表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

戦場の狼

作者: マSA樹

初投稿です、感想など、いただけると嬉しいです。誤字脱字があるかもしれませんが、楽しんでいただけると幸いです。

それは、戦場を駆ける狼

それは、まだ幼い少年



『新兵諸君!こちらが諸君らの上官のウルフ殿だ!』

私達に向けた、教官からの言葉だったが私は驚きできこえていなかった。上官だと紹介されたのは、私より一回り幼い少年だった眼は太陽のような輝きを放ち、髪は少し癖のある幼い少年だった。

『よろしく!わたしがしょうかいにあずかりましたウルフです!せんじょうではきょうりょくしてかっていきのこりましょう!!』

(母性本能に働きかけるような幼い笑顔で戦争の話をされても!!!)

と、抱き締めたい願望を押し殺し心で呟く。

『では、私は失礼します!』

『ありがとうごさいました』

教官が退出してしまった、此処からどうやって本能を押し殺すかを考えようとする前に

『おいガキ!』

『なっなんでしょう』

完全に気圧されているようだった

『お前みたいな、ガキに俺達の上官がつ止まんのかぁ!!』

『そうですね、私はまだ十だいですそれにあなた方がはじめてのぶかです』

先程と違い淡々として告げられていく。

『ですがよかったでわないですか、あなた方はじょうかんよりも、せんかをあげるゆうしゅうなへいしだと上に見せつけれるではないですか。』

その眼には力強い何かがあった。

『ちっ!』

舐めている態度ではあるが隊列に戻っていく。

ウルフの言葉が続く。

『明日にはせんじょうに立つので今やは、しんぼくかいをしましょう!やったーー!!』

『ぜんいんさんかがいいですがつかれているひともいるかもなのでじゆーさんかとしまーすだれもきてくれないとあしたみすてるよー』



『最後にさらっととんでもないこと言ってね』

同期だ喋りながら自室に向かう

自室にはいると見知った顔があった。

『おおおおーー此処が私達の部屋かー訓練兵時代と比べるとなんという豪華さだー!』

女子とは思えない叫び声を発しながらベッドに横たわる。

『またあんたと同室とわねー』

『ふーちゃん!これからもよろしく〜!』

『ふーちゃんは、やめろってのに、はぁ〜』

『もう少ししたら親睦会いってくるねー』

『へー、あんたんとこはそんなんやんだー』

『親睦会たのしみだなーーあのこに、母性本能が母性本能が』

息が荒くなる。

『ドードードードー、はーい深呼吸してー、よし、落ち着いたかな?』

『あっありがとう、それでもあの子に会ってしまったら私の中の母親を抑えれるかどうか....』

また息が荒くなる。

『あんたねぇー、あの子っていったいどんな顔してたから知らないけど、兵士なのよ人を殺しまくってるのよ』

『いやでもさー』

言葉が続かないそうだ私達は兵士だこれから人を殺しにいくんだ。

『まぁー今日くらいわね、最後の晩餐になるかもしれないんだから楽しんでおいで!』

『不吉なこといわないでよ〜』

突然現れた恐怖を押し殺して言う。



『お集まりいただきありがとうございま〜すこんやはたのしみましょ〜かんぱーい!!』

『からのーしつ問たーーいむ!いぇーーい!!』

(なんでこんなにテンション高いんだ)この場の全員が突っ込んだと言う。

『はーいしつ問じゃんじゃんどーぞー』

『いいですか?』

30代の男性だった

『はいっ!そこのあなたー!』

普通の子供のように言う

『上官殿の階級は何なのでしょうか?』

『しらんっ!』

即答だっだ。

確かに上官だと紹介はされたが階級を聞いていない。

『しらんっ!というかないんだよねーただ、とくしゅぶたいぶたいちょうって言われてはけんされたんだけどねーあははは〜』

(特殊部隊ってそれ今回の戦争に新たに導入されたエリート部隊!?)

