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廻る乖離転生  作者: 朔
第四章 魔人三種族戦争編
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第四十七話 恋バナ?

日が落ち始めてきた。

空は赤く染まり王都の方を見ると人々が家へ帰っていくのが見えた。

作戦開始までにはまだ時間がある。


「リユイ」


僕を呼ぶ声に振り返るとユミがいた。


「どうしたの?」

「ちょっと話したくなって」


ユミが自分から話しかけてくることは前世でもよくあったがいつもとは少し雰囲気が違う。

一体なんだろうか。


「その、さ。私達の関係って今どうなっているんだろうかなって思って」

「確かに。お互い好きだって言ったけど明確な関係の変化はまだはっきりしてなかったっけ」

「うん」


少しうつむき気味に照れながら喋るユミは全く見たことが無くとても新鮮でなんだか得をしている気分になるのはなぜだろうか。


「私達って恋人同士ってことでいいのかな?」

「うん・・・あ」

「どうしたの?」


すっかり忘れていた。

僕は無性だってことに。

思わず頭を抱え込んでしまう。


「だ、大丈夫?」

「いや、ダメだ」

「ええ?」


ユミがうずくまる僕を心配そうに見てくる。

どうしようか、言うべきか言わぬべきか。


《推奨:ユミへ素直に言う》


そ、そうか。

言うべきか。

そうだよね、恋人なんだからしっかり言わないとだよね。


「あのさ」

「痛った」


考えなしに頭を上げてしまい心配して僕の顔を覗き込もうとしていたユミの頭に思いっきり頭をぶつけてしまった。

ちょっと痛い。

ユミは顔面を抑え痛みのあまり足をバタバタさせている。


「ご、ごめん」

「も、もう!」


ああ、怒らせてしまったか?


「で、何?」


絶対不機嫌だ。

世界説明さん、どうすれば。


《推奨:自分で考察》


な!

なんとまともな答え!

そして見放された!

とうとう世界説明さんは僕に全てを教えてくれなくなってしまったのか。


「リユイ」

「はい?」


思わず声が裏返ってしまった。


「さっさと言ってよ」

「あ~とそのですね。実は僕この世界に転生したわけですよ」

「知ってる。で?」

「で、その時に僕の体は何らかのミスで亜人になってしまったのですよ」

「知ってる。で?」

「そしてですね。その時に性別も亡くなってしまう今は無性なのですよ」

「知って・・・ない。えええ!」


あ、こんなにユミが驚いた顔も初めて。

新鮮だ。


「嘘でしょ?」

「そんなつまらない嘘なんて言わない」

「・・・・・分かった。性別を獲得する方法を見付けましょう!」


おい、中転五つの間に何を考えていた。

どうやったらそういう考えが思いつくのか教えてほしい。


「ムリだろ」

「諦めないで!私が何とか見つけ出すわ!」


手を握られ迫られた。

助けて。


「あれ、リユイさんサラさん?何しているんですか?」


そんな僕の心の声が届いたのだろう。

サラが助けに来てくれた。


「リユイの性別をね、取り戻そ」

「うわあああ」


ユミ危うい。

僕は慌ててユミの腕を引き寄せ小声で話す。


「もしかしてサラさんには」

「言ってない。てか女性だと思われている」

「何で言わないの?」


あ、確かに隠す必要はないかも・・・?


「そ、それは・・・べ、別に言う必要ないじゃん。それに性別を取り戻すなんて馬鹿げてるよ」

「じゃあ私達は子供ができないってことだよ。子供欲しくないの?」


な!

ど直球な質問してくるな。


「た、確かに子供は欲しいけど・・・で、でも」

「だったら協力者が多い方がいいじゃん」

「う~ん」

「こ、ここここ」


あ、サラさんがフリーズしてる。


「サラ、落ち着いて。それじゃあ鶏だよ」

「こ、子供欲しいとか欲しくないってな、なんの話をしているんですか!?」


あはは、初心な反応。

ってそうじゃない。


《推奨:混乱の回避のため正直に話す》


え~やだよ。


《では私が思考共有で伝えましょうか》


や、やめてくれ。

まったく、最近のスキルは主になんて口を。

仕方がなく話すんだからね。


「実はなサラ」

「なななんですか?」

「僕には性別が無い。つまり無性ということだ」

「へ?」


お、頭から湯気が。

なんと摩訶不思議。

ってそうじゃない。


「大丈夫か、サラ!」



「オーバーヒートと行った所ね」

「ああ」

「すみません。ちょっといっぱいいっぱいになっちゃって」


サラが話の流れについて行けずオーバーヒートしてから少し経ちやっと落ち着いて今である。

もうそろそろで日が沈みそうだ。


「理解できた?」

「何とか」

「それでね、私はリユイの性別を手に入れさせようと考えているの」

「はあ」


ちょっと理解できないって感じの顔ですねサラさん。

大丈夫、僕も意味が分からない。


「ユミ、そもそもそんな性別を獲得する方法なんてあるのか?」

「こんな魔法がある世界よ?それぐらいあるんじゃない?」


おいおい、いくら何でもそれは無いだろ。


「私は聞いたことありません」

「ほら、サラもこう言っている」

「そりゃああんな世間離れした牧場に住んでいたんじゃ知らないよ。でもこの先何か分かったら教えてくれないかなって思って」

「分かりました!協力します」


協力するんかい。

まあでもそれで性別が戻るんなら別にいいけど・・・・・。


「お、いたいた」

「うん?あ、アレン」

「たく、美女三人そろって何してんだ?そろそろ行くぞ」


え?

アレンって僕のこと女と思っているの?

ま、まあそれもそうか?


「あはは、美女三人って」

「な、なんだよ」

「何でもないわ。リユイ、サラ、行きましょう」



こうして僕達は心操魔動機械破壊作戦を開始したのであった。


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