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colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第5部 不知火カイル編

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第4章 黒いバラの花言葉(不知火カイル編)中編

六郭星学園 応接室



いよいよ、声優さんに曲を聞いてもらう日が来た。


真瀬志奈

「楽曲提供は相変わらず慣れないな…………。」


不知火カイル

「そんなものなのかい?」


真瀬志奈

「はい。…………あっ、来ましたね。」


間宮先生が入って来る。そのあとに声優さんが入って来た。


真瀬志奈

「はじめまして。真瀬志奈です。こちらは今回の楽曲に携わりサポートしてくれた、不知火カイルと言います。」


不知火カイル

「はじめまして。不知火カイルです。よろしくお願いします。」


声優さんは深々とお辞儀をする。


早速、楽曲の話になる。私はオーディオに音源を入れる。


不知火カイル

「歌詞はこちらになります。」


不知火さんは歌詞の書いた紙を渡す。


そして、音源を聞いてもらう。


声優さんは歌詞を見つめながら何度も何度も、音源を聞いている。


しばらくしたあと、椅子から立ち上がり、窓辺に行き、考えていた。


真瀬志奈

「……………………。」


不知火カイル

「……………………。」


声優さんは考え終わったのか、椅子に座る…………そして、笑みを浮かべた。


不知火カイル

「それじゃあ…………!」


声優さんの答えはもちろんオーケーだった。


不知火カイル

「ありがとうございます!ありがとうございます!」


とても喜んでいる。こんな不知火さんは初めてだ。


声優さんは不知火さんの手を握り、肩を叩く。


不知火カイル

「嬉しいです。ありがとうございます!」


不知火さんはとにかく、声優さんに感謝をした。


私は深々と頭を下げて、音源を聞いてもらう時間は終わった。


声優さんが帰ったあと、私たちはしばらく応接室に座っていた。


真瀬志奈

「良かったです…………歌詞は…………まだ教えてくれないんですね。」


不知火カイル

「そうだね。…………声優さんが歌う日を楽しみにしていてね。」


真瀬志奈

「ふぅ…………わかりました。」


私たちはそんな会話をして、応接室をあとにした。



六郭星学園 志奈・マイカの部屋



真瀬志奈

「ふぅ…………疲れた。」


冬原マイカ

「志奈。お疲れ。」


真瀬志奈

「冬原さん。まさか有志パーティーと声優さんに楽曲の聞いてもらう日が重なるとは…………。」


冬原マイカ

「そうねぇ…………でも、満足した結果になったみたいだねぇ。」


真瀬志奈

「はい。おかげさまで何とか。」


冬原マイカ

「それじゃあ、行こうか。みんなも待っているからさぁ。」


真瀬志奈

「はい!行きましょう!」


私たちは有志パーティーの会場へ向かうことにした。



パーティー会場



パーティー会場に来た。居心地の悪さはあるが、不知火さんがいるんだ。せっかくの機会だから楽しもうと思っている。


成瀬実

「今日はパーティーです。生徒諸君は羽目を外さないように楽しむようにお願いいたします。」


成瀬先生の挨拶でパーティーが始まる。


みなさん、パーティーをとても楽しんでいる。そんなパーティーの居心地は相変わらず悪い。


莉緒も、どこか不安げにパーティーに参加している。


会場を一旦離れることにした。



会場の外に行くと、黒いバラを見つめていた、不知火さんがいた。


不知火カイル

「……………………。」


真瀬志奈

「不知火さん?」


不知火カイル

「ああ、志奈。珍しい色の花を見つけてね。」


真瀬志奈

「黒いバラですか…………あんまり好きな意味合いはないですね…………。」


不知火カイル

「そんなことはないよ。花言葉は永遠の愛って言うんだ。」


真瀬志奈

「そうなんですね…………そう言われると…………素敵な花に見えます。」


不知火カイル

「…………そういえば、あんまり会場では良い思いをしていなかったけれど…………。」


真瀬志奈

「はい。…………どうもパーティーが苦手で…………。」


不知火カイル

「そうか。それじゃあ、このまま帰ろう。みんなにお礼を言ってね。」


真瀬志奈

「…………いえ。頑張ります。せっかくみなさんと楽しみにしていたパーティーです。」


不知火カイル

「…………うん。じゃあ、行こうか。」



パーティー会場に戻ると、社交ダンスの曲が流れる。


真瀬志奈

「あっ…………この曲…………。」


この曲を聞くと、胸が躍る。


真瀬志奈

「不知火さん。」


不知火カイル

「……………………?」


真瀬志奈

「お手合わせお願いいたします。」


不知火カイル

「いいのかい?」


真瀬志奈

「構いません。お願いいたします。」


不知火カイル

「では…………。」


私たちは曲に合わせて踊る。


とても楽しく、心も踊る。学生たちの視線は私たちにくぎ付けだ。


木沢アカリ

「2人とも、楽しそうだねー!」


夢野マナカ

「はい…………。とても嬉しそう。」


冬原マイカ

「そうだねぇ。やっぱりあの2人は…………。」


内野タスク

「これを見ると改めて、嫌がらせがなくなったことが良かったです。」


根村ユウタ

「確かに…………。」


真瀬莉緒

「……………………。」


こうして、充実した1日を過ごすことができた。


そして、課題の発表の日が近づく。

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