『たしかー、じんこうたいりくでたたかうぶたいなんだそーでーす!』

(うそっ、ありえない....だってそんな、死刑宣告と同じじゃ....)

人工大陸とはその名の通り人工的に造られた大陸である、およそ100年前に海洋生物が死滅し海の価値が激減、そこで海の有効活用のために、土地にしてしまうという新大陸プロジェクトによって生み出されたのが新大陸である。しかし、新大陸の誕生により土地の奪い合いが始まってしまった、それがこの大陸戦争の始まりである。そこで新たな問題が露見した、それは新大陸には今までにはない新たな生物が生きていたのである、それはウイルスを持っているもの、人を喰い殺すもの様々であった、よって新大陸は兵士からは死地として恐れられる。

『そーそーぶたいへんせいは、わたしとしんぺい24人の25人だってー』

誰も何も言わなかった、絶望で何も考える事が出来ないのだ。

『どーしたんだよーもっとしつもんないのー』

グラスに注がれたオレンジジュースを飲み干しながら言う。

『じゃーわたしじしんが、みなさんのこころをよんでこたえてしんぜよー』

目を閉じあの坊主のような姿勢をとる。

『みえた!みなさんはわたしのねんれいがきになってますね〜?』

(気にはなっているけど...)

『わたしはねーこーみえて18さいでーすいぇーーい!!びっくりしたー??あははは〜』

『あれ誰も聞いてない?あははは〜まぁいっかー』

(死刑宣告された上に、下らない冗談を言われてもう頭が頭が...)

『つかれたからねるねーしんぺいしょくんもはやめにねるんだよーーあっ、せんそうにいく前にいしょはかいといてよー、だいじょーぶいちおういちおう、じゃっおやすみーー!』



結局皆んなすぐ自室に戻っていった。

自室にはいると寝る準備をしていたフーちゃんと目が合う、突然涙が込み上げてくる。

『うっ、うっっいやっ死にたくない怖い恐い怖い恐い.....』

思わず抱きついてしまう。

『どーしたの、いく前はあんなに楽しそーだったのに』

『............』

『大丈夫だから、貴方はきっと生き残る!大丈夫だから!』

強く抱き締め返す。

『貴方は死なないから』

『うん、ありがとう。もう大丈夫だからありがとう』

『いいよ、もう少しこのままでも』

『うん、 ありがとう』



『では、今回のさくせんをはっぴょうする』

昨日の、親睦会からは想像出来ない真面目な話し方だった。

『今回やってもらうのはおもにさんさくである。てきをはっけんしたばあいはそくざにたいしょしろ、またじえいのためならはっぽうもきょかされている』

(新大陸の生物対策か)

『5人1くみとなり、さんさくしてもらう。はんは、こちらできめさせてもらっているのでさきほどのさくせんようこうをよくみておくように。では、いちじかいさん!』

(私は隊長と同じ班か、昨日の今頃ならはしゃいでたんだろうな。)

『よしっ!わたしのはんは、あといちじかんでしゅつげきだ!ぜんいんぶそうのかくにんをして......オケ』

(最後なにか様子がおかしかったような)



(出撃30分前か)

『えっ!』

声に出てしまっていた。

そこにいたのは、ウルフだった。しかし太陽のような輝きを放っていた眼は血のように赤いという表現のほうがあっているような眼だった髪の毛もすべて逆だっており、それをバンダナで無理やり固定している。これまでの無邪気さや幼さなど微塵も感じさせない兵士だった。

『全員揃っているな!ではこれより出撃する!』

その場に緊張感がただよう。

『よし、出撃する付いて来い!』

ウルフが走り出した、速いだけでなく低い独特の走り方だった。

私達は全力で付いていく。

そこは森のようだった。

出撃から10分が経った頃に、突如それは現れた。

『全員止まれ!』

この10分で既に体力が限界をむかえていた。

『やっ、やっと休憩かー』

誰かが呟く。

『黙れ!』

緩みかけたメンバーに緊張がはしる。気付いたのだ。囲まれていることに。動きが人間らしくない。

(はっはっはっはっ...一体なにが)

