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第六話 出会いイベント? 5

どうしてこんなに更新が遅れるのか…m(_ _)m

生徒会補佐にしてやる、そう会長から言われた私の答えはもちろん、


「無理です」


「遠慮するな」


即答で返された。

なぜ!


「あのー、だから、遠くからで全く全然(傍観には)問題ないので……」


気を取り直してもう一度説得を試みてみる。


「いや、どうせなら近くの方が良いだろう?」


なぜ!


「いえ、そんなことないです」


すると、なんでだ?と会長に首を傾げられた。

そっちこそなんでだ!


「おまえのような女にこんなこと言うのはまれなんだぞ。感謝しろよ」


……いやがらせ以外の何物でもない。


「………………」


どうしよう、ちょっと話しが通じない。


私が俯き、どう返そうか言いあぐねていると、なんだ、怒ったのか?と会長は見当違いなことを言ってきた。


いえ、なんて言えばいいかわかんないだけですとは言えないし。

うーん……。


尚も黙ってると、見るからに動揺し出だした会長は、「あ、あのな……、俺は、その、おまえを他の女と一緒だとは思ってないぞ……」とかよくわかんないことを呟いていたが、私はそれどころではなかった。


思考はなぜか生徒会補佐になることをほぼ決定づけている会長をどう言って説得しようかでいっぱいで、会長の話はよく聞こえていなかった。


風紀委員長のときみたいに逃げ出してもいいけど、名前知られちゃったし…。

ってゆーか、こっそりイベントを見に来ただけなのになにこのキラキラ族との遭遇率。

今日は厄日か!

遠くから見守るだけだったのに、なんでこんなことに…。


ここで生徒会補佐フラグを折らなけれは、キラキラ族と一緒に学園生活を送ることになる。


きっと周りから根掘り葉掘り生徒会メンバーについて聞かれるに違いない。

そして、やっかまれるんだ。

目に見えている。

何せ兄で経験済なのだ。


そんなのイヤだー!


小中学校時代の出来事が私の脳裏をよぎる。

兄の人気っぷりが凄すぎて、黄色い悲鳴と歓声が付きまとい、その妹である私も周囲はほっといてはくれず、なぜか巻き込まれ、騒がしすぎる毎日。

いや無理、ほんと無理、絶対無理。


「会長、どうしてもダメですか……?」


もうお願いするしかない!と、私は会長をおずおずと見上げて言った。

傍観できず生徒会補佐になっちゃうことを考えていたから、ちょっと涙目になってしまった。


私と目を合わせた会長は、ぐっと息を呑みこんだ。


「……反則だそ」


反則?


あ、プイッと目を逸らされた。

やっぱり、ダメかー。


私はしゅんと項垂れる。


「………………はあ」


会長が諦めたようにため息をついた。


なんだよー、ため息つきたいのはこっちだ!


「……わかった。その代わり、絶対に眼鏡をはずすな。俺の前だけにしろ」


意 味 が わ か ら な い。


外したのはあなたでしょ!

横暴ー!横暴会長ー!


「これ気に入ってるんです。何もなかったら(・・・・・・・)外したりしません」


「そうか」


ぶすっとして不満げに言ったのが、会長には分からなかったようで、なんだか機嫌が良さそうに頷いた。


そんな会長の様子を見て、私はひたすら首を傾げる。

なんなのホント。


ま、いーか。

眼鏡を外さなかったら補佐にならないなら喜んでそうしよう。

もとより外す気ないけど。


ふと上を見やると、温室の時計が目に入った。


おぉっともうこんな時間じゃないか!


「あの、式始まっちゃうんでそろそろ」


「ああ、行くか」


え?一緒に行くの?


だが断る!

せっかく生徒会補佐フラグを回避したのに、なぜ会長と戻らなければならないのか。

注目はいやだ!


「すいません、お先に失礼します!」


「あ、おい…………!」


私は会長の呼び止める言葉を振り切って、深くお辞儀をした後、ダッシュでその場を離れるのだった。


会長は結衣を追っかけ女だとまだ勘違いしております。


厄日じゃなくツイてるんですが、結衣にとってはそうじゃない。

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