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異世界に転移して回復能力を手に入れた俺が、老化の呪いを受けた超毒舌ヒロインを助ける羽目になった件  作者: ラストジェネレーション


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第十二話 師匠と弟子

「メリッサ..。昨日な、、エルフの娘が一人行方不明になったんだぜ」


「ご飯、、持ってくるからーーいや、その必要はないか..」


ー不思議なもので、俺が回復能力をかけているからか、

メリッサは身体が痩せ細り衰える事も、排尿・排便をする事もなく、

まるで体内を流れる時間が停止しているようだった。


 それなのに、何故、心臓だけが動いているのか?


ー答えは、”分からない”


無知というのは恐ろしいものだと思う。いや、自分だけが知らないで、

他の人が知っている。というのが怖いだけだろうーー

自分が10知っていて、自分より頭の良い誰かが100を知っていたら、

自分と、その頭の良い誰かは、本当に同じ世界を見てると言えるのか?


この世界に転移して、原理も不明の<能力>を手に入れて、

俺の見る世界は、多少なりとも変わった。深い傷を負っても、どうせ

回復するのだから良いーー


今はこの程度の認識に留めてはいるが、もしいつか、どうせ回復するのだから、

他の連中の痛みなんてどうでも良いと、認識が置き換わったら?



「いたい!!」

「大丈夫ですか??」


今日の森の巡回は、先日の行方不明事件もあって、俺

以外にも、何人かのエルフ達が同行した。


「狩りをしていたら、、間違えてこの子の足に矢を当ててしまったんです..。

矢先には毒が塗っていて、、本当にどうしようかと..」


怪我を負ったそのエルフは、太ももから木の柄が飛び出しており、

地面には大量の血が滴っていた。良く見ると顔も真っ青だ。


<回復>


「ありがとうございます!!ツルギ様がいなければどうなっていた事か..」


「どういたしまして..」


ー俺に感謝する前に、まずは怪我を負わせた子への謝罪だろ..


しかし、危うく大惨事になりかけた猟中の事故であるにも関わらず、

怪我を負わせたエルフと、負ったエルフの二人は、特に慌てる様子

もなく軽く会釈をし、そそくさと森の中へと行ってしまった。


「羨ましいぜ畜生、、俺もあんな女の子に頼りにされたいーー」


「....。いや、俺は出来れば、自分の<能力>はもうあまり使いたくないんだ。

今のを見ていて感じたけど、この森のエルフ達は、

怪我を負う事に対する危機意識が甘くなっている。それに俺の<能力>

は万能じゃないんだーー」


「そ〜お硬い事言うなよツルギ!!

死ぬような傷なんてそうそう負う事ねーしなー」


「ちっ..、エルフなのにこんな単細胞バカがいて良いのか..?」


「あん??」


この妙に喧嘩腰の男の名はビースト。ガキっぽい見てくれと性格をしているが、

年齢は何と今年で114歳。それでも精神年齢を人間で換算すると、

13~14歳くらいにあたるらしいから驚きだ。


「誰が単細胞だって!!」

「まぁまぁ落ち着いてビースト。ツルギは事実を述べたまでよ」


「おい..。お前まで俺をバカだって言うのか??俺はバカじゃない!」

「じゃあ、7×6は?」


「......。待てよ..。7+7+7+....」


「あはは!九九暗記しないで足すとか脳筋かよw」

「仕方ないもの。ビーストは腕はたつけど、それを活かす頭がない。

天は二物を与えずって言うけど、ここまで分かりやすい例は滅多にないわ」


そう、済ました顔で語る女性の名はキューラ。彼女は会話のトーンからも

分かる通り、感情の変化が薄く、非常に冷静ーー


スタンリューマは、王としての自身の職務を補佐してくれるような

優秀なエルフを集め、<エルフェンズ>と呼ばれる組織を形成しているのだが、

キューラはその内の一人で、主に狩りで扱う武具全般のみならず、あらゆる

対人格闘術に精通している。まぁ要するに、外敵が来襲した時の防衛担当と言うわけだ。


この世界は、単純な馬力なら女性の方が高いのかもしれないなーー


「でもな!俺には最強の剣が付いているんだぜ!!」

「もうそれ100回くらい聞いたよ..。どうしてガキって(自分もガキだけど)

最強って言葉良く使いたがるんだろう......」


「うふふ、、最強ね..。ならばビースト。午後の巡回が終わったら、

いつもの訓練場で、私と一対一で模擬戦でもやらない?」


「い、良いぜ!!今日こそお前から1勝をもぎ取ってやるぜ!!」


「ぷっ..。1勝って..。まだ一回も勝ててないのかよ。自称最強くん?」

「あ〜ん..?いつか勝ちゃ〜最強なんだよ」


ーー「そうだね。いつ負かされるかが楽しみだ」


キューラはそう言いながら、嬉しそうに笑った。

というのも、ビーストはキューラの、たった一人の弟子であるからだ。

ビーストの年齢がまだ二桁だった時、彼の武の才能を見出した彼女は、以降

彼の育成に心血を注いでいる。最近は模擬戦も、接戦になる事が増えてきた。

と、そんな話を何遍も聞かされたものだ。


弟子の成長は、やはり嬉しいのだろうな。





そしてこの時は思いもしなかった。

この二人の内一人が明日、エルフの森から忽然と姿を消すという事を






















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