その瞬間だった。

『うっわぁぁぁぁぁ!!!!痛い痛い痛いぐぁぁぁぁ死ぬっいやだいやだたすけてくれーなぁーおいあんた!たのむ!がっ!』

そこにあったのは、胴体のみだった 、その胴体も所々に穴があいてある、とても人間だったとは思えない。

『うっえおっうぇぇぇぇぇぇぇ』

私を含め何人もが嘔吐している、当たり前だあんなものは人の死に方ではない。ただ1人を除いて。

『よかったなお前達死ななくて、今のは全滅してもおかしくなかっただろ。』

ウルフだ。

(うっうっこいつ!本当に人間なのかぁっ!うっうぇぇぇぇ)

『おいおい、同じ人間を見て吐くなよそいつがカワイソウだろ』

完全に面白がっている、笑いを堪えているのがよくわかる。

(でもそうだ、さっきのが戻ってくるかも知れない、早く冷静ならいと)

『お前らが遅いから、戻って来ちまったじゃねーかよ』

(嘘っ!速すぎる!)

『あはははっ!嘘だよバーカ、あはははっ!』

(こいつ!狂ってやがる!)

『おい!テメーいい加減にしろよ!』

『おいおいやめてくれいじめだーこいついじめしてるぞー』

ドン!

『テッメーっ』

(うった同じ人間を味方を)

『ぐふははっっはっうっっつっ』

死んでる。

『たくっ、シラケさせんなー、せっかく楽しい狩がよー』

(もう2人死んだ、いや、ころされたんだ)

私ともう1人は動けない。

『じゃーな、あははは死なねーといいなー』

走っていく、すぐに姿は見えなくなる。

かろうじて動く体を動かしもう1人の生き残りに近く。

『きっと大丈夫よ!ほらっ他の班の人もいるし、まだ生きいるんだから諦めるのはまだ速いよ!』

自分に言い聞かせながら言う。

『...うん、ありがとう』

2人で支えあって歩いていく。

双眼鏡で安全確認をしていると、ウルフを見つけた向こうはこちらに気付いてないようだった。戦闘中だ。

『あははは死ね死ね死ね死ね!!』

前方から飛びかかって来た敵を右手の銃でしとめ、同時に後ろの敵をナイフで切り刻む。人間の動きではない。

『あれは......犬!?』

そう、犬だ見た目は。だがよく観察すると、口の牙はナイフのように鋭利で足の爪も引っ掻くのではなく肉を抉り取るような形をしている。何よりも素早い、まるで、それら全ての特徴が人を殺すための物にみえてくる。

(いくら、隊長、いやウルフが強くてもあの数じゃ)

人工大陸の犬はまだ10数匹はいる。

(当然のむくいだ!あんな奴人間じゃない!)

だがウルフは。

『あははは〜この程度か〜所詮は犬だもんな〜』

対人犬が次々に殺される。左右の腕で全く違う動きを、時には高速で動き犬の背後もとる。

(やばい!ここにいたら巻き込まれるにげなきゃ!)

後ろをむいて、走り出そうとする。

そこには、一匹の犬がいた。

『ふぅーっ殺した殺した〜最っ高だ〜!』

両手をあげ、伸びた様な姿勢で言う。

『上からの本当の命令の犬も手に入ったしオーールゥゥゥゥオッケーー!!』

もはやそこが戦場であることを忘れさせる様な笑顔で言う。



定時報告

人工大陸散策結果報告

生存者一名

『犬』を13匹捕獲に成功

特殊部隊部隊長ウルフ



『ふっうー、まだかえってきてないっか。大丈夫!きっと帰ってくる!あの子ならきっと。』

机の上にあった、手紙に気づく。

『これは。私あてじゃない、もっと家族とかに書きなさいよ.....』

【ふーちゃんへ、今日は励ましてくれてありがとう、本当に勇気をもらいました。こんな事書くと生きる事を諦めたみたいに思わせてちゃってるかも知れないけど、安心して!私は、必ず生きて帰る!そしたらまた、また、抱き締めて。短くてごめんね、帰ってきてからっねいっぱいまた、喋ろっ!by ステラ・コビー】

