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プロローグ

『東方部隊壊滅、敵侵入してきています。』

感情のない、ただハキハキとしてる無駄に聞きやすい声が響く。

「南もダメだ、もう持たない……」

「増援は出せないのか!」

「あるわけないだろう。状況を考えろ状況を!」

裏で騒ぐ幹部の怒号などただのノイズである。

『南方部隊、相当数が戦闘不能。具体的な損害不明。』

たとえどんな状況であろうと、たとえどんな報告であろうと、ただ黙々と端末に情報を入力するだけ。

『航空支援10分後に出しますので。』

ただ頭を無にして耳に入ってくる音声を電気信号に変換する。

『あ、あと南方沖敵艦隊発見との知らせあり。詳細後で送りますね。』

端末上で更新された情報がそのまま指令室の大型ディスプレイに反映される。

『東方最低防衛ライン超えました。撤退します。』

なるほど、もうだめかもしれない。

「なんと……もうこの国は終わりだ……」

ディスプレイの表示が更新されると、騒いでいたバカどもの怒号がまるで悪魔でも見たかのような、情けない声に変わっていた。

「……もう、降伏しよう……」

参謀のダミ声が力なく響く。

「「…………」」

無言の肯定とはこのことだろうか。

「……総督。いかがなさいますか。」

しばらくの沈黙。どうやら返事はなさそうだ。

「……っ、降伏の、信号をだせ……」

そのダミ声を聞き、マイクのスイッチを押す


『こちらは軍総司令部。これを以って我々は……』

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