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colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第5部 内野タスク編
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第3章 浅葱色のパジャマ(内野タスク編)前編

秋。作曲は順調だけど、内野さんは中井さんに会ってからどこか様子がおかしかった。あのときは大丈夫とは思っていたが、何かあったのだろうか…………?



六郭星学園 音楽室



私たちは音楽室で、課題の練習を行っていた。中井さんに会って以来、内野さんはボーっとすることが多いが、演奏の技術は相変わらずお見事だ。


真瀬志奈

「さすがですね。」


内野タスク

「はい…………そう言っていただけると嬉しいです。ありがとうございます。」


真瀬志奈

「このままだと順調に課題曲は完成しますね。ちょっと、息抜きしますか。」


内野タスク

「息抜きですか?…………良いですね!どこに行きましょうか?」


真瀬志奈

「どうしましょうか…………。せっかくなので、カラオケに行きましょうか。」


内野タスク

「あっ、良いですね。真瀬さんの歌を聞いてみたいです。」


真瀬志奈

「決まりですね。では、早速行きましょう。」


楽器を片付けて、私たちはカラオケボックスに行く。



カラオケボックス



カラオケに来た私たちは飲み物を頼んだ。頼んだ飲み物はピーチジュース。私たちはピーチジュースで乾杯をした。


内野タスク

「では、歌いましょうか。」


真瀬志奈

「はい。では私から…………。」


私は、なんとなくではあるがメルマの曲を歌うことにした。


歌はそんなに下手ではないが、せいぜい86~90点台くらいのレベルだ。


今回の採点結果も87点。まあまあの実力だ。


内野タスク

「さすが真瀬さんです。歌もお上手です。」


私はお礼を言って、内野さんにマイクを渡した。


内野タスク

「では…………僕は、この曲を歌います。」


内野さんはバラードの曲を歌う。内野さんのバラードはとても上手く、自分の曲のように歌っている。


真瀬志奈

「素敵…………ですね…………。」


内野タスク

「ありがとうございます。歌はあまり得意ではないですが…………。」


真瀬志奈

「お世辞なんかじゃないですよ。小さいころから得意だったんですか?」


内野タスク

「そんなことはないですよ。小学生のときは音痴で有名でした。そのときは本当に馬鹿にされ、いじめにもあってきました。そんなときに支えてくれたのが、木沢さんなんです。」


思いもよらない過去が聞けた。内野さんは色々あったんですね。


内野タスク

「そこから、木沢さんと木沢さんのご両親とはは家族ぐるみで…………お付き合いしておりました。木沢さんとの歌の稽古はとても楽しかったです。…………おかげで歌も苦手意識はなくなりました。」


真瀬志奈

「そうだったんですね…………お付き合いしておりました?」


内野タスク

「あっ…………。」


内野さんは何かを隠すかのように、話を変える。


内野タスク

「曲を入れましょう!今度はアップテンポな曲にしましょう。」


真瀬志奈

「あっ…………はい。」


気まずい雰囲気が流れる中、カラオケを満喫することにした。


やっぱり、内野さんは色々あったんだろう。


私は学園に戻ったら、木沢さんに聞いてみることにした。



六郭星学園寮 志奈・アカリの部屋



学園の寮に戻ると、私は木沢さんに内野さんの家庭環境について聞いてみる。


木沢アカリ

「あっ!志奈!おかえりー!」


真瀬志奈

「木沢さん。今日はお話があります。」


木沢アカリ

「あっ、何か真面目なお話になりそうだね。うん…………わかった。タスクのことでしょ。」


予想を的中されて、私は思わず驚く。


真瀬志奈

「どうしてわかったんですか…………?」


木沢アカリ

「さっきタスクから連絡があってね。色々と話さないといけないかもしれないからね。だけど…………タダで言うのもあれだね…………。」


真瀬志奈

「では、どうすれば…………?」


木沢アカリ

「勝負しない?…………例えば…………これで!」


木沢さんはおもちゃを取り出した。


木沢アカリ

「これで勝ったら色々なことを教えてあげる…………かもしれない。」


真瀬志奈

「そうですか…………。まあ、でもかもしれなくてもやりましょう!」


木沢アカリ

「それじゃあ…………勝負!!」


私はおもちゃで勝負を挑むことにした。



勝負の結果は私の勝ちだった。


真瀬志奈

「勝ちました。…………木沢さん。」


木沢アカリ

「そうだね…………。わかった。言えることだけは教えてあげる。」


真瀬志奈

「あ…………ありがとうございます!」


私は木沢さんに内野さんのこと。そして、木沢さんのことを話してくれた。


真瀬志奈

「そうだったんですね…………。」


木沢アカリ

「うん!でも大丈夫。志奈はいつものようにタスクに関わってくれれば大丈夫だからね!」


真瀬志奈

「はい…………。」


私は自分のクラスの教室に向かう。そのときの足取りはとても重かった。



六郭星学園 中庭



真瀬志奈

「ふぅ…………。秋風が涼しい。」


教室に向かうには中庭を通らないといけない。足取りは相変わらず重い。


そんな私の目の前が…………光に包まれた。


真瀬志奈

「な…………なに…………!?」


光が消えると、そこには男性の姿があった。


??

「ふぅ…………今回は当たってくれ…………。」


真瀬志奈

「あ、あなたは一体…………?」


虹谷サイ

「真瀬志奈さんか…………僕は虹谷サイ(にじや さい)。何回目だろうね。」


真瀬志奈

「何回目…………?」


虹谷サイ

「気にしないで。僕はある人物を追っているだけだから。という訳で、連れて行くよ。」


真瀬志奈

「あ、ある人物…………その人は一体?」


私は虹谷と言う人の言葉を聞いて、驚きを隠せなかった。

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