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101. 織田哲郎「時を越えて」 と 萩尾望都「ユニコーンの夢」 に思う

今では数々のヒット曲を世に送り出し日本を代表するヒットメーカーとなられた織田哲郎さん。

時々、Youtube上で拝見させていただいておりますが、こんなにも有名になられたというのに、あいかわらずの気さくな感じは、やっぱり根っからのいい人なんだなと思います。いつまでも素敵な曲を作り続けていってください。


さて、その織田哲郎さんの曲の中で私が一番好き、というか、今でも私の心をギュッとつかんで放さないのが『時を越えて』という曲です。これが一番好きと言うよりもむしろこれだけでいいかと。

織田さん、ごめんなさい。


当時の私の善き友人、ムムちゃんは、私が織田さんの容姿が好きで夢中になっていたと勘違いしていました。そして自分の頬を撫でながら「俺ってあんな感じかな?」って呟いていました。

違うんです。私は織田さんのあの声であの歌を聴きたくて何度も何度もライブハウスに足を運んでいました。懐かしい気持ちを押さえきれずに。ただただ懐かしい気持ちに浸りたくて。

ムムちゃんを好きの好きと、織田さんの歌が好きの好きは種類が違ってました。

ライブハウスに行く時に一緒に誘えばよかったですね。私はいつも気がきかない娘でした。

ごめんなさい。

当時の私の身近には、大人になりきる前に死んでしまった子が何人もいて、それでも表面的には何も気にしないで、変わってもいない様子で、死ぬってことがあまりにもぼんやりしていて、それが普通で、誰もそんなことを会話にもしないで、数ヵ月もたってしまうと誰も気にしなくなっちゃって、そんな話をいつまでもしていたら変で、そしたらそのまま、ムムちゃんに出会う年頃になっちゃてて。そんな時、たまたま深夜のラジオで、


『時を越えていつまでもこの思い、刻み込むよ。

  時を越えていつの日か巡り会える二人を信じて・・・』


が流れてきたんです。

心に刺さったんです、そのフレーズが。

幼なじみのさーちゃんもそうだったと思う。あえて尋ねたりはしなかったけど。

だから、ラジオから録音した『時を越えて』を聴いてもらってすぐにその週末に私といっしょに

渋谷 Live-Inn に来てくれたんだと思う。織田さんの生うたを聴く為に。

私たち、その同じ子ども時代を生きていたから。


何年か前にたまたま手に取った音楽雑誌で、織田さんはこの歌を、まだ若くして亡くなったお兄さんに向けて作ったという記事を読んだ時に、ああ、やっぱりなって、何がやっぱりかって、やっぱりあの歌の先には伝えたい大切な人がいたんだなって。


『パノラマのような季節の中で浮かんでは消える それだけのものだね』


『時を越えて』を聴いている時に、時折、萩尾望都さんの作品、『ユニコーンの夢』が眼前に広がってくるの。

二回死んでこの世に戻ってきたという石井数俊さんのおっしゃる通り、私たちは何回も何回も産まれては死んでを繰り返しているのなら、

私があの作品の中のあの少女だったことも、あなたがあの少年だったことも、あるいはあのユニコーンだったこともあるのかもしれない。だから何万年をも越えて惹かれあったり、なんか以前に会ったことがあるような、なんだか懐かしい感じがするような気持ちになるのかなって。


あたしたちは何度も何度も命を繰り返す、永遠に。

でも、彼らにとってはこの、今の命だけ。だからあんなに「生きること」に対して必死なんだと。

「生きること」に執着しているんだと。

だって、今を逃したら消えちゃうんだもの。

ただの粟粒。

永遠に会うこともない。

さようならぁ。

バイバーイ。

「またねぇ」がない「さようなら」。

彼らって誰って?



あれから何年もの時を経て「ブレードランナー」を再び観ました。










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