涙が溢れていた、あの子が帰って来るまで待とういくらでも。



寝室だった。

『あれっ、いつの間にかえってきたんだっけ。せんとうじゅんびぐらいまで、おぼえてるのになー。あとは、うろおぼえだなー』

欠伸をしながら余り気にしていない様子で言う。

『さてっ!今日もがんばりますかー!ぶかたちは、げんきかなー あれっ、ぶか?あれっ、あれっまぁーいっかー!かこは、ふりかえらずまおむいていきよー!』



『彼は何者なのですか?1人であの大陸の生物を捕獲するなど、ありえない!しかもあの若さだ明らかにおかしい!』

『彼はただの人間だよ。それに18歳だよ。』

『ただの人間!?そんな訳が無い!あの外見で18歳だと言うだけで異常なのに!』

『はぁ〜まぁいいか、どうせもうすぐにわかる事だ。』

『教えていただけるのですね?』

『まぁ〜いいだろう。まず、彼は本当にただの人間だ。ただ7歳の時に、コールドスリープに入った事以外はな。』

『コールドスリープ!?あれは禁止されたはずでは!』

『あぁ、だからもう10年以上前の話だよ。コールドスリープに入った時点で彼の身体的成長は、一時的に止まったんだ。』

『あの外見の謎は解けまし。しかし!私が真に問題だと思ったのは、彼の戦地での異常な残虐性と、その戦闘力です。あれをどう説明なさるおつもりですか!』

『コールドスリープ中に彼は、訓練されたんだよ、夢の中でな。』

『どういうことですか。』

『分かりにくかったかな?いや、いいよ公式には存在しない技術だ。要するに、コールドスリープ中に訓練すれば長い期間戦線に投入出来るだろう。と、考え出されたもの、【ウルフプロジェクト】だ』

『その、訓練の内容とは?』

『簡単だよ、出来る限り精密に再現した人工大陸に丸腰で放り出すんだよ。夢の中じゃー死な事は無いけどね。まぁー心に刻む恐怖まではしらないけどな。』

『そんな、分かりきったことを!そんな事を繰り返せば心は壊れてしまう!』

『あぁそうだな、それが彼の残虐な人格の正体だ殺され続ける心を守る為にあの残虐性を生み出したのだろう。』

『そんな、非人道的な行為が許され訳ないじゃないですか!』

『上の決定だ、それにこの計画は既に最終段階に入り残りの24人もコールドスリープから目覚め始めている。』

『まさか!それが特殊部隊の実態なのですか。』

声が震える身体が震える。

『そう、特殊部隊その名はもう古いな25人のウルフによって構成された部隊、【ウルフ部隊】だ!』

『いくら、18歳だと言ってもまだ心も身体も子供じゃないですか!』

『仕方ないない事だ、彼ら以外はあの大陸に適応できない。』

『くそっ! 最後の質問を、よろしいでしょうか?』

『なんだね?』

『何故新兵をウルフ部隊に?』

『ウルフの性能を、見る為だけに戦力になる兵士を使うのはおしいだろう。』



『これから君は、【フレイド=A=ウルフ】と名乗りなさい。』

『りょうかいしました!』

自分の中で満点の、敬礼をし、誇らしげに、そして、満足気に言う。

『そして、彼女が君の部隊の、副隊長になる【ルーシー=B=ウルフ】だ。』

『よろしく』

『..............』

返って来たのは敬礼のみだった。

『君たちの部隊は、我々にとって重要な部隊だ、期待している。』

『はっ!』



『それでは諸君狩の時間だ!出撃!』



それは、戦場を駆ける狼の群れ

それは、戦場を駆ける少年少女である。

どうでしたか、今回は物語の、構成について考えてみたつもりです。今後ともどうかよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