表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第2部 美園エリカ編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

69/404

第1章 白い包帯 (美園エリカ編) 前編

春。僕は目覚まし時計で目を覚ました。


??

「……はぁ……。朝か……。」


僕の名前は真瀬莉緒(まなせ りお) 。この春に6つの高等学校が合併した、六郭星学園に通う高校3年生だ。


真瀬莉緒

「僕は今日から六郭星学園の生徒か…。」


今日から新たな友達と授業を受ける。そう思っただけでドキドキした。


真瀬莉緒

「大丈夫…大丈夫…。」


僕はそう言い聞かせながら支度をし、六郭星学園に向かった。




六郭星学園 校門


真瀬莉緒

「ここが六郭星学園…」


??

「何か…すごいところね。」


この人は真瀬志奈(まなせ しな)。僕の双子の姉。

姉さんもこの学園に通う高校3年生だ。


真瀬莉緒

「でも、合併して方針が変わって全寮制になるなんて思わなかったよ。」


真瀬志奈

「でも寝坊しなくなるんじゃない?」


姉さんは笑顔でそう言った。


真瀬莉緒

「それ言わないでよ…。」


僕は照れながらそう言いました。

姉さんは僕をからかうのが好きなんだ。


真瀬莉緒

「…で、姉さんはどこのクラスだったの?」


真瀬志奈

「私は…Cクラスね。」


真瀬莉緒

「へぇ…俺はIクラスだったよ。バラバラになっちゃったね。」


真瀬志奈

「そうね。学校内でも会えるし、問題ないわよ。」


真瀬莉緒

「それもそうだね。じゃあ、そろそろ自分たちの教室行こう。」


真瀬志奈

「えぇ。」



六郭星学園 校内



真瀬莉緒

「へぇ……広いね……。」


さすがは六郭星学園。6つの学校が合併しただけあって校内はかなりの広さだ。



??

「………………!…………?!」


真瀬莉緒

「……?何だろこの声?」


僕は空き教室から聞こえてくる声の方へ向かうことにした。



空き教室



僕は空き教室の中を覗いて見ると……


??

「はあああああああ!」


真瀬莉緒

「………………?」


大声を上げながら変な動きをしている女子生徒がいた。


僕はそれを見て少し不思議に思った。


??

「ん?どちら様?」


真瀬莉緒

「あ、ごめんなさい……勝手に覗いてしまって……。」


どうやら気づかれたようだ。僕は謝り、何をしているのか聞こうとしたら、もう1人の女子生徒がやってきた。


??

「莉緒……?」


真瀬莉緒

「あ!」


声をかけて来たのは同じ高校だった同級生だった。


??

「それよりもそろそろホームルーム始まるから教室戻るわよ。」


真瀬莉緒

「ああ……わかったよ。」


??

「エリカも。戻るわよ。」


??

「ええ……。」


真瀬莉緒

「……ちょっと顔洗ってくる。」


??

「いいけどすぐ戻るのよ。」


真瀬莉緒

「ああ……。」


僕はシャキッとするため、顔を洗い、自分の教室へ向かった。



六郭星学園 Iクラス教室



教室に入ると2人がいた。どうやら同じクラスらしい。


??

「あら、さっきの人。」


??

「おおー!莉緒も同じクラスだったんだね!」


真瀬莉緒

「シオン……また同じクラスか。」


??

「ずいぶんと楽しそうね。」


また後ろから声をかけられた。


振り向くとテレビで見たことのある有名人で、驚いた。


真瀬莉緒

「き……霧宮さん!?」


霧宮ナツハ

「あら。知っているのね。霧宮ナツハ(きりみや なつは)。よろしくね。」


美園エリカ

「自己紹介がまだだったわね。美園エリカ(みその えりか)。よろしく。」


櫻井シオン

「必要がないけど、櫻井シオン(さくらい しおん)。またよろしくね。」


真瀬莉緒

「真瀬莉緒です。よろしくお願いします。」


自己紹介を済ませて僕は自分の席についた。

チャイムが鳴りホームルームが始まり、教室に担任の先生が入ってきた。


??

