表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
めたもるふぉうぜ  作者: 八澤
約束
3/24

懐かしい気分


 ――だから、今日のように、マユちゃんと一緒に並んで歩くのも新鮮で、どこか懐かしい気分を味わう。

 もう冬に差し掛かろうとする季節なので、空は既に明るみを失っている。私は、一回自宅に戻り、鞄と体操服を置くと、母に友達の家に遊びに行くから、帰宅時間が遅れることを電話して伝えた。マユちゃんの家に遊びに行くということは、伝えなかった。

 伝えられなかった。

 マユちゃんは早足で歩く。私から逃げるような速度で、私がストーカーをしているのでないかと、錯覚するほどに早い。

 ふと、マユちゃんが急に立ち止まる。私は急に止まれなくて、そのまま背中に鼻から突っ込んだ。「痛い」

「ごめん。それよりも、どうしたの? 止まって?」

「ん、着いたよ」

 マユちゃんはさっと横に体を動かすと、ぱっと視界が開いて、大きな家が聳えているのが目に映る。白くて、もう空は薄暗いのに、光を灯っているように輝いている。……と思ったら、横にある外灯の光を反射しているだけだった。

「どうぞどうぞ~」

 腕を掴まれ、ぐいっと引っ張られ、傍目からは確実に強制的に、私はマユちゃんの家に連れ込まれた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