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有野間麻友01
///有野間麻友///
マユちゃんが転校した時に送られてきた手紙には、新しい生活について綴られていた。
転入先の学校で、すぐにまた友達が出来た!
私が居なくて寂しくない?
突然お別れしてごめんなさい、
など、そんな感じ。それが、A4の五枚にかけて、びっしりと文字が覆われていた。
寂しいなんて一言も書いていないのに、もうなんかそれだけで、マユちゃんが私に会いたがっているのがわかって、私まで寂しくなった。胸に、ポッカリと穴が空いてしまったような、そんな感覚。
だけど、私には、一つだけ不思議なことがある。
とある人物について、何一つ書いていなかったんだ。手紙には、その当時のマユちゃんの生活について、事細かに緻密に書き込まれていたのに、その人物に対しては、何一つ出てこない。
それは絶対にありえなかった。
だって、マユちゃんは、お母さん子だったから。