「やや、諸君!みんな揃っているわね!」


なにやらテンションが高い先生が入ってきた。


神谷乙音

「私はこのクラスの担任。神谷乙音かみや おとねです。どうぞよろしく!!」


僕自身もそうだが、先生のテンションに少しだけ戸惑っている。他のクラスメイトも含めて。


それを気にせず先生は学校の説明に入った。


神谷乙音

「ええー皆さんもご存知の通り、6つの高校が1つになりました。最初は戸惑うかもしれませんが、みんな仲良く過ごすことができたらなと思っております。」


クラスメイトは戸惑いながらも「はい。」と答えた。


そして唐突に先生はこんな事を話した。


神谷乙音

「そして!唐突ですが、皆さんには課題をやっていただきます!」


その発言にクラスメイトたちはざわつく……


神谷乙音

「いきなりかもしれませんが、課題は自由研究!そしてその課題は、ペアでやっていただきます!」


すると神谷先生はくじ引きの箱を教壇机の上に置いた。


神谷乙音

「課題のペアはくじ引きで決めます!中にはカラーボールが入っていて同じ色のカラーボールを持っている人がペアになります。じゃあ、この列の人から順番にくじを引いてね!!」


そう言うとクラスメイトたちは次々とボールを引いていく。そして、僕の順番が回ってきた。僕はボールを引いた。ボールの色は…………黄緑色だった。


神谷乙音

「じゃあ、同じ色のボールを持っている子とペアになってください!!」


僕は同じ色のボールを持った人を探す……

同じ色のボールを持っていたのは……。


美園エリカ

「ふふ……同じ色ね……。よろしく。」


真瀬莉緒

「は、はい!よろしくお願いします!」


美園さんとだった。真面目な人そうで良かった。

この人とどんな課題を作るか楽しみだ。


神谷乙音

「よーし!それでは……では……自己紹介に行きましょう!!まずは……あなた!」


霧宮ナツハ

「霧宮ナツハです。モデルやってます。よろしくお願いします。」


神谷乙音

「すごいわね……!私も見たことがあるわ!じゃあ、次の人!」


櫻井シオン

「櫻井シオンです。特技は……音楽です!よろしくお願いします!」


神谷乙音

「元気が良いわね!それじゃあ……次!」


真瀬莉緒

「は、はい。真瀬莉緒です。特技は楽器という楽器を全部弾けます。」


そう言うと、教室のみんなは驚いていた。期待をしているのだろう。


神谷乙音

「へえ……!すごいわね!今度聞かせてね!じゃあ次はあなた!」


美園エリカ

「はい……美園エリカです。よろしくお願いします。」


美園さんはそう言うとすぐに着席した。


神谷乙音

「シンプルね……まあ、人それぞれね!」


神谷先生がそう言うとホームルーム終わりのチャイムが鳴った。


神谷乙音

「これからよろしくねってことで!じゃあ、これにて失礼!」


神谷先生はそう言うと教室から出て行った。


ふと気になったのはシオンたちがどういう関係性なのか…………思い切って聞いてみた。


真瀬莉緒

「シオンは2人とは知り合いなの?」


櫻井シオン

「うん。説明会で仲良くなったんだ。…………あ、私たちは桃乃木音楽学校出身なの。」


霧宮ナツハ

「へぇ……私は紫山高等学校よ。」


紫山高等学校……翠木学校と張り合う偏差値の高校だな……。


美園エリカ

「私は山吹山高等学校。この辺だとパソコンにも力を入れている学校よ。」


山吹山高等学校……ゲーム会社とかの就職が多い学校だったな。


真瀬莉緒

「ところで……ふと思ったんですけど……。」


美園エリカ

「何かしら?」


真瀬莉緒

「美園さんのその腕……ケガしているんですか?包帯を巻いていますけれど……?」


美園エリカ

「ほほお……?この私に興味があると……?」


真瀬莉緒

「いえ、そう言うわけでは……」


美園エリカ

「ふふふ……冗談よ。」


真瀬莉緒

「は、はぁ……。」


霧宮ナツハ

「それよりも2人はペアでしょう?課題について話し合わないの?」


美園エリカ

「そうね……ああ……腕がうずくわ!」


櫻井シオン

「……エリカ。出てるわよ。」


美園エリカ

「うう……。」


霧宮ナツハ

「ねえ、莉緒くんは楽器が弾けるんでしょう?エリカもフルート吹けるから作曲とかどうかしら?」


真瀬莉緒

「作曲ですか……?」


霧宮さんの意見に意表を突くも、しばらく考えたうちに僕はその考えに乗ることにした。


真瀬莉緒

「美園さん。いかがですか?」


美園エリカ

「そうね……どのくらい弾けるのか少し見せてもらえないかしら?」


真瀬莉緒

「良いですよ。それじゃあ放課後に音楽室に行きましょう。」


美園エリカ

「ええ、わかったわ。」


僕たちは音楽室でどのくらい弾けるのか試すことにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