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お邪魔トリオ

都合により、3 13日分の更新をお休みさせてもらいます。



「で、バカつらとさらっち、何をやるんだ?」

「どうする一条?」


 俺達はこの考え込んでいる、時に頼りになる時に小賢しい天才子だぬきを見る。


「ちょっと待ってて、予定を修正するよ」

「何やっているんだ?」

「計算だよ桂ちゃん」


 そう、一条は座り込んで何やら数式を展開していた。

 あんず飴とかの甘いもので脳内補充しながら、チョークで地面に書き殴る。

 数字と√とかπとかの記号が彩っていて綺麗だが、何をやっているのか正直良く分からない。

 ただ、分かっているのは、一条の目が輝いている事だ。

 イタズラ考えるのが余程楽しいのだろうか。

 それとも計算が面白いのだろうか。

 それは本人にしか分からない事だが、何故か不安はなかった。


「うーんと、まどまどがいるのなら、やってみたい事があるのだ」

「乗り掛かった船だ、何でもいいなよ」

「助かるのだ」


 早朝の市場と同じぐらい活気づく喧騒の中、俺達は楽しくはない至極不毛なゲームを再開する。


『久保田君は何時も女の子とお出かけとかしているの?』


 早乙女は思春期男子にとって繊細な話題を、星形ペンライトを振りながら極自然に然り気無く尋ねる。


『そんなことないさ。ある事はあるけど、それは昔の話。何でそんな事を聞くの?』

『気配りが上手いから、相当場数をこなしているなぁって』

『はははっ、恥ずかしいかな、昔、気を使う友人達のせいで身につけた負の遺産だよ』


 ほう、奴にそんな過去があったのか。

 それともこれも女を騙す為の虚言か?


『去年までは一緒につるんでいる奴がいたけど、今は部活が忙しくてシングルが多いよ』

『そう、貴方のような素敵な男子を振るなんておかしいものね』


 え?

 いやいや、そう結論付ける貴女の思考ルーチンがバグっていますって。

 それにしても何でこいつは女子相手にこんなに喋る事が可能なんだ?

 男子と女子じゃ、同じヒューマンってだけで考え方も感じ方も何もかも違う。

 俺では長時間は無理だ。


『――あ、すみません、とってもらえませんか?」

『え? はい、どうぞ』

『ごめんなさい、ありがとうございます☆』


 黒髪のポニーテールのお嬢様はそうお礼すると久保田に向かってはにかむ。


『いえいえ』

『ふふふっ』


 正体が香月だと知らずにこの野郎はデレデレだ。

 これが次の作戦だとは露知らず………………。



お詫び。

87 デートお邪魔作戦の内容が94 第二ミッションクリアになっていたので直しました。

新規で読んでいた方々ごめんなさい。

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