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colorful〜rainbow stories〜  作者: 宮来 らいと
第4部 伊剣タイガ編

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第4章 青緑色のソーダ(伊剣タイガ編)前編

冬。伊剣さんの体調も良くなり、生徒会の仕事にも復帰している。今日は各委員会の委員長と生徒会のメンバーで会議が開かれる。何しろ、今度の卒業式前に有志パーティーが行われるという噂があるみたいだ。今回はその議題が繰り広げられる。



六郭星学園 Sクラス教室



伊剣タイガ

「今回は有志パーティーについてだが…………生徒会としてはそこまで反対の意見は無い。」


三蜂レンカ

「問題あるわよ。恋愛に発展したらどうなるのよ!」


柚木アイラ

「…………風紀委員会はあまり関係ないのでは…………?」


三蜂レンカ

「ぐっ…………とにかく私は参加するわよ。恋愛を止めるためにも。」


笹野ユリ

「でもまあ、私も面白そうだから参加するわ。」


いつも莉緒といる、みなさんは参加をするみたいだ。


中神シンジ

「仕方あるまい、我々も監査で参加するか。」


崎盾ジュン

「シンジにしては積極的だね。良いよ。僕も参加するよ。」


伊剣タイガ

「決まりだ。他の委員長も問題ないだろうか?」


他の委員長も反対する人がいなかった。


伊剣タイガ

「よし。有志パーティーの開催を許可しよう。あとは…………期末テスト対策だな。」


真瀬志奈

「そうですね。みなさん、期末テスト頑張りましょう!」


期末テスト…………六郭星学園のテストは1年に1回しか行われない。しかもそのテストは1年間に学んだものが出題範囲になっている……つまりはかなり膨大な範囲のテストが行われる。


伊剣タイガ

「ああ。頑張ろう。各自勉強をするように。」


会議は終了し、莉緒がやって来る。会議が終わったあと、莉緒のクラスのみなさんと生徒会のみなさんで勉強会を行うためだ。


少し休憩をしたのち、勉強会を始める。


みなさん、とても真剣な様子で勉強をしている。


黙々としている最中…………私はなんだか身体が熱くなってくる。


伊剣タイガ

「志奈?…………顔が赤いぞ。」


真瀬志奈

「えっ…………そうですか?」


三蜂レンカ

「もしかして…………熱でもあるんじゃ…………?」


崎盾ジュン

「これ、体温計。体温を測ってみよう。」


伊剣さんたちは教室の外に行き、三蜂さんたちが見守る。


熱を測ると、38℃を超えていた。


柚木アイラ

「まずいですね…………。」


三蜂レンカ

「今は保健室に行きましょう。」


笹野ユリ

「勉強はいつでもできるから、今は休みに専念しましょう。」


真瀬志奈

「はい…………。」


私は立ち上がると…………急に…………。


ギギ……ガガ……


真瀬志奈

「えっ……!?」


この耳鳴りは……!?


ギギ……ガガ……


苦しい…………!


私はその場に倒れ込んだ。



六郭星学園 保健室



目を覚ますと、保健室だった。


そうか…………熱で疲れていたんだ。


笹野ユリ

「目が覚めた?」


真瀬志奈

「笹野さん…………すみません。こんなときに…………。」


笹野ユリ

「大丈夫。今、タイガがおかゆを作ってくれてるから…………あっ。」


三蜂さんがおかゆを持ってきてくれた。


三蜂レンカ

「はい。タイガが作ってくれたおかゆ。食べてあげて。」


真瀬志奈

「はい…………いただきます。」


黙々とおかゆを食べる。とても甘みがあって美味しい。


笹野ユリ

「タイガ、心配していたわよ。慌てて、おかゆを作るって言っていたから。」


真瀬志奈

「伊剣さんが…………なんだか申し訳ないです。」


三蜂レンカ

「良いじゃない。だって、そういう関係でしょ?」


真瀬志奈

「そういう関係って…………伊剣さんからはまだ答えどころか、告白もしてません。」


三蜂レンカ

「そうなの?でももう…………ね。」


真瀬志奈

「……………………?」


三蜂レンカ

「お邪魔しちゃったわね。ユリ。戻りましょう。」


笹野ユリ

「ええ。」


三蜂さんたちは保健室から出ていく。私はおかゆを食べる。


真瀬志奈

「伊剣さん…………。」


伊剣さんのためにも治さないと。


そして、数日が経った日…………



六郭星学園寮 志奈・レンカの部屋



真瀬志奈

「ふう。何とか完治しました。外出も許可とれて、無事にここに戻ることができました。」


三蜂レンカ

「良かった…………。タイガも結構な心配をしていたわ。明日が期末テストだって。…………明日、大丈夫なの?」


真瀬志奈

「熱がありながらも、勉強はしていました。何とか大丈夫だと思います。」


三蜂レンカ

「そう…………期待しているわよ。」


三蜂さんは微笑む。


真瀬志奈

「はい。」


私は微笑み返す。


そんなこんなで日を跨ぎ、期末テストの日がやって来た。



六郭星学園 Sクラス教室



日比谷直輝

「今日は期末テスト。みな悔いのないように勉強したはずだ。頑張るんだ。」


クラスメイトたちが「はい。」と答える。

私も頑張らないと……!


日比谷直輝

「それでは……テスト開始!」


その言葉で私は裏返したプリントをめくる……



テスト終了のチャイムが鳴る。

私のプリントは空白欄は無く、出来る限りの答えを出した。そして全員が提出した……


テストの結果は大広間にて貼り出される。1位から最下位まで名前が載る。貼り出されるまでの間、ドキドキが止まらない。


そして……結果発表当日。

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