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日常の規範において、女性は性的な振る舞いに制限がかかる。


これを破ろうとすると、「ビッチ」、「淫売」、「変態」という罵声を浴びる。


この悪名をそそがずに置けば、不特定多数から性的な暴力を受けてもかまわない存在として「意思表示」したかのように扱われる。


「人権」を剥奪されて奴隷のごとく扱われて、文句が言えないことにされてしまう。


法治国家においてありえないような待遇を、実質的に押し付けられても拒絶しがたい。


女性にとってこのような事態は、忌まわしくもっとも避けるべき状況である。

女性の生活の大半は、この種の悲劇を回避するための努力に費やされている。


女性は、恋人との秘められた関係においてのみ、性的な制限が解除されうる。

(その場合も配慮や葛藤で苦労することは多いが)


恋人との間柄においては、女性は淫蕩であることをすら期待されるが、普段の制限とのアンマッチに悩むことも多い。

ここでは女性は快楽の上級探求者でなければいけないが、それを教え込んだのは当の恋人自身であるという振る舞いを見せなければならない。


女性の人生はかくもわずらわしさに満ちている。



娼婦であると宣言してしまったら、このわずらわしさはとりあえずなくなる。


「性の探求者」であることは職業倫理上の要請に過ぎない。


ビッチ、淫売と呼ばれても、不当ではないので気に病む必要はない。


不特定多数から性的行為を迫られても、対価の設定しだいで堂々と拒絶ができる。


「秘められた関係」をネタに、「恋人」に従属を迫られることもない。


「世間体」を代償として、「自由」を手にすることができる。

多くの「保護」は失うが、むき出しの暴力の中でも「覚悟」があれば生きていける。



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