第2章 トマトレッドな冷やし中華(内野タスク編)中編
六郭星学園 音楽室
私は内野さんに音源を聞いてもらった。内野さんは何度も私の作った曲を聞いてくれた。
内野タスク
「なるほど…………。こちらの曲はどの声優さんに歌ってもらうんですか?」
真瀬志奈
「はい…………この方です。」
私は写真を見せた。すると、少しだけ動揺をしていた。
内野タスク
「この方…………ですか。僕で…………良いんですね。」
真瀬志奈
「はい。もちろんです。私は内野さんにお願いをしているので。」
内野タスク
「では…………協力させていただきます。よろしくお願いいたします。」
真瀬志奈
「内野さん!ありがとうございます。」
内野タスク
「僕も色々と思うことがありましてね。ここのフレーズなんですけど…………。」
内野さんから頂いたアドバイスを受け、私はさらにアレンジをする。
色々と試行錯誤しながら、作曲を続けていき…………日が暮れた。
真瀬志奈
「こんな時間ですね。…………お腹も空きました。食堂に行きましょう。」
内野タスク
「そうですね。僕もお供させていただきます。」
六郭星学園 食堂
食堂は相変わらず賑やかだ。色々な学園の有名人がいる。
例えば、あそこにいるのは初杉ジロウ(はつすぎ じろう)さん。普通な風貌で、普通な性格。だけど、有名であり、不思議でならない。
初杉ジロウ
「うん…………ここのカレーライスは美味しいな。そう思うでしょ?マサキ。」
その初杉さんの近くにいるのは薮本マサキ(やぶもと まさき)。ゲーム好きで有名な男子生徒だ。将来の夢はとあるゲーム番組のスタッフになることらしい。
薮本マサキ
「うん…………。なかなかだね。」
??
「ここ良い?座っても。」
薮本マサキ
「ああ。良いよ。」
初杉ジロウ
「メイ。相変わらずそんな、量しか食べないの?」
名雲メイ(なぐも めい)。とある人に憧れているらしく、その人に向けて修行中らしい。
名雲メイ
「ええ。どうしてもあの人を超えたくてね。私はとにかく体型を維持しないと。」
薮本マサキ
「夢があるのは良いことだよ。頑張ってほしい。」
名雲メイ
「ありがとう。マサキ。さすが相棒ね。」
初杉ジロウ
「相棒か…………羨ましい。」
薮本マサキ
「ジロウにもきっと良い人が見つかるよ。」
初杉ジロウ
「そうか…………ありがとう。」
みなさん、仲良くご飯を食べている。
真瀬志奈
「さあ、私たちも食べましょう。」
内野タスク
「そうですね。それじゃあ…………カレーライスで。」
私たちはカレーライス食べて、それぞれの寮に戻った。
六郭星学園寮 志奈・アカリの部屋
真瀬志奈
「ふう…………疲れた…………。」
木沢アカリ
「あっ、志奈!…………お疲れ!どうだった?」
真瀬志奈
「はい。内野さんに無事に聞いてもらうことができました。」
木沢アカリ
「良かった…………。それで、手伝ってくれそう?」
真瀬志奈
「はい。色々とアドバイスをいただきました。」
木沢アカリ
「本当に…………?それなら安心だね!志奈とタスクなら、色々と良い曲も作れると思うよ!」
真瀬志奈
「そう言っていただけると嬉しいです。ありがとうございます。私も頑張って、内野さんと良い曲を作ります!」
木沢アカリ
「うん!楽しみにしているね!」
そう言われ、とても嬉しくなる。そんな嬉しさを抱えながら眠りについた。
六郭星学園 中庭
真瀬志奈
「ふぅ…………暑い…………。」
今日は学校が休みの日。私は内野さんたちと、動物園に行くことになった。校門へ向かうために中庭を通る。
真瀬志奈
「ふぅ…………。熱中症に気をつけないと…………。」
すると、ベンチに学生ではない男の人がいた。
真瀬志奈
「……………………?」
私は不思議に思うと、男の人は頭を下げる。
真瀬志奈
「あ、はい。どうも…………。」
すると、男の人の近くに柿本瑛久先生がやって来た。
柿本瑛久
「あっ…………お疲れ様です。…………内野さんと木沢さんのことですよね…………。大丈夫です。あの子たちは…………元気にやっています。今日も…………動物園に行くみたいです。…………あ、真瀬さん。ちょうど良かった。」
柿本先生は私に気づき、男の人の紹介をする。
真瀬志奈
「柿本先生。この方は…………?」
柿本瑛久
「警察の中井雄也さんです…………。内野さんと木沢さんのお知り合いです。」
中井雄也
「はじめまして。中井と申します。」
真瀬志奈
「はい。よろしくお願いいたします。…………お知り合いなんですね。」
中井雄也
「はい。…………色々とあってね。」
真瀬志奈
「色々と…………?」
私が深堀しようとしたとき、柿本先生が止めた。
柿本瑛久
「ま、まあ…………本人のいないところでは…………。」
中井雄也
「ああ…………。またよろしくね。」
中井さんは建物の中に入る。
柿本瑛久
「動物園…………行くんですよね。…………気をつけて。」
真瀬志奈
「はい。ありがとうございます。…………楽しんできます!」
柿本先生に頭を下げ、内野さんたちのいる校門へ向かう。
六郭星学園 校門
真瀬志奈
「すみません。お待たせしました!」
内野タスク
「大丈夫でしたか?珍しいですね。こういう集まりで最後に来るのは。」
真瀬志奈
「すみません…………色々とありまして…………。」
内野タスク
「…………?まあ、大丈夫ですよ。それでは行きましょうか。」
真瀬志奈
「はい!行きましょう。楽しみです!」
私たちは暑さに負けずに、動物園に向かう。




