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廻る乖離転生  作者: 朔
第四章 魔人三種族戦争編
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第四十八話 作戦開始

「ではこれより心操魔動機械破壊作戦の最終的な説明を行う」

「え?そんな作戦名だったんでヤンスか?」


僕はゴブンの疑問を無視し話を進める。


「今回は僕、ユミ、サラ、ソレイ、アレン、ゴブンとで行う。ゴブリン村長はゴブリン達に食事の準備をさせていてください。恐らく帰ってくるのは朝になると思いますから」

「分かった」

「じゃあユミ」

「うん。〈化皮バケガワ〉解除」


ユミがそう言うとユミの体が徐々に大型のドラゴンへとなっていく。

昨日は戦っていたから良くは見ていなかったがこうしてまじかで見てみると凄い美しくて迫力のあるドラゴンだな。

白銀ってなかなかドラゴンで無いよね。


「アレンとゴブンとソレイはオーガ族の王の間まで、サラはそのままウィズ族のところまでユミに乗っていって」

「リユイ様は」

「僕は・・・」


ユミからコピーした〈化皮〉を利用し背中にドラゴンの羽を生やして羽ばたかせ少し浮いて見せる。


「この通り大丈夫だ」

「さすがリユイ様。心配は無用でしたね」


よし、これで準備は整った。


「ではこれより心操魔動機械破壊作戦を開始する!ユミ、行け!」


背中にサラ、ソレイ、アレン、ゴブンを乗せた白銀の大型ドラゴンであるユミは僕の声に頷くと空高く飛んでいった。

僕もドラゴンの羽を羽ばたかせオーク族の国へと飛び立つのだった。




空を飛んでまだ数分としか経っていない。

と言うのにもかかわらずその背に乗る者達は皆へばってしまっていた。


『大丈夫ですか?』

「あ、ああ」


心配になったユミは皆に声を掛けた。

アレンは何とかその声に応える。

本当は今にも吐きそうにも関わらず。


『見えてきました』


ユミの言うとおり眼下には立派とは言い難いが大勢の者が生活しているだろう国が見えてきた。

と言っても人間の言う国とは程遠い煌びやかさと人口なのだが。

ユミは背中の者達のことに配慮しながら高度を落としていく。


『ソレイ、アレンさん、ゴブン。降りる準備を』

「了解」

「ああ」

「分かったでヤンス」


十分高度を落としたユミはスピードも限界まで落とし王の間すれすれを通る。

その瞬間ソレイ、アレンさん、ゴブンの三人はユミの背中から降りた。

アレンとソレイは無事着地できたのだがゴブンは着地に失敗し、ゴロゴロと転がってしまった。


「大丈夫か?」

「な、何とか大丈夫でヤンス」

「ならいい」


アレンは辺りを見渡す。

そしてある違和感に気付いた。

ドラゴンが真上を通っていったと言うのに全く中の者達が騒いでいないのだ。

だがその違和感は置いて置きひとまず作戦通りの行動に移す。

アレンは無様に壊れた場所を見つけた。

恐らくこれが、ユミが操れていた時に破壊した部分だろう。

アレン達はその穴に近づき中の様子を見た。

そして悟った。


作戦は筒抜けだったのだと。




アレン達を下ろしてから数分後。

ユミ達はウィズ族の王の間上空へと着いた。


「〈化皮バケガワ〉発動、人間」

「いちいち喋らなくても心で思えばスキルは発動しますよ」

「え、そうなの!?」


ユミはちょっと恥ずかしさで頬が赤くなってしまった。

そんな様子のユミに構わずサラは魔法剣を出現させその剣に三属性の魔力を纏わせ準備を整えていた。


「ユミさん、穴をあけた場所は何処ですか?」

「え、ええと。確かここよ」


ユミも慌てて鉤爪を出現させ穴のある所へサラを案内する。


「それにしても少し変ですね」

「何が?」

「あまりにも静かすぎませんか?ドラゴンが王の間の上に降りたと言うのに」

「言われてみれば確かに変ね」


ユミとサラは慎重に中の様子を確認する。

そして誰もいなかった。

その事実に気付いた瞬間、魔法の発射音が聞こえてきた。




オークの国に到着。

そろそろユミ達も到着したかな。

ユミが壊したと言う穴を発見し一気に急降下し穴を通り王の間へ侵入する。

そして王の間の中央に降り立った瞬間、自分のミスに気付いた。

地面には大型魔法陣が描かれており光始めている。

そしてその魔法陣を囲むように立つウィズ族が魔法を放とうとしていた。


「おっと」


僕は慌てて空へ舞い戻る。

が、魔法陣から物凄い火柱が立ち僕の羽を焦がす。

びっくりした反動で思わず〈化皮バケガワ〉を解除してしまった僕は無様にも上空から落下し地面へ叩きつけられた。

そしてそこへ容赦なく様々な属性の弾が飛んでくる。

マズイ。

急いで盾を出現し魔法の弾を受けながらバックステップを試みる。

だが背後にはオーガ達の持つ棍棒が僕を待ち構えていた。

すぐさま武器を刀に変えオーガ達の攻撃を流していくだが完全には流せていけなくなりとうとう思いっきり吹き飛ばされた。

そして吹き飛ばされた先は槍を構えたオークたちの群れだった。

吹き飛ばされた空中で何とか体制を直し着陸したもののすぐさま避けることも出来ずオーク共に串刺しにされ天へ掲げられる。


「うっ」


槍が体のいたるところに刺さり身動きが取れない。


「な、それほど槍を刺されても死なぬか」


〈超身体〉と〈物理攻撃緩和〉のお蔭で何とか生きている。

だがそれも時間の問題。

マズイ。

何とかこの状況を立て直さなければ。


「ならばこれでどうだ!」


ウィズ族の者達が一斉に僕へ魔法を放ってくる。

魔法への耐性が無い僕ではあの量の魔力を喰らってしまったら恐らく命は無いだろう。

全魔力を消耗してしまうが仕方がない。

僕は時間経過完全回復を自分にかけ全方向に大量の聖なる矢を放った。

矢は次々とウィズ族、オーガ族、オーク族を射抜いて行く。

これによりほとんどの雑魚は戦闘不能に陥った。

身体に刺さった槍を何とか全部引っこ抜く。

やっと体勢が整った。

さあ僕のターンだ。


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