私だけ。
「かんぱーい!!」
「久々ゆあと飲めるよー♪うれしい!ゆああんまり飲み好きじゃないから誘ってもなかなか来てくれないもん!」
あやかは私があんまりお酒が好きじゃないと思っている。
「たけるも飲みたいって言ってたけど、今日は私がゆあを独り占めー!優越感っ!!」
「私も居ますがね」
すかさずかほが突っ込む。
みんなと飲むのは普通に楽しいから好きだ。
お酒だって嫌いじゃない。
けど、あったかくも気持ち良くも、安心もしない。
大学の友達と一緒にいたら男も探せないし、秘密基地にも行けない。
「ゆあはさ、あんまり自分のこと話さないよね?」
「え?」
かほはこういう時の私をよく見ている。
「そうかなー?」
笑って誤魔化すけど、この場にふさわしい会話ってなんだろう。議題がない会話は他人にあまり興味がない私にはなかなか難解だ。自分の話ってなんだろう。
他人に興味がないからなのか、相手が自分の何を知りたいのかもよくわからない。
「じゃー最近楽しいことは?」
笑顔であやかが聞いてくる
「んーーーーBL漫画読むことかな?」
「えーーーー!!!!!」
2人が驚いているのがわかる
「え?そんなに驚くこと?笑
私も最近読み始めたんだけど、いいよー。
胸がさぎゅーーーーってなるの!」
「意外だよー!ゆあがそんなの読んでるの!」
そんなの?少し気になるけど、まあ。そういった印象はもたれるのかな。
「や!違うよ!引いたとかじゃなくて、なんだかゆあってあんまり恋愛とかに興味なさそうだから、BLって言ってもLOVEだから恋愛ってことでしょ?なんか意外で!」
「んー興味ないわけじゃないんだよ。ただ、純粋な好きって気持ちがわからないんだよね」
「えー!その胸がぎゅーーーってなるのに?
実はさ。私、たけるの事すきなんだよね。」
ん。。。いきなり?
「え?2人とも何その反応」
「や。気付くでしょう」
かほと声がかぶって笑う
「えーーー!バレてたの?恥ずかし過ぎる!」
赤くなって照れているあやかはすごく恋する女の子になっていて、少し羨ましかった。
「だからね。たけるから連絡がくるなら夜中でも嬉しいし、いつでも行きたい。ゆあの事気に入ってるのも正直やな気持ちになる、いつも考えちゃうし。わーー何言ってんだろっ!何の話だっけ?」
「好きの気持ち」
かほが話を戻す
「あ!そう!そうゆうのをゆあは感じないの?」
「んーーー。わからないな。。。
あやかはたけるの事いつ好きになったの?きっかけとかはー?」
「えーーーー話すと長いよ」
上手に反らせた。そこからはあやかのたけるへの愛の話で盛り上がった。自分でもわからない事を人に話せない。
「またねーー!」
「たのしかったーーー」
こんな話をした後は、なんだか心がすごくソワソワする。自分が他の人とは違うような。異物な感じ。
早く安心したい、、、