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廻る乖離転生  作者: 朔
第五章 魔人国誕生編
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第六十七話 門をどっかへやっちゃえ!

近くにいる魔獣どもを殺していきながら門へと近づく。

心映武器の荒れ狂う触手が魔獣達を切り裂き肉片へと変えていく。

門にたどり着きあらゆる武器であらゆる魔法を放つが一向に壊れる様子はない。

その間にも魔獣は次々に出てきてそちらの対処に追われる。

飛ぶ魔獣は聖なる矢で、地上の魔獣は触手で攻撃し殺していく。

が、突然その触手が掴まれたかと思うと思いっきり投げ飛ばされた。

何とか着地し僕を投げ飛ばしたものを見るとそいつは超大型魔獣だった。

しかも一体ではない。

数体だ。

しかも蛇に翼の生えたような飛ぶ超大型魔獣までいる。

超大型魔獣達は部屋を荒らし、壁を壊し天井を壊していく。

真っ暗な空。

そう、大量の飛ぶ魔獣が一斉に空から飛んでくる。

王の間の天井は全壊。

壁もところどころ壊れていき端にいた魔獣は隣の魔獣に押され下へと落ちていく。


「クソ! リユイ、こいつら全員転移できねえのか?」

「できると言えばできるけどそんな事してたって魔獣はいくらでもわくから意味が無いよ!」


お互い自分の周りの魔獣を殺すことでいっぱいいっぱいで他人の心配をする余裕はない。

そんな中大声を上げて僕とアレンは何とか話し合う、いや、怒鳴りある、か。

〈化皮〉でドラゴンになり魔獣を吹き飛ばす。

そう考えもしたが今それをしてしまったら仲間さえも攻撃し外へ吹き飛ばしてしまう。

そうなったら本末転倒だ。


「リユイさん!」

「どうした!」


サラの悲鳴のような叫び声が僕を呼ぶ。


「あの門を転移させてしまうのはどうでしょうか!」


あ、確かに。

そうすれば魔獣はわかないし、出てきている分を殺せばもう魔獣は現れない。

いっそのこと今後敵国が攻め込んできた時にこの門を転移させれば魔獣を兵力として利用できるのではないか?

良し、これだ!

ナイス、サラ。


「それだ! クロードさん、一瞬でいいので道を開いてくれますか!」

「任せろ」


クロードさんのいつもと変わらね、でもしっかりと聞きとれる声が聞こえたかと思うと僕の目の前には一切魔獣はいなくなっていた。

僕の目には追えぬ速さで魔獣を斬ってどかしたのだろう。

道が開けている間に僕はそこを駆け抜け門に到着する。

今なお魔獣を出し続けている門はまるで怒り狂っているかのようだった。

僕はすかさず〈空間操作〉を発動させ対象を目の前の門へとする。

が、参った。

一体この危険物をどこに転移させればいいと言うのか?

下手な所に転移させて大勢の人が死んだらシャレにならない。


「リユイ、どうしたの?」


いつの間にか僕の後ろで僕の所へ魔獣が来ないようにユミが魔獣を殺しくれていた。

ユミはなかなか門を転移させない僕に痺れを切らして魔獣を殺しながら話し掛けてきた。


「どこにこの門を転移させればいいか分からないんだ」

「クッ、確かに」


危うく噛まれかけたユミはその魔獣を突き飛ばし体勢が崩れた所を首に鉤爪を刺し殺す。

そんな事をしながら僕に応える。

流石だ。

いや、そんなことを感心している場合ではい。

考えろ、僕。


「それならいっそオイトさんの牧場や、その近くの町とをこの門と入れ替えに転移させれば、ック、ハッ、いいんじゃない?」


今度は引っかいてくる魔獣の爪を避けそのまま半回転周りながら華麗に魔獣の首を鉤爪で切り裂く。

横に血飛沫がピシャッと飛ぶ。

確かにそうすればいいかもしれない。

オイト牧場とかをこの森でも安全な亜人の村近くに転移させて元オイト牧場とかがあった場所へ門を転移させる。

いや、待てよ。

そんな事したらまたこの魔物の森みたいなところが増えるだけでしかもカマクラ国まで被害が行くのではないか?

それはマズイ。

・・・・・賭けに出るか。

この〈空間操作〉思ったところの空間を入れ替えてくれる。

つまり思えばいいのだ。

詳しく言うと大陸から遠く離れた無人島と門との空間を入れ替えてくれと思えばそうなる。

だが厳密な選択をしていないので行き先があいまいになってしまう危険性がある。

そうなると二度とこの門は見つけられない可能性が高くなる。

それはなんだか勿体ないような・・・・・いや、未来ではなく今が重要だ。

僕は何処かの無人島へ門を転移させた。


「転移完了!」


終わった。

ではない。

まだこの王の間だけでなく空中、城の外へさえ魔獣が大勢いる。

油断してはいけない。

この超大型魔獣が大量にいるのかでは触手は有効ではないと判断した僕は〈怪力〉を発動させ大剣を出現させると所かまわず一振りし、魔獣を蹴散らす。

僕の後ろで仕留め損ねた魔獣をユミが狩っていく。

そんな中クロードさんは空中へと飛んでいった複数の飛ぶ魔獣を通常サイズの飛ぶ魔獣を足場にしてジャンプしていく。

あまりにも人間離れしたその技に自分も身に着けたいと場違いな考えが思い浮かぶ。


「前!」


ユミの叫び声にも聞ける警告に僕は空へと飛んでいくクロードさんから目を放し、前を見る。

巨大なハンマーを持っていた人型の魔獣が僕へとそのハンマーを振り下ろしてきている。

とっさに身を後ろへ投げ出し回避する。

人型魔獣が振り下ろしたハンマーは床に直撃し、そして・・・・・床を壊した。

床はビシビシと音を立て亀裂を作っていく。

そして亀裂が全体に広がった瞬間床は大きな音を立て崩れていった。

僕は立ち上がり近くにまだ残っている壁に持っている大剣を短剣に変え突き刺すし落下を防ぐ。

ユミに短剣を渡し、ユミはそれを壁に突き刺し落ちないようにしっかり捕まる。

ソレイは自分の爪を何とか壁に引っかける。

サラも魔法剣を壁に突き刺し掴まっている。

クロードさんは上空で無双中だ。

アレンは剣を壁に刺しそこに掴まっていた。

が、片手で掴まっているのには限界があったのだろう。

アレンは剣から手を放し落ちていく。

僕はわざと手を放し落ちていった。



数秒後。

僕は背中から生えたドラゴンの翼をはためかせ昇ってきた。

皆の安堵のため息が聞こえる。

ユミも翼を生やしサラを担ぐ。

僕は今にも落ちそうなソレイを反対側の手に抱き飛ぶ。

ちょっとキツイ。

クロードさんは飛ぶ超大型魔獣を狩りつくし今度は普通の飛行型魔獣を狩り始めていた。

付近の魔獣を全て殺し終えた僕達は魔獣が消えやっと見えるようになった空を見上げた。

すると日の出が見えた。

その日の出はこの森の新たな幕開けに実に合っている素晴らしい日の出であった。

こうして魔獣は出てこなくなり、世界のどこかで魔獣の島が出来上がったのであった。


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