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廻る乖離転生  作者: 朔
第四章 魔人三種族戦争編
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第四十六話 作戦会議

サラが戻ってきた。

その手には先ほどまでユミが着ていたワンピースが握られていた。


「ユミさんがこれをリユイさんに返してって」


サラが乱暴にワンピースを僕に押し付ける。

サラが不機嫌な気がするのは気のせいだろうか。

僕はそれを受け取ると着る。

するとワンピースはポンチョへと戻っていった。

あれ、あんまりサラがびっくりしていない。


「驚かないんだ」

「それよりも少し苛立ちの方が」

「ユミと何があった?」


そう聞くとサラは少しつんとした表情になりそっぽを向いた。


「私の胸当てがちょっと小さいそうです」

「え、それだけ?」

「それだけとは何ですか、それだけとは! フンッ」


サラは少し頬を膨らませ僕を軽く睨むとみんなの所へ歩き出してしまった。


「ごめん」

「別にいいです」


僕の謝罪の言葉にサラはそうそっけない返事が返ってきた。

サラも小さいわけではないんだけどね。

確かにちょっとユミの方が大きいけどサラだって大きいほうだ。

ユミがDでサラはCって感じ?

って何言っているんだ僕は。

うん?

なんだかみんなの所が騒がしいな。

僕はサラが向かった方へと歩いて行った。



「リユイ様!」


ゴブンはそう言い涙を流し始めてしまった。


「心配かけたな。でも大丈夫だ」

「あの女はどうしたんでヤンスか」

「そのことなんだが・・・会議の時に話そう」

「はいでヤンス」



ゴブン達が帰ってきたことにより山小屋で会議が始まった。

メンバーは僕、サラ、ソレイ、アレン、ゴブン、ゴブリン村長だ。

ユミには入ってきてと言ったら入ってくるように言っておいた。


「それではこれより冒険・・・ではなく作戦会議を行う」


ついついいつもの癖で冒険会議の方を言いかけてしまった。

サラとソレイも思わず拍手を仕掛けていたが僕がしようとしないのを見ると手を下ろした。


「まず、あの僕達の命を狙ってきた者について話す。実は彼女は幼馴染で、魔王に心を操られていたんだ。彼女は全部自分の意志でやったのではなく魔王に無理やりやらされていた被害者の一人にすぎないんだよ」

「そんな心を操る機械があるのか」


アレンが疑わしいと言う表情で僕を見てくる。


「ああ、心映武器に着けることで操れる魔動機械があるんだ」

「本当に?」

「それは私も見たことがあります。だから事実です」

「ボクの父も昔つけられていて、そのところをリユイ様に助けてもらった過去がある」

「ふ~ん、そうか」


なんかやけに絡んでくるな、アレン。

まあ、それも仕方ないか。

なんせ自分の腕を切り落とした相手なのだから。


「で、そいつはどうしたんだよ」

「・・・くれぐれも彼女を攻めないでほしい。ゴブリン村長とゴブンも」

「分かったでヤンス」

「うむ」

「ああ」


皆の了承を聞いて僕はひとまず安心する。


「ユミ、入って着てくれ」


ユミがドアを開け入ってくる。

服はちゃんとサラが先ほどまで着ていた服に着替えてある。

似合っているな。

皆の表情が一瞬険しくなった。

ユミはその様子を気にすることなく僕の横に下げ頭を大きく下げた。


「本当にすみませんでした」


皆は何も答えない。


「操られていたのは事実ですが、私がやったことに違いありません。本当にすみませんでした」

「・・・ボクの父も操られたことがあるから分かる。本当はこんなことをする人じゃない人がそう言うことをしてしまうということを。だからどうか皆もこの人のことを許してほしい」


ソレイ・・・お前は本当に言い奴だな。


「あったらまず自己紹介だろ」


アレンがそう言い立ち上がるとユミの頭を上げさせた。


「え、あ。わ、私はユミと言います」

「ユミか。いい名だ。俺はアレン」

「オレッチはゴブンでヤンス」

「儂は・・・名は無いがゴブリン村長とでも呼んでくれ」


皆!


「黒幕は魔王だってわかってるんだからあんたを恨むってのは間違ってるってもんだ」

「アレンさん」


アレン・・・あんたなんだかんだ言っていいやつだよな。


「これからよろしくな」


アレンはユミに向かって手を伸ばす。

ユミはそれに答え握手をした。

良かった。

皆がユミを受け入れてくれなかったらどうしようかと思ったよ。


「よし、じゃあ本題に入ろう」


僕がそう言うと皆は席に戻り真剣な顔つきになった。

今まで見たことのない緊張感があった。


「最初にゴブン。報告を」

「ハイでヤンス」


ゴブンは立ち上がり咳払いを一つし、喋り出した。


「現在三種族のそれぞれの国は大型ドラゴンの出現により戦闘を一時中断。そしてその大型ドラゴンを討伐した亜人、つまりリユイ様の存在も知られております。各国はリユイ様が自分達の脅威になると考え一時的に同盟を組みリユイ様を暗殺しようとしている模様です」


なるほど、実はあの戦いが見られていたのか。

マークされたのはちょっとめんどくさいことになったな。


「よくやった。では座っていいぞ」


ゴブンは満足そうに座る。


「先ほどこの会議を開く前にユミと話し合って分かったんだが各国の王は皆死に今はその子供達が最高指揮者となっているらしい。そしてその子供達も心操魔動武器をつけられている」

「そう言うことならばもしその心操魔動機械を破壊すれば皆が元に戻るということか?」


ゴブリン村長が期待のこもった眼差しで僕を見てくる。


「ああ」


村長は僕の肯定の言葉を聞き、涙を流して喜びだした。

良かったなゴブリン村長。


「そこでだ」


ユミの肩に手を置く。


「聞き忘れていたんだけどユミが心操武器をつけられた者達を操作することは出来る?」

「ううん。心操魔動機械を操作することができる機会は魔王カゲインが持っている」

「そうか、では一斉に各国へ行き心映武器を破壊してもらおうと思う」


皆があまりよく分からなそうな顔をしている。

そりゃあそうか。

言葉が足りなかった。


「ウィズ族の国はユミとサラ。オーガ族の国はアレンとゴブンとソレイ。僕はオーク族の国へ一斉に仕掛ける」

「それだけの人数では王の間までいけないのでは?」


確かに。


「ユミは王を殺した時にはどうやって侵入したの?」

「空から天井に穴をあけて入ったよ」


地味に凄いし大胆でおおざっぱだな。

でもそれが一番手っ取り早いかも。


「よし、ではその天上の穴から侵入しよう。決行は夜。以上解散!」


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