでしょう? そうですね。
つい先日、ふと立ち寄った BOOK-OFF で昔のマンガを買いました。
小椋冬美さんの「ヤングユー 名作集3 夢の人たち」という本です。
そういえば、絵柄が岩舘真理子さんに似ているなと思いました。
私は、小椋冬美さん、岩舘真理子さんの両人とも昔から大好きでしたから。
昔、美容院へ行く時にはいつも岩舘真理子さんのマンガを持って、「こんな感じにしてください。」って美容師さんに頼んだものでした。
*
「ねぇ。
うんと近くにいるのに
どうしても手がとどかなくて
両手で抱いていてもすり抜けて行ってしまうような気がして
いつも不安なの。
確かなものなんて何にもない
絶対の幸福感を味わえる瞬間なんて
人生の中で
何度あるのかしら。
雲ひとつない空のような幸せなんてあるのかしら。
つかまえたくても追えば逃げるわ。
ねぇ。
一緒にいたって
どれだけ相手のことを知ってると思う?
もしかして自分から一番遠い所にいる人のように思えて
胸が痛くなる時があるわ。
・・・。
そうね。
ほんとに
何にもわからないんだわ。」
『カレン — その2 — 』 より
*
「いやじゃなかった。
きつく腕をつかまれて
部屋にひっぱられて
わたしも
それを望んでた。」
『リップス』 より
*
「・・・
明生がわたしの髪にふれる。
わたしはうれしくて不安になる。」
「いちばん言いたい事が言えない。
聞くのがこわい。」
『グリーン ベルベット』 より
特に、最後の章の『グリーン ベルベット』って・・・。
作者さんにも似たようなことがあったのですか?
「好きなやついるのに
なんで他の男と会うの?
そいつと会えばいいじゃん。
会えなくても
そいつのこと
考えてればいいじゃん。」
「女の子の友だちよりも
明生といる方がほっとするの。
楽しいの。
毎日、ずっと一緒にいたいの。
よかった・・・。
逃げないでよかった。
自分のいちばん本当の気持ちから
逃げないで
正直に言えて。」
言えてよかったね。
あなたは言えてよかったよ。
本当にそう思う。
お話の中だもの。
お話の中ぐらいはハッピーエンドがいい。
私はハッピーエンドの話が好きだ。
話の終わりはハッピーエンドでなくてはいけない。
そうでなければ眠れないから。
人間は面倒くさい。
私は猫になりたい。