遙斗君ぱねぇす!
「なら盛り上げるためと称して間違い探しはどうだ?」
「やったのだ。弟君が全問速攻で終わらせたよ」
子供は何でも全力投球。
「なぞなぞは?」
「百問全問正解。回答時間十分弱」
頭も冴え渡る。
「手品は?」
「五十あるネタのトリックを先行してバラされちゃうのだ」
それはマジックショーでついつい営業妨害する俺の影響。
「大道芸」
「へたくそな僕に変わってやってくれたのだ。ジャグリングがプロ級」
おばば直伝桂流お手玉免許皆伝。
「椅子取りゲーム」
「弟くん1人勝ちで他の子達に飽きられてしまったのだ」
何時もリアル椅子取りゲームで鍛えている。
ちなみに負けた俺が毎回椅子。
「漫談」
「桂ちゃんの黒歴史を暴露していたのだ。勿論大ウケ。僕も大爆笑、ぷくく……」
「それじゃあ――って、ぎゃあああ! おのれ遙斗めぇ! でも許す」
「むう、僕と扱いが違うのだ……」
我が弟ながら遙斗ぱねぇす。
とても毎日世界地図生成しているお方とは思えない神ぶり。
でも、まずいな。
このままだと本当に小泉の読み聞かせが成功してしまう。
今日中に光属性をへし折ってミッションクリアしないと、今後の活動が非常にシビアになる。
それだけは阻止しないと。
「本当になんかないか?」
「はぁ……、裏技だけど実は一つだけ、楓子を倒す方法があるのだ。乗ってくれるかはあの子次第だけど」
「何だそれは?」
「子供が好きなのは何?」
「落ちているエログラビア」
「それは桂ちゃん限定なのだ!」
そうだったのか。
当時、皆、俺と同じだと思っていた。
通りで一緒に見ようと円谷へ見せにいったら、没収された上にドラゴンスクリューをお見舞いされた訳だ。
「答えはなんだ?」
「子供はヒーローが大好きなのだよ」
「そうだな。遙斗も家に帰ったらヒーロー物のレンタルをずっと観ている」
「だしょう!」
「となるともしかして、あれをやる気か?」
「流石は桂ちゃん、もう気づいたか。あれしか無いでしょう」
一条 サラサはとんでもない手を思い付いた。
確かにそれなら遙斗も満足するから邪魔にはならない。
でも、これって実にリスキーな賭けだぞ。
……そして、後に図書館の伝説となる茶番劇が開演するのだった。




