第2章 トマトレッドな冷やし中華(内野タスク編)後編
動物園
動物園に行くと、そこにはゾウやキリン、ライオンもいて、とても賑やかだ。
不知火カイル
「へえ…………とても素敵な動物たちだね。」
根村ユウタ
「コアラ…………どこだ。」
夢野マナカ
「ユウタもとても楽しそうね。私も…………楽しまなくちゃ。」
冬原マイカ
「アカリ。パンフレットありがとねぇ。」
木沢アカリ
「これくらい、どうってことないよ!今日はみんなで楽しもうよ!」
この夏の暑さを気にせずに、みなさんとても楽しそうだ。
真瀬志奈
「みなさん、水分補給はしっかりしましょうね。」
不知火カイル
「そうだね。ここで体調を崩したら、大変なことになるからね。」
この暑さだから、水分補給は大切。まずは私はのどを潤す。
真瀬志奈
「ふう…………美味しい。」
水の入ったペットボトルはいつになく、美味しかった。
のどを潤していると、内野さんの様子が変だった。
真瀬志奈
「内野さん、どうかしましたか?」
内野タスク
「…………すみません。飲み物を忘れてきまして…………。」
真瀬志奈
「それは、大変です!この水をあげます!」
私はつい、飲んだペットボトルの水を渡す。
内野タスク
「えっ…………これって…………。あの…………。」
真瀬志奈
「あっ…………。」
私は我に返り、ペットボトルを返してもらった。
真瀬志奈
「すみません。私、もう1本持っていますので、こちらをあげます。」
内野タスク
「あの…………ありがとうございます。少し嬉しかったです。心配をしていただいて…………。」
真瀬志奈
「内野さん…………。」
内野タスク
「こんなのは、あのとき以来です。」
真瀬志奈
「あ、あのとき…………?」
木沢アカリ
「タスク。今は楽しみましょ!」
内野タスク
「えっ…………ああ。そうですね。」
真瀬志奈
「…………?何かはわかりませんが、動物園、楽しみましょう!」
私たちは、動物園を回る。
ゾウもキリンもライオンも見て、みなさんとても楽しそうだった。
しばらくして、フードコートに行くことにした。
フードコート
根村ユウタ
「いただこう…………。」
根村さんは黙々と冷やし中華を食べる。
みなさん注文したのは冷やし中華だった。
木沢アカリ
「やっぱり夏と言えば冷やし中華だよね!うーん!とても美味しい!」
内野タスク
「……………………。」
冬原マイカ
「おやぁ…………どうしたんだい?」
内野タスク
「いえ…………すみません。トマトが苦手で…………。」
不知火カイル
「タスクはトマト苦手だったね。どうするんだい?」
真瀬志奈
「では、私が食べますよ。こちらにトマトをください。」
内野タスク
「ありがとうございます。少し、お皿を近づけますね。」
真瀬志奈
「はい。トマトを移すためですもんね。」
内野タスク
「結構トマトがありますね…………。」
真瀬志奈
「そうですね…………あっ。ここにも…………。」
内野タスク
「いて…………。」
真瀬志奈
「あっ…………とっ…………。」
不知火カイル
「おいおい。大丈夫かい?」
私たちはつい夢中になって顔が近づき、頭と頭がぶつかった。
真瀬志奈
「すみません…………。」
内野タスク
「いえ、大丈夫ですよ。僕のミスです。」
夢野マナカ
「今の光景を見たら、風紀委員に怒られますね…………。」
不知火カイル
「ああ、彼女かい?まあ、そんな子だっているよ。」
冬原マイカ
「そうかねぇ…………。あんたは優しすぎるんだよ。」
不知火カイル
「それは…………そうかもしれないね。」
不知火さんは女子生徒にとても優しく、肯定がほとんどだ。それはもちろん私にも例外ではない。
真瀬莉緒
「うん…………冷やし中華も食べたし、また今度はコアラでも見ようか。」
莉緒がそう言うと、根村さんが賛同する。
真瀬志奈
「そうですね…………まだ見ていない動物もたくさんいますし、そろそろ行きましょうか。」
再び、動物園を見て回ることになった。
根村さんはコアラを見て満足をし、木沢さんはとても楽しそうだ。
他のみなさんも楽しく動物園を回っていた。
帰り際に、動物園のポスターが目に入った。たくさんあるポスターに莉緒は1枚のポスターに注目していた。
真瀬莉緒
「あっ…………メルマだ。」
木沢アカリ
「メルマって、あのメルマ?ここにもいるのね。」
不知火カイル
「この間のアウトレットモールのときもいたね。ファンの人は楽しそうだったよ。」
夢野マナカ
「……………………。」
冬原マイカ
「マナカ。どうしたんだい?」
夢野マナカ
「いえ…………なんでもありません。それよりもそろそろ閉園時間です。学園に戻りましょう。」
真瀬莉緒
「おっと、そうだね。」
私たちは学園に戻るために、バスへ乗り込む。
バスの中は私たちだけだった。みなさん、バスの中で本を読んだり、音楽をヘッドフォンで聴いたりしている。私も課題のアレンジが思いついたので、端末にデータをインプットする。完成したデータを内野さんに聞いてもらうことにした。
内野タスク
「真瀬さんのアレンジですか…………楽しみです。」
真瀬志奈
「はい…………では、イヤホンを着けてください。」
内野タスク
「わかりました。では…………。」
内野さんは桃色のイヤホンを着けて、課題曲を聞く。
内野さんがイヤホンを外す。どうやら曲が終わったみたいだ。内野さんの反応は…………?
内野タスク
「さすが真瀬さんです。素晴らしいアレンジになりましたね。」
内野さんは微笑んだ。どうやらお気に召したようだ。
真瀬志奈
「ありがとうございます。このアレンジで行きますか?」
内野タスク
「いえ、まずは練習してからの判断になると思います。僕も演奏してみたいですからね。」
真瀬志奈
「わかりました。明日からまた練習の日々ですね。」
内野タスク
「そうですね。でも、楽しいですよ。真瀬さんとの練習は。それにこの曲はとても大切な曲になります。真瀬さんとの思い出は大切にしたいです。」
真瀬志奈
「内野さん…………!」
私はつい、この言葉を耳元で囁いた。
真瀬志奈
「ありがとうございます。」
なんとなく、そんな言葉を囁いた。内野さんは照れていた。
バスの中ではそんなことが起こり、学園に着いた。
六郭星学園 校門
校門へ向かうと、柿本先生がいた。中井さんもいる。
柿本瑛久
「ああ。みなさん…………お疲れ様です。」
内野タスク
「中井さん…………!」
中井雄也
「やあ、2人とも。元気にしているか?」
木沢アカリ
「うん!大切な仲間もできたからとても楽しいよ!」
木沢さんがそう言うと、みなさんが満足気な顔をする。
中井雄也
「それは良かった。…………頑張るんだぞ。おじさんもなんとかするから。」
そう言うと、中井さんは歩いて学園をあとにした。
内野タスク
「きっと大丈夫ですよね…………。」
木沢アカリ
「うん!きっと…………ね。さあ!学園に戻りましょう!」
みなさん、学校の中に入っていく。私もそのあとを追う。
今日は楽しかった…………。夏の暑さも忘れ、動物園を楽しんだ。
そんな楽しい日が続けば良いのにと思うけど…………。どうなるのか…………?




