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廻る乖離転生  作者: 朔
第五章 魔人国誕生編
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第七十話 第一回国家会議

「にしても何で着替えたんだ?」


カマクラ城を出ていく途中トモエに聞く。


「え、ああ。この服は転移したときに着ていた服なんだ」

「着物が?」

「うん。居合いの稽古の後に恋人・・・・・て言うか先生を殺そうとして逆に殺されかけた時に着ていたの。でも西聖国の強制転移が、私が死ぬ時よりも先だったから助かったんだけどね。皮肉よね~」


トモエは少しうつむきながら歩を進める。

一体居合いの先生とトモエとで何があったのやら。


「聞かないんだ?」

「聞いてほしいのか?」

「いや、そんなんじゃないけど・・・・・」


本当は聞きたいが今は余計な情報を頭に入れたくないのだ。

とっとと国作りを終わらせて聞こう。

あれ?

そう言えばユミは一切話していないような・・・・・?

振り向くと確かにそこにはユミがいたが少し機嫌が悪そうだ。

何故だ?


「どうしたの?」

「別に」


そっけないユミの返事が返ってきたかと思うとすぐに横にいたカエデに肩を叩かれた。


「なに?」

「君、本当に分かってないの?」

「え、うん」


ハア、とカエデはため息をつき僕を少し睨むと小声で「私とずっと喋ってるからじゃない?」と教えてくれた。

そういうことか。

しまったな・・・・・。


「ユ、ユミ」

「なに?」

「ごめん」

「別にいいよ」


女心がまたしても分からない僕だった。



先にトモエを転移させた後飛んで帰ると既に皆が城の中にある会議室、と呼ばれる部屋で待っていた。


「すみません、お待たせしました」


僕はそう言い部屋に入っていくと全員立ち上がり礼をした。

突然だったので少しびっくりした。


「リユイ様、私どもに謝る必要はございません。リユイ様は王なのですからもっと胸を張って堂々としてください」

「は、はあ」


ソウの突然の熱弁に驚くも納得する。

確かに自分達のリーダーがおろおろしていたら情けないな。


「では第一回国家会議を行います」

「「はい!!」」


僕は先程トモエさんから頂いた資料を開く。

そこには細かくあった方がいい機関が書かれてあった。

最後の方にはこの大陸にある全ての国が書かれたマップがあり詳しくそれぞれの国が説明してあった。

今は使わない、後で見よう。

では実際にこれをもとにして皆を割り振ろう。


「ではそれぞれの役割を決める。まず・・・・・」



こうして全員の役割が決定した。


予算:予算の配分や計算を行う。

担当佐藤巴、桜田有理


農林水産:農業、林業、水産業について

担当オイトさん


建築:必要施設の建築

担当ゴブン(地魔法を使えたから)


武器製造:魔法、魔動機械、電動機械の研究、開発。また、武器、防具の開発。

担当グラッドさん


外交:他の国と貿易、ギルドや店にこの国に入ってもらえるよう宣伝。この国の特産物を考えるetc

担当町長さん、キャシャさん


軍長:全ての武力部隊を指揮し、僕に報告する者。

担当アレン


警備団:国内の武力活動

担当リバースさん(なんかいたから採用)、カエデ


軍:国外の武力活動

陸担当ホムラ

海担当シズク

空担当ヒトミ

調査団:調査、スパイなどの情報調査特殊部隊。僕の命令がない限り動かない。

担当ソウ


秘密団:暗殺、破壊工作などと言った攻撃特殊部隊。僕の命令がない限り動かない

担当ユミ


近衛兵団:僕の近くに常に控えており僕の危機を救う。

担当ソレイ


王城管理:城の清掃から客品への対応、僕たちへの料理を作ったりする者達。

担当:サラ


と、こんな感じだ。

それぞれの能力を発揮できるような所に配属したつもりだ。

因みにそれぞれに国民を割り振っるつもりだがまだそれぞれが何人必要か分からないので後で決めることにした。

これで一先ず国作りは大方終わった。

後は発展させていくだけだ。


「よし!ではこれにて第一回国家会議を終了とする」

「「ははあ!!」」


全員立ち上がり礼の姿勢のまま止まった。

え、これはどうしろと?

あ、このまま退場しろということですね?

ってかお前らいつこんなの考えたんだよ。

僕にも説明してくれないと分からないよと思いつつ僕は退場していく。

が、ドアの前で立ち止まる。


「ユミ、アレン、僕の部屋に来てくれ」


それだけ言うと僕は会議室を後にした。



「リユイ、来たよ」


会議室を出てから三十分後。

僕は十分迷ってからやっと自分の寝室に着いた。

城の一番上だった。

大きな部屋でなんだか落ち着かなかったが凄いのでまあいいかなと納得し今か今かと十分待ってアレン、二十分待って今ユミがやっと来た。

アレンは今僕の向かい側のソファーに座っている。


「僕の隣に座って」

「うん」


ユミは僕の言う通り僕の横に座る。


「では話を始めよう。アレン、龍人城でなぜかいた魔王の配下についてなんだけどなぜあそこにいたのだと思う?」

「俺達があそこに行くと分かっていた。つまりいち早く俺達の状況を敵に伝えられた内通者がいる、と俺は思う」

「確かに」


アレンの考察にユミが賛成する。


「そう、それしかないと僕も思う。だがその内通者はもうすでに分かっている」

「「え?」」


思いがけない僕の返事に二人が驚く。


「桜田有理。こいつが一番怪しい。カマクラ王からもマークされているし、何よりも僕達がこの森に国を建てようとしていたことを知っていた」

「じゃあ間違いねえな。とっとと縛り上げて吐かせようぜ」

「いや」


僕は片手をあげアレンが立ち上がろうとするのを止める。


「今はまだ泳がせておく。何か怪しい動きをしていたら言ってくれ。因みにだが佐藤巴もこのことを知っている。だから僕達四人でユウリのことをしっかりマークしていこう」

「「了解」」

「アレンは以上です。今後ともよろしくね」

「あ、ああ」


アレンは不思議そうに残るユミを見ながら退場していった。

僕は立ち上がり城下町を見下ろせるバルコニーへ行くと柵に肘を置き景色を眺めた。


「ユミ、こっちに来て」


ユミにもこの景色を見てほしいので僕の横に来るよう言う。

ユミはゆっくりと歩いてくると僕と同じように柵に肘を置く。


「綺麗だね」

「うん、そうだね。・・・・・こうして今考えると転生してきた時はまさか自分が国を作ることになるなんて思いもしなかったよ」

「そうね・・・・・何か私に言いたいことがあるんでしょ?」


ユミが暗い顔でそう言う。


「うん・・・・・僕の、いや、タカシとしての僕の過去を教えてくれ」


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