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廻る乖離転生  作者: 朔
第四章 魔人三種族戦争編
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第四十五話 ユミとサラ

ようやく泣き止んだサラから少し離れ涙を拭ってやるとサラはスッキリしたような顔をしていた。


「もう勝手にどこかに行っちゃわないでくださいね」

「分かった」


僕のその言葉を聞くと満足げにサラは頷き、そして真剣な顔つきになった。


「それで、何か話すことがあるんですよね」


相変わらず心を読んでいるようにしか思えないな。


「うん。ちょっと相談があるんだ」



僕はサラをユミの所へ連れていった。

サラは少し驚くがどこか安心し納得したような表情になったのが少し気になる。


「転生者さん」

「私の名前はユミ。ユミって呼び捨てでいいよ。後・・・昨日はごめんね」

「いえ、それよりも有難うございます」

「え?」

「あなたが私に魔法の制御の仕方を教えてくれていなければ、今ここに私はいません。本当に感謝しています」


ユミはとても驚いた表情でサラを見ている。

そして思い出した表情になると納得した様子で喋り出した。


「もしかしてあの時の!」

「はい!」

「たしか私がまだ心操魔動機械をつけられる前のことだったな~。実はねあの時私は魔王から逃げてきていた時だったんだよ」


そんな事があったのか。

てかあの心を操る魔動機械の名前はその意味そのままの名前だったんだな。

 

「そうだったんですか!わざわざそんなときに助けていただき有難うございました」

「いえいえ」


何だこの話し合いは。

まあお互いの気持ちを理解できたからよかったとは思うがそろそろ本題に入らないと時間が無い。


「リユイさん」

「なに?」


突然きたな。


「有難うございます」

「うん」


何がとは聞かなかった。

まあ聞かなくてもだいたいわかる。

要するにユミとこうして話せる関係にしてくれてと言いたいのだろ?

だがそれはサラに言われる筋合いではない。

あれ?

おかしいな。

僕ってこんな性格だったっけ?

あ・・・れ?


「タカシ?」

「リユイさん?」


何だ? 何か思い出せそうな。

身体が小刻みに震えてしまう。

何か開けてはいけない記憶を開いてしまいそうな。

その瞬間頭部に衝撃が走った。

どうやらユミに叩かれたらしい。

何故と思いながらユミを見ると何も言わず首を振っていた。

思い出しちゃいけない、ということか?

ふとサラを見てみるとこの事態についていけないと言う顔をしていた。

がユミが喋り出すことにより話が元の方向性に戻った。


「リユイ、速く」


そうだった。

本来の目的を忘れていた。


「あ、ああ。サラ、良かったらメイド服と下着をユミに貸してくれないかな?」

「え?」

「実は今このワンピース一枚で他には何も着ていないの」


おお、どんどんサラの目が見開かれていく。

だがいっぱいまで見開かれるとはっとし頭を縦に振った。


「分かりました。メイド服よりも今私が来ている服の方がいいでしょう」

「いいのか? それ、わざわざ買ったのに」

「ユミさんに着てもらえるならいいです」

「それじゃあ取ってきがてらに着替えてきます」


そう言うとサラは皆の方に戻っていった。


「なあ」

「なに?」

「心操魔動機械って魔王につけられたのか」

「うん」

「そっか」

「うん」

「・・・」

「・・・」


沈黙が続く。

なんか気まずい・・・・・そうだ!


「そう言えば三種族の魔人が戦争を始めているのは知っている?」

「うん。だってあれは私があなたと戦うために起こしたことだから。ああ、でも勿論操られているからだけど」

「そうだったんだ。それじゃあ詳しくそのことを教えてくれる?」


これで戦争の発生原因を探れる。


「うん。まず私はゴブリン達を山へ追いやりリユイに助けを求めるようするため戦争を起こしたの。でもリユイがなかなか来てくれなかったから寝起きの一番スキルが効きやすい時にスキル〈催眠〉を使い無理やり山へ来させた。ごめんなさい」


なるほど、あれはユミのスキルのせいだったのか。

どうにもおかしいと思った。


「いや、操られていた時なんだからしょうがないよ。それよりもどうやって戦争を起こしたのか教えて」

「えーと、確かまずそれぞれの王を殺し、その子供達の心映武器に心操魔動機械をつけた。名前は今回つけなかったけど。そして心を操りお互い敵対するように仕向けたの」

「心操魔動機械は王の子以外には付けなかったの?」

「ううん、王の子の方針に従わぬ者達のみ。大した数ではないよ」

「そうか」

「ユミさん、リユイさん」


サラは先ほどまで来ていた服を手に持ちメイド服を着ている。

やっぱりサラはこっちのほうがあっている。


「ユミさん着替えてください」

「あ、僕はみんなの所へ戻るよ」


僕はそう言い足早にみんなのところへ戻っていった。


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